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物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

平成の突破力

2008-11-27 12:42:20 | 社会・経済

「平成の突破力」とはNHKの番組「爆問学問」の早稲田大学スペシャルでのテーマである。11月25日夜の放送の一部を見た。普通は11時からは教育テレビの英語会話の番組を見ているが、一昨日は11時を過ぎてもこの番組を見続けた。

爆笑問題の太田光は天才だ。その太田が尊敬するのが、たけしであり、たけしもまた天才であろう。もし羽仁五郎が生きていたならば、太田光は天才という意見をどこかで述べたに違いない。太田光はいう。自分たちはオウム真理教の事件でも、911事件でも笑いの題材にしてきたと。

ある意味ではそれは不謹慎なことでもあろうが、あえてそれをしてタブーを破ったことに爆笑問題の天才性が現れている。残念ながら、彼らがこれらの事件をどのように扱ったかは知らなない。

田原総一朗がゲストとして来ていて、彼は早稲田大学の卒業生なのだろう。学生の誰かが彼を成功者として質問していたが、彼がいうには10社か何かの就職面接に行ったが、どこも落とされたという。そして落ち込んだという。というのは彼の同僚の学生はどこかの企業に内定をもらえたからだという。だが、そういう失敗が田原は自分のためにはなったと思うとのことである。

彼のいうところでは田原は70年代初めに学生だったいわゆる全共闘世代らしい。そして強烈な自己否定ですべてを破壊して見たが、後には何も残らなかったという。その辺がしかし、ヨーロッパの68年世代とは違うように気がする。

それはともかくも田原はまだ自分は世の中を変革しようと思っていると意気盛んであったし、太田光は漫才師をたけしのようには一番目の目標だった東大に入って数学者になれなかったので、第二目標の映画監督等になったとは捉えないと断言する。そして、学問はその根底がしっかりしているとは捉えてはいない。

工学または理学それに数学を含めてもいいが、これらはしっかりしたものだとロボット工学の教授がいっていたので、ある程度救われたが、金融工学はあまりしっかりした基礎をもったものではないとの見解はある程度もっともと思われた。しかし、それについてもある程度の留保付きかも知れないが、太田光は異議をさしはさんでいた。

金融工学の問題に関して言えば、多分利潤を上げようとする資本のあくなき貪欲さを私などは感じてしまう。そこの認識を抜きにしては議論が空疎になってしまうだろう。その辺が工学とか理学の自然現象に基づいたところとは違うような気がする。

結局「平成の突破力」とは何かというのはわからなかったが、大田の今の時代が面白いのだという肯定的な断定は力強かった。


年金を貰っている人は億万長者?

2008-11-22 11:40:15 | 社会・経済

出入りの米屋さんが言っていたそうだ。年金を貰っている人は億万長者に相当するって。

ええっ、本当?ということで計算をして見た。いま年に200万円の年金を貰っている人がいるとしよう。ええっ?それでは生活できないって。

まあ、計算の簡単のためですから、我慢してください。いま定期預金の金利は0.3%ですからもし200万円の利息を預金で貰おうとすれば、およそ6.7億円の預金をもっていないと200万円の利息をもらえないことになる。

ただ、日本の金利が安すぎるので、0.3%はあまりにもひどすぎる。せめて3%の利息だとすると一桁減って6千7百万円の財産となる。全世界ではこれくらいの利息が普通だろう。

日本の利息はどうかしている。全世界が不景気になったからまた公定歩合を日本も世界に協調して引き下げたが、本来これはする必要のないことであったはずだ。これは私の子どもなんかの主張とはまったく相反するが、本当は私の健全なる常識の方が正しいのではあるまいか。

結局日本の金利が安いことから現在の世界中の変な経済情勢が助成されたという見方もできるのである。まあ、現在の経済情勢では致し方のないことであろうが、民が富まないと生活は豊かにはならない。

それも老後の生活の不安があるから、どしどし預金を使って現在の生活をエンジョイすることなどはできない。結局は社会福祉保障が国としてどれくらいきちんとされるかにかかっている。

(2013.10.25付記) いくらアベノミクスが成功しているからといっても上記の論を変えるつもりはまったくない。それに第一アベノミクスが成功しているというのも金融の異常次元の緩和だけである。

その他のアベノミクスが成功しているとはとらえていない。それに金融の異常次元の緩和だっていつまでも続けられるものではない。そうだとすると現在の経済政策は本当は根本的に考え直すべきであろう。

だが、それに対する有効な方法は少なくとも現在ではないのではないか。そうだとするとますます困ったことになるのだが、経済学者さんたち、果たして有効な手がありますか。


大資本の独走

2008-09-27 13:34:24 | 社会・経済

日本はもちろんだが、アメリカでは大資本が独走している。それを抑制するには市民の活動が必要になる。すぐ中流層から貧困層に転落するアメリカではそういう歯止めが利かないのだろうか。法律は議会でつくるし、アメリカは合州国といわれている。

ということは州の自治が進んでいるということである。昔何かのアメリカ映画で見たのだが、州境では隣の州に逃げ込めば、警察の追跡を振り切れるというシーンを見たことがある。そうだとすれば、合州国政府の問題もあるだろうが、州の問題が大きくはないのだろうか。

それにしても大統領選挙に資金を提供するのは共和党の場合には大企業だという。イラクに攻め込んだのはその資源の石油のためだといわれている。また、大統領のバックにはアメリカの石油産業があったとうのは公然たる秘密である。新自由主義と称する一派が大統領の側近としてまわりを取り囲んでいるといわれた。

現在ではそれらの人々の幾人かは失脚して入れ替わっているが、それでもまだその名残は残っている。ただ、私のわからないのは1期目の現在のブッシュ大統領が当選することはあったとしても2期目の再選ができたことが不思議である。

もっともそれも選挙の結果は僅差であったとはいうが、アメリカの政治における総取り性が現在の状況をつくっているらしい。それにしても歯止めが利かないのは理解ができない。それも貧困層が大いに増えているというのに。


貧困大国アメリカ

2008-09-26 11:36:17 | 社会・経済

堤未果さんの「貧困大国アメリカ」という岩波新書が出されている。

昨日E大学の生協書籍部に行ったら、たまたま知り合いのW先生が来られていて数分話したときに近くにあったこの本のことを言われたので、購入して帰った。

まだ、はじめと終わりのところだけを読んだに過ぎないが、大資本のやることは昔から変わっていないという印象だ。

人間を使い捨てにして、貧困層を食い物にしてサブプライム問題が生じたという。、ヒスパニック、黒人といった低所得者層をターゲットにした収奪が行われてきたということらしい。

本来お金を貸してもその返済ができない人たちにお金を貸して10%または15%の高利で金を貸す。そんなあこぎな勧誘がなされていたのだ。そのからくりは住宅は値が上がり続けるという神話であった。そしてそのローンを証券化して売り、お金を手に入れた人がいる。

プライムとは優良顧客のことだという。サブプライムとは優良顧客に劣る人たちということになる。

しかし、その一方でアメリカ金融界、いや世界の金融界を揺るがす経済危機を引き起こしている。そしてそのアメリカの国家予算を投入してのこれらの金融機関の救済はその負担を結局は国民に押し付けることとなる。

大資本というのはどっちに転んでも損はしないようにできている。その負担は最後には国民一人ひとりが払わされる。これはいまのロシアもそういう風だからどこにも救い道はない。一人ひとりの大資本に対する不買運動等も含めた小さな対抗手段しか残されていないという。

貧困大国アメリカの現状はW先生も言うように明日の日本のことなのだろう。いやもうすでに日本もすでに同じことが起こっているのだ。それが格差社会として現れている。将来を悲観することはなはだしい。


人類の滅亡

2008-09-03 12:30:12 | 社会・経済

世の中は首相の辞任のニュースでもちきりだが、時間を長く取って考えると人類の滅亡は避けられない。これは10年や20年はたまた数百年のオーダーの話ではないが、100億年のオーダーだと確実にいえることである。

ではお前はデカダンスにならないのかといえば、ならない。それを知った上で、すなわち、すべてが長時間的に見れば無為なことを知った上で、今自分にできることをするのが人間だと思うからである。これは宗教的信念でもなんでもない。そういうものだという悟りはもうすでに若いときにもった。多分十代の終わり頃のことだろう。それ以来その信念はまったく変わらない。

H. G. ウエルズ「世界史概説」(岩波新書)には世界史は地球の歴史から始まっているので、少し自然科学的視点が入っている。そこが他の歴史書と比べて優れているところであろう。ただ、そのウエルズも太陽系の創生とかについては書いていなかったと思う。

なぜこういうことをいい出したかといえば、先日書いたmarginal stabilityのことを調べているからである。太陽系の惑星の軌道は安定であって、太陽が新星爆発するまでそのままでありそうに思える。もちろんそうかもしれないのだが、最近の研究ではそうともいえないという結果が出ているのである。しかし、その惑星の軌道安定性は100億年のオーダーであって、太陽の寿命が尽きるのとどちらが早いかはいまのところははっきりしないらしい。

もっとも人類の滅亡というシナリオについても大学の頃に友人と議論したところではそういうことも将来のことであるので、いくつかの可能性があるという。いま、大きなタンカーで原油を運んでいるように大きなロケットを製造してそこに人類の子孫の幾人かが乗り込んで地球に似た惑星を銀河の中で探すだろうというのが友人の見解であった。私はそこまで楽観的ではなかったが、その可能性はなくはないので、完全に人類の滅亡を信じているわけではない。

話は少しみみっちくなるがいつか、人類の火星移住計画について昔聞いた話を述べてみたい。


防災の日

2008-09-01 12:12:55 | 社会・経済

9月1日は防災の日である。85年前の今日関東大震災が起こった。9月1日というと昔から二百十日といわれて台風の多くやってくるシーズンでもある。今年は天候の影響か今のところ台風にはあまり襲われていない。

ところが局地的な豪雨で被害が続出している。しかし、松山では雨があまり降らず、水不足である。日本全体が豪雨のときに少しだけ雨が降ったが、ダムを一杯満たすには程遠かった。いまちょうど小さなダムの半分くらいしか水がない。例年と比べて30%足らずの水不足である。

「災害は忘れた頃にやってくる」は寺田寅彦の名言だったが、このころは「災害は覚えているうちにやってくる」と変えたほうがいいともいう。60年、70年ここに住んでいてはじめての経験だとテレビのインタビューに答えている人が多い。災害はない方がいいが、自然相手だとできることが限られてくる。せめて、人災がでないように注意できればいいが。


インフレターゲット政策

2008-08-18 12:42:05 | 社会・経済

現在の経済と政治の閉塞感を打ち破る方法はあまりない。800兆円を越える国債の発行額は国民に重く負いかぶさっている。赤字国債を発行しないで国の財政のできることはあまりない。そうすると年金や医療費の抑制といった福祉の切捨てが中心となる。それが嫌なら消費税をあげるしかないという。

消費税をあげるとしても確かに社会福祉がよくなるのであればまだいいが、現在の政府はそういう保証をしているわけではない。消費税の増税によって太った予算を福祉に使うとは限らないそういった危惧を国民の多くはもっている。その点をはっきりさせないでは消費税の増税は国民の理解を得られないだろう。

ところが800兆円にも上る国債の残高を減らす妙案がないわけではないらしい。それがインフレターゲット政策らしい。年2~3%のきわめてコントロールされた状態のインフレ政策をきっちととることができると800兆の国債赤字は将来的には解消可能だという。

現在の政府はそういう政策をとってはいないが、そういう政策をとるべきだという考えは底流としてある。もちろん、800兆円の赤字をよしとした、いままでの政府の政策を検証すべきだと思うし、その責任の所在ははっきりとさせるべきだと思うが、しかしもうできてしまったことはある意味で仕方がない。

それにしてもそういうことが机の上の計算のようにうまく実現するのかどうかはほんとうのところはわからない。そして日本ではひどいインフレに苦しめられた経験があるので、インフレと聞くとアレルギー反応を起こす。

しかし、これからの国民の大多数の収入は減っても増えはしない。その上にこの物価高である。世界の財政当局は原油の価格暴騰になすすべもない。30年くらい前にある経済学者から聞いたところでは国が財政と金融をコントロールする方法を手に入れたのではないかと言っていたが、それはどうなってしまったか。

あるブログでインフレターゲット政策の成否がいろいろと論じられる土壌はそういうところにあると思われる。


コンビ二

2008-07-25 11:19:59 | 社会・経済

コンビ二は24時間営業のお店である。最近この24時間営業を見直そうとする動きがあるが、経営者とか従業員の勤務条件を考えると深夜営業を見合わせるのは当然という気がする。

ところが、一方こういうお店など薬にしたくともないヨーロッパではそういう便利な24時間営業のお店は驚異の的らしい。このコンビ二も日本文化の一つと考えるべきなのだろうか。

明々と照明が真夜中でもついている店は防犯のための場所だという意見もあれば、そういう場所があるからコンビニ強盗が起きるという意見もある。

そのどちらもうそではないだろうが、やはり24時間営業する必要はないというのが、世間の常識的見解ではないだろうか。

コンビニに依存して生活している若者の意見は違うのかもしれない。


泡沫ブログ

2008-07-18 12:03:59 | 社会・経済

私のブログも泡沫ブログかもしれないが、ブログのほとんどが泡沫ブログで10数個もブログを持っている人もいるという。

そのブログについた広告やインターネットをクリックしてもらうと本人にお金が入るという。それがまともな広告ならまあ仕方がないが、迷惑メール等の関係のサイトだとこれは社会的に問題になる得るだろう。規制を考えているとはいうが、多分規制はよっぽど目に余らないとできない。たとえば、人が大勢死ぬとか詐欺事件や恐喝事件が多数発生するとかしないと。

いやこれはそれでいいといっているのではなくてそういう体質を行政がもっているといっているのだ。日本のブログの2/3がそういうブログになっているという話もあるらしい。

まともな情報発信者はどこかにかすんでしまい、利をむさぼる人たちが生き残るそういう時代が来るのかもしれない。確かにお金はあったほうがないよりはいいが、それをどうやって得るかにはどうも自己抑制が効かないものらしい。

投機で原油価格が高騰したり、小麦の価格や米の価格が上昇したりするのもそういった利潤追求によるものであろう。でもそうやって人間は自分で自分の首を絞めていることになっているのを気づかない。


社会主義の復権 ?

2008-05-21 11:33:20 | 社会・経済

南米に社会主義的政権が続々と生まれているとこの間みた新聞に書いてあった。社会主義国であったソ連が崩壊したのが1989年だったか。ベルリンの壁は1989年9月だから10月だかに崩壊をした。

それは単に物理的な壁の崩壊というよりはもう精神的に束縛を受けたくない、自由を希望した人の量的増加によっていたと思う。経済的にも社会主義が成り立って行かなくなったという感じであった。

社会主義国家が崩壊したのはその理論が崩壊したというよりは官僚制や小回りの利かなさといった実務的側面が大きかったと思う。また、市場経済社会国家の方が豊かだとの情報がインターネットで流れるといった技術面の進歩も大きかった。

そしてこの社会主義国家ソ連の崩壊は社会主義の敗北と言われたが、それはしかしアメリカの宣伝というかいわゆる西側国家の政治家や資本家のPRの気が強かった。その後グローバルスタンダードと称するアメリカの攻勢によって資本主義の市場経済自身にも破綻が見えて来ている。

それは弱者切り捨てとか非正規雇用者の増加とかに見られる。また人材派遣労働者も増えた。これは資本主義はあくまでも利潤の追求をするので、世の中でワーキングプアが出ようとそれは会社とは関係がないという立場だが、社会全体が疲弊して再生産ができなくなるという危惧もあるのだと思う。

これは人材の面でもいえるのではないだろうか。会社は自分の会社の人材だけを確保できれば、当面はいいのだが、それもいつまでもできるかどうか。

介護ビジネスがペイしないために介護に従事する人がだんだん減っている。また人が減ると働いている人に過重の労働を強いることになる。ことは介護士だけの問題ではない。医者も産科の医師とか麻酔科の医師とかはたまた外科の医師とかが減っているという。絶対値は急に減る訳はないかもしれないが、救急病院等に勤める医師は少なくとも少なくなっている。

これらはすべて過酷な労働と少ない報酬とが原因である。それはやはり資本主義国家としてのあり方をいま問われているのだと思う。

原油価格の高騰にしても原油を買い占めて利益を得ようとする資本の動きによるのものであり、それは多くの貧困層を創り出すであろう。したがって、資本主義国家が社会民主義的な政策を取り入れた国家運営をするかどうかしなければ、早晩資本家や経営者を中心にした国家運営は没落するであろう。

日本の企業はここ5年から7年くらい利益を上げて来たが、その利益を雇用者に配分しては来なかった。そのつけが企業に跳ね返って来るのはそんなに遠い将来のことではないかもしれない。


「さらば財務省!」

2008-05-11 20:01:30 | 社会・経済

高橋洋一著「さらば財務省!」を読んだ。といっても財務省の中の話とか経済に仕組みとか金融の知識とかが私にまったくないので、お話としてだけである。

この著者は合理的思考の持ち主ではあるが,市民の苦労はあまり知らない人ではないのだろうか。まあ、それは著者が超エリートなのだから仕方がないだろう。またご自分の能力があることから、そうでない人のことを慮ることは少ないようである。

世間の人が年金のことで怒っているのも少しの年金ももらえなくなった人が社会保険庁に行って申し出ても記録とか書類が不十分だとか言われて門前払いされるからなのだ。このような官庁の体質こそがいま問われているのである。

「役所を国民が信用し過ぎだ」とかいってもそういうシステムをつくってきた官庁や国が十分に異議申し立てを出来るようなシステムを作って来なかったことに起因している。それを単に国民の咎とするのはなんといっても無理がある。

そういう点からいって、この書の終わりの方で著者が書いているように「ミス必ずは起こるのだから、毎年各人に確認のための書類を発行するべきだ」との指摘は、もしそうしていれば5,000万件の間違いとか不明とかの記録の多くは正せたであろう。むしろそういう観点がもっと早く出てこなかった点に現在の政府とか官庁のどうしようもなさが浮き彫りになる。

もちろん、その提起はいいが、責任のない国民に責任転嫁をすることは止めたがいい。そういうことをいうのは残念ながら今となっては遅すぎる。

大体、年金は戦争中に軍備の資金が足りなくなってその資金調達のために、年金の制度をつくったとかいわれている。そういう不純な動機がはじめにあるのに、だまされていた国民こそかわいそうである。そして、官庁のそういう事情をもらせば、秘密保持の観点から罪に問われるという体質がある。

著者は民主党を非難しているが、民主党がいろいろの事実を明らかにしてきたということから国民はやっと不誠実な政府とか官僚の実態を知ることができたのである。その役割を完全に無視してしまっているようである。それではあまりにも一面的にしかすぎないのではないか。ともあれ、読み物としては結構面白いものである。


IT世界の進歩

2008-05-10 11:09:41 | 社会・経済

一時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったマイクロソフトも停滞気味である。停滞とまではいっていないのだろうが、それでもヤフーの買収がうまくいかなったことで戦略の見直しを迫られていることは事実だろう。

グ-グルとかユーチューブとかつぎからつぎへと新しいサービスというか新しい事業が立ち上がっている。これからも新しい試みがなされるのは間違いがない。

学術の分野でもいわゆる学術雑誌を各大学で購読していたのがその購読を止めて、ウェブによる閲覧に移行したのはここ十年位のことだろう。

また、5年以前の雑誌の内容を無料で検索閲覧および印刷できるようにした学会はかなり多い。私の関係している物理学会でも学会誌をほとんどウェブで閲覧できるようになった。

すべての雑誌がそうなっているかどうかは知らないが、世の趨勢はそういう方向に進んでいる。3年くらい前にはまだそのシステムができていなくて、Progress of Theoretical  Physicsのバックナンバーをウェブで見ることができなかったが、今では見ることができる。

もっとも購読者でなければ、見ることはできないかもしれないが、それでもなんとか雑誌にアクセスすることができる。同じように「素粒子論研究」もアクセスができるようになったと最近号のお知らせにあった。

著作権の問題があって、死後50年たたないと著作権は消滅しないが、それでもパブリックドキュメントへと移行した文献は多い。

いつだったかアインシュタインの全集が見られるようになっているサイトを見つけてびっくりしたが、そういう時代がそこまで来ている。


村上密先生のブログから

2008-04-24 15:19:16 | 社会・経済

下の文は村上密先生のブログからの引用です。もし村上先生のブログに関心をもたれた方はgoogleかyahooで村上密で検索してみてください。ブログが見つかります。

一言二言だけつけ加えれば、「カルトにも文化がある」というリマークは興味深い。またいろいろなバックグラウンドをもった人と人との出会いは私も大切なことと思っています。村上先生、お体に気をつけて、今後もご活躍下さるように祈ります。

(以下引用)

ブログ「physicomath」を読みました。
「思想の科学研究会」編の『転向』をカルト救出に活用したことを評価くださりありがとうございました。今でこそカルトに関する書籍は山ほどありますが、カルト問題に取り組み始めた頃はほんとうにわずかでした。特に人の考えが変わるためにどのようなアプローチをしたらよいかについての本はありませんでした。

私は思想、哲学、宗教、心理学を読みあさり、鶴見先生の本に出合いました。数年前あるカルトの被害者の会に鶴見先生と同席して、講演したときは、喜びひとしおでした。こんな出合いもあるんですね。長年カルト問題に取り組んでいますといろいろな本、人との出合いがあります。全てから学べると思っています。

最近、何度か佐々木秀典弁護士と協力して、ある団体に閲覧請求をしました。佐々木弁護士は以前民主党の衆議院議員で、細川内閣では法務政務次官をされました。その働きの中で、宗教法人改正にも取り組まれました。この改正案によって閲覧請求ができるようになり、これを共に用いることができたときは感慨無量でした。

宗教法人改正に関する書籍はずいぶん買い求め読みました。今ずいぶん助かっています。カルトの被害者から学ぶこともたくさんあります。

民俗学は聞き取りから始まると言いますが、カルトもひとつの文化を持っています。カルト用語、意味付け、行動形態、支配系統、家族関係、思想形態等など、数を当たり、聞き取りを重ね、その人の属するカルトを知らなければ闘えません。勝つためには「己を知り、敵を知る」のみです。


e-tax初挑戦

2008-03-12 11:48:03 | 社会・経済

今年はじめてe-taxに挑戦した。延べかかった日数は4日であった。初めての人にはこれは複雑すぎる。初めの日はIC card readerの設定から初めてたくさんのことをした。その設定がたくさんある。もっとも設定自身はたくさんのマニュアルを読んでその通りにすればよかった。でも指示を見るために該当箇所をプリントして読みながら設定等を行った。面倒でたくさんの書類を読むのが手間ではあったが、トラブルはなかった。

確定申告の書類作成は2年ほど前から国税庁のホームページでやっていたので入力は比較的簡単である。ところがこれを電子申告しようとしたら、トラブルが発生した。ポップアップ何とかが解除されていないとかでそれを指示に従って解除で第1日は暮れた。

第2日以降はデータをつくって読み込もうとするが、読み込んでくれない。どうしてかわからない。それでデータを作り直すこと2度3度。データを開こうとすれば、データが壊れるとの注意書きがあることに気がついたで第2日は終わり。

第3日はデータを新たにつくってその読み込み方もなんとかわかり、データを送ったが、初期登録がすんでいないというメーッセジでやっと開始届けと初期登録とがちがうということがわかって初期登録をする。しかし、この初期登録について国税庁から何か承認の連絡があるのかと3日ほど待つ。その辺がはっきりしない。4日目に新たな連絡はなさそうだと思う。

第4日はそれまで保存していたファイルはすべて破棄して新たにデータをつくる。そして電子申告したら、エラーもなく送信できた。メーッセジで確認したら、どうも無事に送れたらしい。やれやれ。

妻がいうにはe-taxなども役所の言い訳のためにつくられているという。簡単にできないのだが、やろうと思えばできますよといえるためだという。そうかもしれない。ことは税金に関することなので粗雑に扱っていいとは思わないが、IC card readerの設定等から考えるとあまりにも煩雑すぎて普通の人がやれるのだろうかと心配になる。

確定申告の自己申告はe-taxによろうがどうしようが、面倒である。甥などは自分で書いて郵送したところ後で税務署から呼び出しを受けた。それ以来、確定申告を嫌がって税理士さんに依頼することにした。これは彼がとても忙しいからである。世の中に税理士さんはたくさんいてその人たちが生活できているのは偏に税金の申告等の難しさの故であろう。税理士さん万歳。


武谷の著作の収集

2008-03-10 15:14:18 | 社会・経済

収入が定年後に少なくなったと書いたら、子どもたちに心配をかけたようだ。申し訳ない。心配はいらない。

昨年、自費出版の本「数学散歩」が出版社に託した200部全部売れてその代金の半分が私のところへ入った。(著者の手取りは自費出版にもかかわらず50%)ちょうど25万円である(その後の出版社との交渉で私の取り分は30%になった。ちなみに出版の全費用は110万円)。

ちょっと潤ったので古本を購入したりしていたらその資金がつきてしまいそうである。そういうことで古本を購入することをほとんどしないように心がけている。

武谷の著作は未収集の古本があれば基本的には購入するが、私の収集した冊数がもう190冊以上なのでほとんど入手していないものはなくなった。もちろんすべてを尽くしことはできていないが、その大半を集めた。

費用がかかったのは「久保栄全集」と「世界文化復刻版」の購入であった。どちらも3万円を越える費用がかかったと思う。久保栄全集は全巻は買わないつもりで第12巻だけを購入するつもりだったが、第12巻の個別の販売はなさそうだったのでしかたなく全巻を購入した。

一般に物を買うときは高く、売るときは安い。これは取引業者が中間に入るので彼らの取り分がいるからであろう。先日ある古本屋に200冊ほど本を買ってもらったが、2万円でしかなかった。でもそれは仕方がない。古本を購入する方も売れるかどうかのリスクを抱えているから。

自分でインターネットで売るということも考えられるが、その手間は大変である。手間と引き合うとは考えられないし、まず売れるかどうかが問題であろう。したがって古書店をやっている人にはそれが売れ筋かどうかについての勘が必要なのだろう。

世の中には変わった人がいて私には必要でない古本でも探しているかもしれない。現に私がそういった人間の一人だから。