物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

精神の敗北主義

2017-10-16 12:10:16 | 日記

とは私が自分自身でいつも感じている自身の心の弱さである。

中学校までは学校の勉強で敗北感を感じたことがなかったが、高校の1年の途中から数学がまったくわからなくなり、英語学かなにかを大学で専攻したらどうかとまで考えていたが、高校2年のときにそれでは自分の人生がおもしろくはないだろうと思って、2年の途中から「考え方」の藤森良夫先生の本『解析の基礎』(考え方社)で少しづつ自学自習して数学を勉強し直した。

高校3年になっても、なかなかそのギャップはうまらなかったが、それでもなんとか大学の理学部物理学科に入ることができた。そういう経過をたどったのだが、やはり精神の敗北主義はいまも続いていた。数学でも物理でも私のような頭の悪い者にはわからないものだという敗北主義が抜けない。

そういうこともあって、数学の公式などというものも頭のいい人が勝手につくったものだという頭が抜けきらない。もっとも簡単な三角関数の公式だとか、または簡単な微分積分の公式などについてそう思ったことはないが、それがベクトル代数の面倒な公式か何かだとこれは頭がいい人が考え出したとかいう感じがしていた。

だが、もう数年前になるが、「ベクトル代数再考」というエッセイを書いたときにそのようなあまり頭の上等でもない私でも公式を自分でもその公式の証明ではなくて、公式を導くことができるということを発見した。それは単にある一つの技巧を知ったためである。

同様にある定積分の公式だが、これを自分でも導けるということを発見したのは、長年私の抱いて来た精神の敗北主義から完全にフリーになったとはまではいえないが、少いばかり自信を取り戻すこととなっている。これについてはいずれ数学エッセイを書くつもりである。