マネー・ショート 華麗なる大逆転 / The Big Short

2016-02-14 | 映画






オフィシャルサイト


アメリカ住宅バブル絶頂期に、冷静に市場を見極め、その崩壊を予測し、賭けを打って出た男たちのストーリー。
実話だ。
出演は、クリスチャン・ベール、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットの豪華な役者陣。
しかも、いたって普通のブラビ以外は、癖のあるキャラ達。
クリスチャン・ベールとスティーヴ・カレルのオタク的なキャラ作りはいつものことだが、ライアン・ゴズリングも変な髪型で他の2人に負けない役作りをしてる。
普通のブラビは、出演の他に制作に関わっている。

物語は、リーマンショック前のアメリカ中が住宅バブルで浮かれている2005年。
クリスチャン・ベール演じる天才的な投資家マイケル・バーリが、2007年の半ばまでに住宅バブルの終焉とサブプライムローンの崩壊することを、緻密な計算から割り出す。
そして、クレジット・デフォルト・スワップを大手銀行に持ち込み契約を結ぶ。これによりバブル後に彼のところに膨大は金が入ってくることになる。
彼のクライアントたちは大反対をしたが、彼には100%の確信があった。
同じようにバブルの崩壊を読んでたファンドマネジャーと銀行家が、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング演じるマーク・バウムとジャレッド・ベネットで、彼らは空売りという方法でバブル崩壊に賭けた。
また伝説の投資家ベン・リカート(ブラビ)もマーケットの崩壊を予想して、若い二人の投資家の銀行とのクレジット・デフォルト・スワップ契約を手助けする。

サブプライムローンの仕組み、債務担保証券、不動産担保証券、等々いろいろ複雑な内容でちょっと解りづらかったシーンもあったが、バウムと彼の部下たちが市場を調べるシーンでは、いかにあの頃の金融会社、格付け会社がデタラメをやっていたかはよく分かった。
腐った債権を混ぜて商品化する金融会社。
いい格付けをしないと競争相手に客を取られると言い放つ格付け会社。
またストリッパーが家を5つも持っていたり、全くの素人がサブプライムローンのブローカーになったり、みんなが頭が悪かった時代。
自分の判断を信じて、冷静に対応して、大儲けした人たちにも、大きな葛藤があった。
自分が儲けるということは、アメリカの経済が大パニックに陥り、多くの人たちが路頭に迷うということを意味していたからだ。
それは、ブラビ演じるベン・リカートのセリフに表されてる。
"If we're right, people lose homes. People lose jobs. People lose retirement savings, people lose pensions. You know what I hate about fucking banking? It reduces people to numbers. Here's a number - every 1% unemployment goes up, 40,000 people die, did you know that?"

僕もそんなバブル真っただ中に、それまでの金利が高かったのでローンの組み替えのため、大小いろいろな銀行やローン会社の人に会った。
勧められたローンの内、半分くらいはサブプライムローンだった。
超低金利というのが売りだった。市場が4%くらいの時に1%以下みたいに売り込んできた。
しかし、APR(Annual Percentage Rate 実質金利)は普通のローンと変わらない。APRとは手数料とかオリジネーション費とか全ての費用を含めての実質金利の事で、この数字が必ずローンの期間中に払う金利。
1%ではじまるインチキローンは5年を過ぎると金利がドンドン上がり10年目くらいには、月額が当初の2倍とか3倍になる。
僕がそれを指摘すると、「家の価値は毎年上がるから、5年以内で売ったほうがいい」とか、「その時にまたローンの組み直しをしたらいいとか」、「余ったお金で5年間投資が出来る」とか、挙句には「いい車に乗れる」とか、もうこの映画に出てくるインチキブローカーと全く一緒の奴らがゴロゴロしてた。
引っかからなくてよかった。 



88%



彼らで4作の主演作品が出来る


いたって普通のブラビ 


この人の短気だけど演技は凄い


作品中、ずっと怒りっぱなしのスティーヴ・カレル


面白い髪型でそのオーラを消した


相変わらず気になる演技のマリサ・トメイ


このおばさんが一番悪に見えた



トリビア
クリスチャン・ベールの義眼はCGではなく、全て彼の演技。彼は片目づつ動かせる。


ABCのインタビュー 監督姿勢悪すぎる



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