物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

pas de chance

2017-10-18 12:11:38 | 日記

とはパ・ド・シャンスと発音する。本当はJe n'ai pas de chance. (ジュ ネパ ド シャンス)というのが省略しない言い方であるが、pas de chanceだけでもよく使われる。「ついていない」という意味のフランス語である(注)。

これはドイツ語でどういうかと言われるとPechとでもいうのだろうか。Pech(ペッヒ)はよくおぼえていないが、多分ピッチ(タール)であったとおもう。タールにはまると身動きがつかないことから、不運のことを言うようになったと思う。逆に幸運のときにはgl"uck(グリュック)という。

フランス語のpas de chanceにかえると、これが「幸運だ」というときにはJ'ai de la chance. という。chanceの前のde laは部分冠詞と言われるものである。部分冠詞や不定冠詞が否定文では否定冠詞のdeになるというのが細かなフランス語文法であったと思う。

パンはdu pain(デュ パン)とか、肉だったらde la viande(ド ラ ヴィアンド)とかduとかde laの部分冠詞をつかう。これは一つ、二つと数えられないものを部分冠詞をつけて表すのが普通である。そういうモノの考えの延長として、幸運とかもあり、de la chanceと幸運も部分冠詞をつけて表す。

フランス語では冠詞としては不定冠詞、定冠詞、部分冠詞の三つがある。ドイツ語ならばフランス語と違って、部分冠詞はないが、kein(カイン)というような否定冠詞がある。

(注:なぜこんな言葉を思い出したかというともうちょっとで交差点を抜けられそうだったのにタッチの差で交差点を2回続けて抜けられなかったので、思い出した)

 


中性子星の合体

2017-10-18 11:45:30 | 日記

による重力波とそれから来る光をとらえたと昨日の朝日新聞の一面のトップ見出し記事であった。NHKとかのニュースでは見ていないので、朝日新聞の特別の記事であろう。

ブラックホールの合体による重力波はすでに検出されて、今年のノーベル賞の対象になった。だが、ブラックホールよりも質量の小さな中性子星の合体による重力波とそれにより光の観測に成功したということである。重力波天文学と普通の天文学との協力ができるようになった。

普通の天文学というのは電磁波による天文学である。電磁波は光をその一種として含んでいる。はじめは光による天文学が一番初めに始まったのであろうが、いまではガンマ線とかX線とかの電磁波の天文学も進んでいる。

中性子星とブラックホールとの関係であるが、恒星が星の最後の段階で超新星爆発を起こすときに、その恒星の質量によって中性子星となったり、ブラックホールになったりするのだったと思う。恒星の質量があまり大きくないとき(太陽の質量の数倍くらいのとき)に中性子星になり、もっとおおきな質量であるとブラックホールになるのではなかったかと思う。

中性子星からは光(電磁波)がでるが、ブラックホールからは光は出ない。そこが違うので、ブラックホールの天文学が難しかった理由である。これはもう何十年も前に大学の天文学の講義をちょっと聞いていたときに、光のスペクトルがわかったので、天文学が急速に進んだのだと聞いた。

もちろん、天体力学を専攻する人もいるのだろうが、これは数学が難しくてそれだけだったら、天文学は進歩しなかったろうとそのときに聞いた。

(2017.10.19付記)とねさんのブログによれば、読売新聞、日本経済新聞等も報道しているようなのでNHKのニュースでは見ていないが、多くのマスコミで取り上げられたものであることはまちがいがない。その発表の様子がとねさんのブログで見ることができる。