今回は、この作品で2008年アカデミー賞主演女優賞にノミネートされているエレン・ペイジ主演の、妊娠した女子高校生の心の葛藤とその成長を描いた「ジュノ」。
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16歳の女子高生のジュノ(エレン・ペイジ)は、いつもの退屈な午後、気取らないところが魅力的なクラスメイト・ポーリーと関係を持ち、予定外の妊娠をしてしまう。
生まれてくる赤ちゃんに完璧な両親を見つけようと思い立ったジュノは、親友のリーとともに、養子を望む裕福な夫婦、マークとヴァネッサを見つける。
9か月間を通して、体形の変化とともに、様々な感情に揺さぶられながら、大人になるための問題に真正面からぶつかっていくジュノ。彼女が最後に下す選択とは...(CinemaCafeより)
先ず、観終わった後の最初の感想は、エレン・ペイジのなんともいえない自然な演技がすごくよかったということ。
すごい女優が出てきた。
自分は、2005年に彼女が主演したサスペンスの「ハードキャンディー」の予告編で、顔を見た事がある程度で、全然知らないティーンエイジの女優だった。
序盤では、何か大人ぶって、生意気そうな、どこにでもいる高校生女優だな、くらいの印象だった。
でも、それが彼女の演技のすごいところだった。ちょっと変わっているが、普通の高校生のジュノを自然に、しっかりと演じている。
ジュノは、ある日体の変調に気づき、妊娠の恐れを感じる。何度か妊娠テスターで試してみると、やはり妊娠している。
このコンビニで、店員にいろいろ言われながら、妊娠テスターを試すシーンが笑える。
最悪の事態を、友人に相談するうちに、子供を欲しがる裕福な夫婦に里子に出そうという結論になり、ペニーセーバーという安売りのスーパーから無料クラシファイドの雑誌で里親候補を探し始める。
アメリカでは、いろいろな種類のクラシファイドの雑誌がスーパーに置いてある。
車の売り買い、賃貸住宅情報、求人募集等々だが、養子縁組をこういう雑誌で探すのも、すごいと言えばすごい。
その雑誌から、高級住宅街に住む、仲の良さそうな夫婦を見つけていよいよ、両親に打ち明けるシーン。
ここは、なんと言ってもジュノの父親を演じるJ・K・シモンズの放心した演技が見もの。日本の父親なら怒り、怒鳴り散らして現実を拒否するところを、戸惑いながらも穏やかに静かに、自分の信じた娘の言葉に耳を傾けている。
相手のボーイ・フレンドが、あのおっとりしたポーリーと聞いた時の表情がなんともいえない。
里親候補のマーク、ベネッサ・ローリング夫婦に、初めて会うシーンも不安と強がりの入り混じったジュノがよく表現されている。
このローリング夫婦を演じるジェニファー・ガーナーとジェイソン・ベイトマンって、ついこの間「キングダム/見えざる敵」でサウジアラビアに乗り込むFBIエージェントの役で競演したばかりだ。
上手く里親との契約が交わされ後は子供が生まれるのを待つばかり。
ジュノは、初めての超音波の写真をローリング夫婦に見せに行く。
ここで、マークと2人だけで趣味の音楽やカルト映画の話で盛り上がる。そしてジュノは、彼にほのかな憧れを抱く。
その後順調にお腹の子供は育っていく。
ボーイフレンドのポーリーとは、少し距離をおき。彼に妊娠が負担にならないように振舞い、早く別のガールフレンドを見つけるように意見もするが、いざ彼が誰かとデートをするという噂を聞くと、途端に落ち着かなくなるジュノ。
同時に、マークと趣味について語らう時間も楽しい。
ある日、いつものようにローリング家を訪ねると、マークが妻のベネッサと近々離婚すると言ってきた。
いつの間にか、子供を熱望する妻と、子育てに自身がなく、まだ心の準備が出来ていないマークの関係が修復出来ないところまでいっていた。
動揺するジュノ。あんなに仲むつまじい夫婦だったのに。
帰りの車の中で大泣きをする。
そして、父親に男女のカップルがいつまでも幸せな関係でいる事が本当に出来るのかを尋ねる。1度離婚している父親に聞いている。
そしてお父さんが言った一言がこの作品で一番印象に残った言葉だ。
「In my opinion, the best thing you can do is find a person who loves you for exactly what you are. Good mood, bad mood, ugly, pretty, handsome, what have you, the right person will still think the sun shines out your ass. That's the kind of person that's worth sticking with.」
そしてジュノは、やっぱり一番気になっていたポーリーに告白する。
Juno MacGuff: I think I'm, like, in love with you.
Paulie Bleeker: You mean as friends?
Juno MacGuff: No, I mean, like, for real. 'Cause you're, like, the coolest person I've ever met, and you don't even have to try, you know...
Paulie Bleeker: I try really hard, actually.
ここも、ホロリとさせながらも、観客をにやりとさせるシーンだ。
そして、ベネッサにも書置きを残している。
確か、「I'm in if you are still in」だったかな。
20世紀フォックスとしては、去年の名作「リトル・ミス・サンシャイン」に続いて、またハートウォーミングないい作品だ。
是非、エレン・ペイジにアカデミー賞主演女優賞を取って欲しい。
トリビア
自分だけが知らなかったトリビアかも知れないが、エレン・ペイジはすでに20歳だ。
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16歳の女子高生のジュノ(エレン・ペイジ)は、いつもの退屈な午後、気取らないところが魅力的なクラスメイト・ポーリーと関係を持ち、予定外の妊娠をしてしまう。
生まれてくる赤ちゃんに完璧な両親を見つけようと思い立ったジュノは、親友のリーとともに、養子を望む裕福な夫婦、マークとヴァネッサを見つける。
9か月間を通して、体形の変化とともに、様々な感情に揺さぶられながら、大人になるための問題に真正面からぶつかっていくジュノ。彼女が最後に下す選択とは...(CinemaCafeより)
先ず、観終わった後の最初の感想は、エレン・ペイジのなんともいえない自然な演技がすごくよかったということ。
すごい女優が出てきた。
自分は、2005年に彼女が主演したサスペンスの「ハードキャンディー」の予告編で、顔を見た事がある程度で、全然知らないティーンエイジの女優だった。
序盤では、何か大人ぶって、生意気そうな、どこにでもいる高校生女優だな、くらいの印象だった。
でも、それが彼女の演技のすごいところだった。ちょっと変わっているが、普通の高校生のジュノを自然に、しっかりと演じている。
ジュノは、ある日体の変調に気づき、妊娠の恐れを感じる。何度か妊娠テスターで試してみると、やはり妊娠している。
このコンビニで、店員にいろいろ言われながら、妊娠テスターを試すシーンが笑える。
最悪の事態を、友人に相談するうちに、子供を欲しがる裕福な夫婦に里子に出そうという結論になり、ペニーセーバーという安売りのスーパーから無料クラシファイドの雑誌で里親候補を探し始める。
アメリカでは、いろいろな種類のクラシファイドの雑誌がスーパーに置いてある。
車の売り買い、賃貸住宅情報、求人募集等々だが、養子縁組をこういう雑誌で探すのも、すごいと言えばすごい。
その雑誌から、高級住宅街に住む、仲の良さそうな夫婦を見つけていよいよ、両親に打ち明けるシーン。
ここは、なんと言ってもジュノの父親を演じるJ・K・シモンズの放心した演技が見もの。日本の父親なら怒り、怒鳴り散らして現実を拒否するところを、戸惑いながらも穏やかに静かに、自分の信じた娘の言葉に耳を傾けている。
相手のボーイ・フレンドが、あのおっとりしたポーリーと聞いた時の表情がなんともいえない。
里親候補のマーク、ベネッサ・ローリング夫婦に、初めて会うシーンも不安と強がりの入り混じったジュノがよく表現されている。
このローリング夫婦を演じるジェニファー・ガーナーとジェイソン・ベイトマンって、ついこの間「キングダム/見えざる敵」でサウジアラビアに乗り込むFBIエージェントの役で競演したばかりだ。
上手く里親との契約が交わされ後は子供が生まれるのを待つばかり。
ジュノは、初めての超音波の写真をローリング夫婦に見せに行く。
ここで、マークと2人だけで趣味の音楽やカルト映画の話で盛り上がる。そしてジュノは、彼にほのかな憧れを抱く。
その後順調にお腹の子供は育っていく。
ボーイフレンドのポーリーとは、少し距離をおき。彼に妊娠が負担にならないように振舞い、早く別のガールフレンドを見つけるように意見もするが、いざ彼が誰かとデートをするという噂を聞くと、途端に落ち着かなくなるジュノ。
同時に、マークと趣味について語らう時間も楽しい。
ある日、いつものようにローリング家を訪ねると、マークが妻のベネッサと近々離婚すると言ってきた。
いつの間にか、子供を熱望する妻と、子育てに自身がなく、まだ心の準備が出来ていないマークの関係が修復出来ないところまでいっていた。
動揺するジュノ。あんなに仲むつまじい夫婦だったのに。
帰りの車の中で大泣きをする。
そして、父親に男女のカップルがいつまでも幸せな関係でいる事が本当に出来るのかを尋ねる。1度離婚している父親に聞いている。
そしてお父さんが言った一言がこの作品で一番印象に残った言葉だ。
「In my opinion, the best thing you can do is find a person who loves you for exactly what you are. Good mood, bad mood, ugly, pretty, handsome, what have you, the right person will still think the sun shines out your ass. That's the kind of person that's worth sticking with.」
そしてジュノは、やっぱり一番気になっていたポーリーに告白する。
Juno MacGuff: I think I'm, like, in love with you.
Paulie Bleeker: You mean as friends?
Juno MacGuff: No, I mean, like, for real. 'Cause you're, like, the coolest person I've ever met, and you don't even have to try, you know...
Paulie Bleeker: I try really hard, actually.
ここも、ホロリとさせながらも、観客をにやりとさせるシーンだ。
そして、ベネッサにも書置きを残している。
確か、「I'm in if you are still in」だったかな。
20世紀フォックスとしては、去年の名作「リトル・ミス・サンシャイン」に続いて、またハートウォーミングないい作品だ。
是非、エレン・ペイジにアカデミー賞主演女優賞を取って欲しい。
トリビア
自分だけが知らなかったトリビアかも知れないが、エレン・ペイジはすでに20歳だ。