花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

東京国立博物館《胴服 水浅葱練緯地蔦模様三つ葉葵紋付》。

2023-01-08 14:33:47 | 美術館

東京国立博物館で「国宝展」を観た後、当然、常設展も観た。ということで、サクッと感想を。2022年10月の時期、特に目が喜ぶ展示品がいくつかあった。

まずは、今年の大河ドラマの主人公である徳川家康ゆかりの《胴服 水浅葱練緯地蔦模様三つ葉葵紋付(辻が花染)》から。

https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/I-4270?locale=ja

《胴服 水浅葱練緯地蔦模様三つ葉葵紋付(辻が花染)》(安土桃山時代 16-17c)東京国立博物館

《胴服 水浅葱練緯地蔦模様三つ葉葵紋付(辻が花染)》背面

「現代の羽織の原形で、武士が普段着として小袖の上に着用した綿入れの上衣です。縫い締め絞りで地色と黄や萌黄の葉を染め分け、細い墨線による描絵で模様をあらわします。行徳における農民の争論を沈めた恩賞として、鷹師・荒井源左衛門威忠が徳川家康より拝領したと伝わっています。」(東博サイトより)

繊細な絞り染めの上に更に墨絵で描く「辻が花染」の技法が、デザイン的にも色彩的にも実にセンス良く、この《胴服》を格調高くしているように思えた。実際、この実用的かつ美しい《胴服》(綿入れ)を欲しくなっちゃったほど。ガウンとして寒い東北の冬にぴったりだわ

この《胴服》、徳川家康から拝領したからには、きっと家宝として大切にされてきたものだと思う。素敵な《胴服》なので、現代まできれいに保管されていて本当に良かったと思った。