日本維新の会の石原慎太郎共同代表は12日夕、北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさんについて
「非常に日本的な美人だから、強引に結婚させられて子どもまで産まされた。誰か偉い人のお妾(めかけ)さんになっているに違いない」と述べた。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201307120334.html
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たいして騒がれなかったニュースだが、北朝鮮はプライドの国だ。必ず問題にしてくる。今はよくぞいいネタを提供してくれてありがとうと石原に感謝しているだろう。
「いい加減なことを言うな。だれの妾か根拠を出せ。」と迫るはずだ。今頃内閣官房の拉致問題対策委は問答集の練り直しに追われている。事務方の作文は最高で、カラスも白いと言い張るものだ。官僚はそこにさじ加減を加えさらに政治家が不必要な口出しをする。全体として立派な言い逃れに満ちた嘘ができる。官僚が作文すると思っている人が多いが、実は時系列を長く把握した課長以下の低賃金公務員たちが作文する。彼らが縦割りされたほんの断片について作文する。だれも全体については無責任だ。
だから日本外交は伝統的にダメなんだ。戦後交渉で獲得したモノは一つもない。
参議院選後は選挙の空白期間だ。拉致問題が動くならここだ。北は拉致被害者は人質だからこれを返したらカードがなくなると考えている。正直に死にましたとか、病気ですとか言えばいいようだがプライドの国は死んでもそれは言わないし言わせようとすると即座に席を立つ。
対面してアメリカ副大統領ケリーの発言中必要もなく席を立ち相当の言い合いの後トイレに行きたいんだと駄々をこねる。そんな奴らがやりたいのは日朝国交回復だ。日本の単細胞ノータリンはそんなものしなくていいとかいう。そしたら拉致被害者も帰らんぞ。
そしてたぶん核放棄と交換に米朝は国交回復をする。アメリカ資本の独壇場となる。蚊帳の外に日本がいる。そのシナリオに切り込んで見せるのが外交官なのにな。
石原のじいさん。本人はなかなか能天気で僕は好きだ。同じようなことを田原総一郎が言ったら告訴された。
ま、とにかく日本のへぼ外交官はやり込められる。ケンカの前にガンの飛ばしあいをする時間がある。皮肉に満ちた世間話が30分は続く。日本はすでに半泣きだ。それをごまかすためにニヤニヤしやがるが一言も言えないでいる。すでに飛車角落ちで将棋を始めるようなもんだ。そうでなかった外交交渉はない。
交渉事は何度も書くが10取って1も渡さないとはいかない。北朝鮮への経済協力なしには問題は解決しない。泥棒におい銭じゃないか、と言われそうだが、南朝鮮からどれほど恩をあだで返されているか知っているはずだ。納得できないなら腹をくくって拉致被害者を見殺しにしろ。
日本政府もちゃんと交渉の余地があることをシグナルとして北に送っている。
「拉致問題が解決しないと日朝交渉を始めるわけにはいきません。」日本は、それまでしきりに「対話と圧力」政策を叫んできたが、若干の変化を北側も即座に読み取ったはずだ。交渉の可能性を示すことで解決を急ぎたいとの考えだ。ちょうど安倍の花道を飾るお土産になると見た。
戦前タイが結んだボーリング条約を思い出す。耄碌じいさん。外交は常にビスマルク外交でありその成果はガラス細工です。
夜盗がいつ身代金なしに人質を返したか。不用意な発言で、夜盗に協力してはいけません、耄碌。