物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

80-20

2017-10-05 18:24:56 | 日記

というとなにか。これは最近になって歯科学会とかが唱えているモットーとかである。

要するに人の歯が80歳のときに20本残っているとかいうことを目指すとかである。昨日、奥歯を一本抜歯しなくてはならなかったのだが、それでもあと2年であれば、80-20は達成しそうである。

私の妻などは早々に入れ歯にしてしまった。虫歯になる恐れがないのである。私はまだ虫歯ができる恐れは大いにある。

私の先生の一人の二番目に老齢の S 先生は先年亡くなったが、お父さんが歯の頑丈な人であったらしいが、年を取って入れ歯にしようとしたら、歯茎が衰えていて、なかなか入れ歯にできなかったと言っていた、

だから彼は歯が頑丈なのもいいとも言えないとのご意見だった。だが、私は食べることが生きる意欲につながるのだと聞いて、できるだけ自分の歯を大切にしている。

しかし、これで奥歯を抜いたのも3本目が4本目である。


『新しい解析入門コース』

2017-10-05 13:21:22 | 日記

『新しい解析入門コース』(日本評論社)を読んで見た。とはいっても今日手に入れたばかりである。そしてそれも数十分見ただけの印象であるから、多分間違っているかもしれない。

著者は堀川穎二さんで私よりも8歳も歳下の数学者の方であるが、惜しいことに2006年に亡くなられている。この書は経済学者の小島寛之さんがアマゾンコムの書評でほめられていたので、関心をもって購入したものである。

内容として章のタイトルだけをあげておく。

第1章 テイラー展開

第2章 級数

第3章 偏微分

第4章 積分

第5章 無限積分

である。この章のタイトルを見ただけでこの本がただならぬものであることが感じられるであろう。

この書の特徴は論理的厳密さを積極的に放棄して得られる、自由度をフルに使うという趣旨でできた書という。そういう考えに数学者が立てたということに驚きがまずある。もちろんそういう立場に立てる数学者は少ないのだから、かなりの冒険心のある方と見た。

中身も補間法だとかラグランジュ乗数法だとかウォリスの公式の発見法的な導出だとか他書ではあまり扱われたことのない、トピックが取り扱われている。

それにもかかわらず、やはりこの書は数学者の書かれた書であるという感を強くした。いい意味でも、悪い意味でも。もし私たちのような非数学者が書くとすれば、もうすこし具体的な計算が主となる書となるであろう。だが、こういう知的な冒険をされた堀川さんにもう亡くなってはいるけれど敬意を表したい。

 


重力波でノーベル賞

2017-10-05 12:17:56 | 日記

を3人の研究者が受賞した。

そもそも波とは何か。波を見たことがない人は多分いないが、波とは何かと尋ねられてすぐに解答ができる人は物理を学んだ人以外にはあまりいそうにない。

波を理解するには振動という現象を知っている必要がある。ある場所で粒子が左右に周期的に揺れているとか、上下に揺れているとかがが典型的な振動現象である。バネが上下に振動する現象を想いおこしてもよい。

そのときに振動がその場で移動しないならば、波は起こらないが、その振動の状態がその周りの空間に移っていくという現象が起こればそれが波である。

私たちが自然界で見る一番、典型的な波は海とか池の水面に起こる水の波である。もっともこの波は結構解析が難しいのだと大学の物理で聞いた覚えがある。イメージ的には難しいが、空間を伝わっている電磁波などが典型的な波であろう。

私たちの使っている携帯電話などがその恩恵に浴しているわけだ。私などは電磁誘導の現象がわからず高校生のころにラジオの回路で、1次コイルと2次コイルの間に電線がつながっていないのにラジオの受信ができることに不思議な気がしていた。当時、大学の教育学部の理科の学生だった兄に尋ねたことがあった。

そのときに兄が電磁誘導の話をしてくれたかは覚えていない。いまごろは電磁波のことを知っていても知らなくても携帯を使えることにはだれも疑問に感じたりする人はいないのだろう。

重力波にかえると、二つのブラックホールの合体で生じた時空のひずみがまわりの空間に伝わっていくという、とても小さなシグナルをとらえて重力波の検出に成功したグループのリーダーの3人の学者にノーベル賞が授与された。おめでたいことである。Congratulations.