『獣眼』によりボディーガード・キリがニューヒーローとして誕生し、これがその第2作となる。『爆身』は、キリがボディーガードを正式に引き受ける直前にクライアントが原因不明状態で殺害される。キリがその死の謎を追究することになり、ボディーガードとは異なる行動をしていくストーリー展開となる。入り組んだ人間関係がさらに謎を引き出していく。そして、キリの推理が絞り込まれていく。このストーリー構想に、読者は引き込まれていくことになる。
キリは、ニュージーランドの南島、クイーンズタウンに住むトーマス・リーという人物からボディーガードの依頼メールを受信する。職業は「フィッシング・ガイド」だというリーが日本に滞在する3日間の警護をキリに依頼し、具体的な内容は日本到着後会った時にするというもの。依頼人が指定したホテルは乃木坂から山王下に抜ける赤坂通りにある外国人観光客が多く泊まる中クラスのホテルだった。リーとの待ち合わせが午後3時。キリは15分前にホテル前の歩道に佇んだが、彼のアンテナにひっかかるものはなかった。不意に頭上で爆発音が轟く。爆発は2階だった。非常階段で2階に駆け上がったキリは、客が一人だけのレストランでの爆発と知る。その客が、キリのクライアントになる筈の人物だった。キリがボディーガードを引き受ける直前に何らかの方法で殺されたのだった。
レストランの一番奥に進んだキリは、何かが焦げた匂いと揮発臭に鼻をつかれ、床に指が一本落ちているのを目にする。その指のつけ根には何かの紋章が入った金の指輪が嵌まっていた。リーは黒焦げに焼けていた。だが火薬の匂いはしなかった。
消防隊員に引きつづき、一機捜に異動となったばかりの金松が現れる。キリは赤坂署で金松の事情聴取に応じ、情報交換することにした。
赤坂署を出た後、キリは事件現場のクレタホテルに戻ってみた。シートで覆われた2階の窓を眺めた後、赤坂通りを歩き始めたキリは、スーツ姿だが格闘技をやているとすぐにわかる男に立ちはだかれる。そばのアルファードの車内で車椅子にすわる70くらいに見えるスーツの男に声を掛けられた。自ら睦月と名乗った。そして、トーマス・リーにボディーガードの紹介を頼まれたのが自分だと。さらにキリのことを警視庁の畑山警視から聞いたという。睦月はキリに「あの男に何が起こったのかを調べてもらいたい」と告げる。キリは来週から別の仕事が入っているので、希望にそえないと断る。だが、睦月は「大丈夫だ。君の時間は確保する」と意に介しない。
キリのホームページを作成、管理している佐々木に、キリは睦月のことを調べるよう依頼した。即座に睦月は本物のフィクサーだという返信が来た。また、来週からの仕事はクライアントの側からキリにキャンセルが入る。睦月が君の時間を確保すると言ったあことがその通りになった。
睦月がキリの新たなクライアントになる。トーマス・リーに何が起こったのかを調べることがキリの仕事となる。
トーマス・りーは変名で、実は日本人であり、本名は増本貢介。6年前に引退するまで睦月の最高のボディーガード兼パートナーだった。二人は何度も命を狙われたがそのたびに生き残り、不死身だと言われる存在だったという。増本は己の運を使い果たす前に、仕事を辞めたいと言い、ニュージーランドに行ったのだった。その増本が、フィッシングガイドの客となった人物から、連絡を受け増本に恨みをもつ人間がプロに依頼して、増本を呪殺しようとしているということを知る。増本は切羽詰まって睦月に電話をしてきたのだ。増本は、若いときに結婚し子供をもうけていたようだが10年ほど前に離婚していた。そして睦月には一切子供のことは話さなかったという。増本が殺されたことにより、次に自分が増本のいう呪殺のターゲットになる可能性を睦月は想定し、キリに増本の死因を調べてほしいいと言う、結果が出たとき、報酬として1000万円だすと。
キリが睦月から得た情報は、増本が誰かから呪殺の対象となっているという通報を受け怯えていたことと、睦月と組む前に増本は虎ノ門にオフィスを構える弁護士・向坂士郎と古い付き合いがあったということ、の2点だけだった。キリは佐々木に知り得たことから情報収集する指示を出す。キリは呪殺を請け負うあるいは仲介するプロが存在するかということを調べることとと、向坂弁護士とコンタクトをとることから、一歩を踏み出していく。
このストーリー展開の興味深いところは、増本の過去が徐々に見え始めることにより、人間関係の繋がりが複雑になっていき、それぞれがどこかでリンキングしている点である。人間関係の思わぬ連環が見え始めていく。塚本とキリとの間にも、キリ自身知らなかった繋がりがあった。そのことは、キリがボディーガードという生業を選択した背景がこの第2作で明らかになることにより、判ってくる。キリは20代に鳥取の大山で師につき古武術を修得したのだ。キリは向坂の弁護士事務所に出向いたが面会できなかった。事務所を出た後、一人の男に後を付けられるが、その男にキリが対峙する。上原と名乗った男が使った技がきっかけで、キリの大山での修行の過去が明らかになる。上原を介して、年齢差により互いに接点がなかったが、増本がキリにとり同じ師に学んだ兄弟子だったことがわかる。そして上原は、増本に学んだ孫弟子だということもわかる。
向坂と面談できたとき、キリは増本の死の前日向坂が増本と合っていた事実を知る。さらに、そのとき、増本が口にした大山という言葉から、桑野献吉という人物を連想し、桑野が大山神が自分にはついていると神がかっていたことを思い出したという。桑野献吉と大山神がキーワードとなり、キリの調査の輪が広がり始める。「結跏社」という存在が浮かび上がってくる。「結跏社」の行方を追うことが重要となっていく。その存在には、様々な要素が重なっていた。この解明プロセスが読ませどころとなっていく。
そこには、SHC(人体自然発火現象)、念動力、超能力「パイロキネシス」などという超常現象の視点までもが絡んでくるという興味深さが加わっていく。
結論は、勿論、意外な展開へと突き進んで行くことになる。
この第2作の登場人物をご紹介しておこう。これらの人々がどの段階で登場し、どのような人間関係を形成しているのか、どこに接点があるのか、ストーリーの中で確認しながら読み進めていただくとよい。
キリ 大山で古武術を修練し、ボディーガードの道を選択。中心人物
トマス・リー キリのクライアントになる予定だったが直前に殺害される。本名増本貢介。
金松 一機捜に属する刑事。キリと親しくなった警察官。
睦月 著名なフィクサー。かつて、増本と組んだ人物。増本死後のキリのクライアント
如月 睦月の運転手兼ボディーガード。
佐々木 企業のネットセキュリティの専門家。キリのホームページ作成・管理者。
向坂士郎 虎ノ門にオフィスを構える弁護士。増本とかつて組んでいた。地上げに関与
秋川 向坂法律事務所の秘書。
上原 キリの後を付けた男。かつて増本から武術を学ぶ。
底井 佐々木のネット・リサーチでコンタクトを取った男。闇の世界の仲介人。
桑野献吉 増本・向坂の地上げで破産した実業家。大山神を信仰。自殺したと推定。
工藤俊元 鳥取県大山に住する古武術家。キリの師匠。
進藤 睦月がキリに伝達した銀座のクラブ経営者。かつては極道。桑野と付き合いあり。
ジュリ 新藤の経営するクラブ「クランプ」のホステス。
丸山 「クランプ」で新藤に絡む客。極道。キリに痛めつけられる。
結跏社 呪術師の集団。呪殺のプロを自称する集団。底井が知る集団。
初井功 初井セツの養子となり、結跏社を継承。
モーリス・キャンベル 国際協力センターを運営。元京都大学教授。睦月の御師。
デクスター アメリカ海兵隊に所属。科学者。国際協力センターに関与。
桑野広一郎 無縁神木流體術関東支部 支部長
桑野委都子 桑野広一郎の妻。小山の姉。
工藤玄丈 無縁神木流宗家
阿井田 無縁神木流関東支部に所属。
桑野雄一郎 銀座で割烹『雄』を経営する料理人。進藤の友人。
山岸こずえ ガソリンスタンド経営者。趣味はフィッシング
山岸英機 こずえの弟。元レーサー。シャブで人生をあやまる。
小山 こずえの元婚約者。元銀行員。結跏社と無縁神木流の経理を担当。
ヒロタ サンダーストーム社(民間軍事会社)所属
保木田忍 医療法人安息会病院 院長
吉川 銀座で働いていた板前。もと、京都の先斗町で板前だった。本名は三村。
キリは愛宕警察署で事情聴取に応じた。それが終わり警察署を出た後、アルファードに乗る睦月から車で送ると申し出られる。まず、何が起きたのかをキリが突き止めたということに対して、睦月は報酬1000万を支払った。その後の二人の会話で、このストーリーは幕を閉じる。睦月はキリに何かあったら連絡するから助けてくれと言う。キリは拒絶の意図で応えるのだが、睦月は意に介さない。以下の会話が交わされる。
「あんたには立派なボディーガードがいる」
「それ以外の仕事だ」
「俺には向いていない」
「君には向いている。私がいうのだから、まちがいない。それに、君はもう、こちら側の人間だ。」
「こちら側?」
「わかっているだろう。影の世界だ」
「興味はないね」
睦月は笑った。
「いずれわかる」
アルファードは静かに走っていた。
この「いずれわかる」というひと言が、第3作を予感させるではないか。
キリの活躍は今後どこまで広がるのか、期待を寄せたいところである。
ご一読ありがとうございます。
本書からの波紋で、、関心事項を調べてみた。一覧にしておきたい。
突然体が燃え上がる。実際に起きた10の人体自然発火現象(SHC)現場ファイル
:「カラパイア 不思議と謎の大冒険」
人体自然発火現象再び。アイルランド人男性「人体自然発火」と判定される。
:「カラパイア 不思議と謎の大冒険」
突然燃え上がる戦慄の「人体自然発火現象」:「超常現象の謎解き」
【オカルト】 人体発火現象 まとめ【衝撃 閲覧注意】 :「NAVERまとめ」
UK New light on human torch mystery :「BBC NEWS」
【衝撃】白昼のロンドンで老人が突然1000度以上燃え上がり、死亡! 「人体発火現象(SHC)」の謎に迫る“7つの仮説”とは? :「TOCANA 知的好奇心の扉」
パイロキネシス :ウィキペディア
呪殺祈祷僧団 :ウィキペディア
“呪殺”を唱える、超過激な脱原発僧侶集団「JKS47」の恐ろしき妙法とは!?
:「TOCANA 知的好奇心の扉」
経産省前に「呪殺」の幟ひるがえる 祈祷僧団「JKS47」に霞が関騒然
2015/8/28 :「JCASTニューズ」
JKS47(日本祈祷団四十七士) ホームページ
日本呪術研究呪鬼会 ホームページ
呪い代行の老舗 天呪堂 ホームページ
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
徒然にこの作家の小説を読み、印象記を書き始めた以降のものは次の小説です。
こちらもお読みいただけると、うれしいかぎりです。
『極悪専用』 徳間書店
『夜明けまで眠らない』 双葉社
『十字架の王女 特殊捜査班カルテット3』 角川文庫
『ブラックチェンバー』 角川文庫
『カルテット4 解放者(リベレイター)』 角川書店
『カルテット3 指揮官』 角川書店
『生贄のマチ 特殊捜査班カルテット』 角川文庫
『撃つ薔薇 AD2023 涼子』 光文社文庫
『海と月の迷路』 毎日新聞社
『獣眼』 徳間書店
『雨の狩人』 幻冬舎
キリは、ニュージーランドの南島、クイーンズタウンに住むトーマス・リーという人物からボディーガードの依頼メールを受信する。職業は「フィッシング・ガイド」だというリーが日本に滞在する3日間の警護をキリに依頼し、具体的な内容は日本到着後会った時にするというもの。依頼人が指定したホテルは乃木坂から山王下に抜ける赤坂通りにある外国人観光客が多く泊まる中クラスのホテルだった。リーとの待ち合わせが午後3時。キリは15分前にホテル前の歩道に佇んだが、彼のアンテナにひっかかるものはなかった。不意に頭上で爆発音が轟く。爆発は2階だった。非常階段で2階に駆け上がったキリは、客が一人だけのレストランでの爆発と知る。その客が、キリのクライアントになる筈の人物だった。キリがボディーガードを引き受ける直前に何らかの方法で殺されたのだった。
レストランの一番奥に進んだキリは、何かが焦げた匂いと揮発臭に鼻をつかれ、床に指が一本落ちているのを目にする。その指のつけ根には何かの紋章が入った金の指輪が嵌まっていた。リーは黒焦げに焼けていた。だが火薬の匂いはしなかった。
消防隊員に引きつづき、一機捜に異動となったばかりの金松が現れる。キリは赤坂署で金松の事情聴取に応じ、情報交換することにした。
赤坂署を出た後、キリは事件現場のクレタホテルに戻ってみた。シートで覆われた2階の窓を眺めた後、赤坂通りを歩き始めたキリは、スーツ姿だが格闘技をやているとすぐにわかる男に立ちはだかれる。そばのアルファードの車内で車椅子にすわる70くらいに見えるスーツの男に声を掛けられた。自ら睦月と名乗った。そして、トーマス・リーにボディーガードの紹介を頼まれたのが自分だと。さらにキリのことを警視庁の畑山警視から聞いたという。睦月はキリに「あの男に何が起こったのかを調べてもらいたい」と告げる。キリは来週から別の仕事が入っているので、希望にそえないと断る。だが、睦月は「大丈夫だ。君の時間は確保する」と意に介しない。
キリのホームページを作成、管理している佐々木に、キリは睦月のことを調べるよう依頼した。即座に睦月は本物のフィクサーだという返信が来た。また、来週からの仕事はクライアントの側からキリにキャンセルが入る。睦月が君の時間を確保すると言ったあことがその通りになった。
睦月がキリの新たなクライアントになる。トーマス・リーに何が起こったのかを調べることがキリの仕事となる。
トーマス・りーは変名で、実は日本人であり、本名は増本貢介。6年前に引退するまで睦月の最高のボディーガード兼パートナーだった。二人は何度も命を狙われたがそのたびに生き残り、不死身だと言われる存在だったという。増本は己の運を使い果たす前に、仕事を辞めたいと言い、ニュージーランドに行ったのだった。その増本が、フィッシングガイドの客となった人物から、連絡を受け増本に恨みをもつ人間がプロに依頼して、増本を呪殺しようとしているということを知る。増本は切羽詰まって睦月に電話をしてきたのだ。増本は、若いときに結婚し子供をもうけていたようだが10年ほど前に離婚していた。そして睦月には一切子供のことは話さなかったという。増本が殺されたことにより、次に自分が増本のいう呪殺のターゲットになる可能性を睦月は想定し、キリに増本の死因を調べてほしいいと言う、結果が出たとき、報酬として1000万円だすと。
キリが睦月から得た情報は、増本が誰かから呪殺の対象となっているという通報を受け怯えていたことと、睦月と組む前に増本は虎ノ門にオフィスを構える弁護士・向坂士郎と古い付き合いがあったということ、の2点だけだった。キリは佐々木に知り得たことから情報収集する指示を出す。キリは呪殺を請け負うあるいは仲介するプロが存在するかということを調べることとと、向坂弁護士とコンタクトをとることから、一歩を踏み出していく。
このストーリー展開の興味深いところは、増本の過去が徐々に見え始めることにより、人間関係の繋がりが複雑になっていき、それぞれがどこかでリンキングしている点である。人間関係の思わぬ連環が見え始めていく。塚本とキリとの間にも、キリ自身知らなかった繋がりがあった。そのことは、キリがボディーガードという生業を選択した背景がこの第2作で明らかになることにより、判ってくる。キリは20代に鳥取の大山で師につき古武術を修得したのだ。キリは向坂の弁護士事務所に出向いたが面会できなかった。事務所を出た後、一人の男に後を付けられるが、その男にキリが対峙する。上原と名乗った男が使った技がきっかけで、キリの大山での修行の過去が明らかになる。上原を介して、年齢差により互いに接点がなかったが、増本がキリにとり同じ師に学んだ兄弟子だったことがわかる。そして上原は、増本に学んだ孫弟子だということもわかる。
向坂と面談できたとき、キリは増本の死の前日向坂が増本と合っていた事実を知る。さらに、そのとき、増本が口にした大山という言葉から、桑野献吉という人物を連想し、桑野が大山神が自分にはついていると神がかっていたことを思い出したという。桑野献吉と大山神がキーワードとなり、キリの調査の輪が広がり始める。「結跏社」という存在が浮かび上がってくる。「結跏社」の行方を追うことが重要となっていく。その存在には、様々な要素が重なっていた。この解明プロセスが読ませどころとなっていく。
そこには、SHC(人体自然発火現象)、念動力、超能力「パイロキネシス」などという超常現象の視点までもが絡んでくるという興味深さが加わっていく。
結論は、勿論、意外な展開へと突き進んで行くことになる。
この第2作の登場人物をご紹介しておこう。これらの人々がどの段階で登場し、どのような人間関係を形成しているのか、どこに接点があるのか、ストーリーの中で確認しながら読み進めていただくとよい。
キリ 大山で古武術を修練し、ボディーガードの道を選択。中心人物
トマス・リー キリのクライアントになる予定だったが直前に殺害される。本名増本貢介。
金松 一機捜に属する刑事。キリと親しくなった警察官。
睦月 著名なフィクサー。かつて、増本と組んだ人物。増本死後のキリのクライアント
如月 睦月の運転手兼ボディーガード。
佐々木 企業のネットセキュリティの専門家。キリのホームページ作成・管理者。
向坂士郎 虎ノ門にオフィスを構える弁護士。増本とかつて組んでいた。地上げに関与
秋川 向坂法律事務所の秘書。
上原 キリの後を付けた男。かつて増本から武術を学ぶ。
底井 佐々木のネット・リサーチでコンタクトを取った男。闇の世界の仲介人。
桑野献吉 増本・向坂の地上げで破産した実業家。大山神を信仰。自殺したと推定。
工藤俊元 鳥取県大山に住する古武術家。キリの師匠。
進藤 睦月がキリに伝達した銀座のクラブ経営者。かつては極道。桑野と付き合いあり。
ジュリ 新藤の経営するクラブ「クランプ」のホステス。
丸山 「クランプ」で新藤に絡む客。極道。キリに痛めつけられる。
結跏社 呪術師の集団。呪殺のプロを自称する集団。底井が知る集団。
初井功 初井セツの養子となり、結跏社を継承。
モーリス・キャンベル 国際協力センターを運営。元京都大学教授。睦月の御師。
デクスター アメリカ海兵隊に所属。科学者。国際協力センターに関与。
桑野広一郎 無縁神木流體術関東支部 支部長
桑野委都子 桑野広一郎の妻。小山の姉。
工藤玄丈 無縁神木流宗家
阿井田 無縁神木流関東支部に所属。
桑野雄一郎 銀座で割烹『雄』を経営する料理人。進藤の友人。
山岸こずえ ガソリンスタンド経営者。趣味はフィッシング
山岸英機 こずえの弟。元レーサー。シャブで人生をあやまる。
小山 こずえの元婚約者。元銀行員。結跏社と無縁神木流の経理を担当。
ヒロタ サンダーストーム社(民間軍事会社)所属
保木田忍 医療法人安息会病院 院長
吉川 銀座で働いていた板前。もと、京都の先斗町で板前だった。本名は三村。
キリは愛宕警察署で事情聴取に応じた。それが終わり警察署を出た後、アルファードに乗る睦月から車で送ると申し出られる。まず、何が起きたのかをキリが突き止めたということに対して、睦月は報酬1000万を支払った。その後の二人の会話で、このストーリーは幕を閉じる。睦月はキリに何かあったら連絡するから助けてくれと言う。キリは拒絶の意図で応えるのだが、睦月は意に介さない。以下の会話が交わされる。
「あんたには立派なボディーガードがいる」
「それ以外の仕事だ」
「俺には向いていない」
「君には向いている。私がいうのだから、まちがいない。それに、君はもう、こちら側の人間だ。」
「こちら側?」
「わかっているだろう。影の世界だ」
「興味はないね」
睦月は笑った。
「いずれわかる」
アルファードは静かに走っていた。
この「いずれわかる」というひと言が、第3作を予感させるではないか。
キリの活躍は今後どこまで広がるのか、期待を寄せたいところである。
ご一読ありがとうございます。
本書からの波紋で、、関心事項を調べてみた。一覧にしておきたい。
突然体が燃え上がる。実際に起きた10の人体自然発火現象(SHC)現場ファイル
:「カラパイア 不思議と謎の大冒険」
人体自然発火現象再び。アイルランド人男性「人体自然発火」と判定される。
:「カラパイア 不思議と謎の大冒険」
突然燃え上がる戦慄の「人体自然発火現象」:「超常現象の謎解き」
【オカルト】 人体発火現象 まとめ【衝撃 閲覧注意】 :「NAVERまとめ」
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【衝撃】白昼のロンドンで老人が突然1000度以上燃え上がり、死亡! 「人体発火現象(SHC)」の謎に迫る“7つの仮説”とは? :「TOCANA 知的好奇心の扉」
パイロキネシス :ウィキペディア
呪殺祈祷僧団 :ウィキペディア
“呪殺”を唱える、超過激な脱原発僧侶集団「JKS47」の恐ろしき妙法とは!?
:「TOCANA 知的好奇心の扉」
経産省前に「呪殺」の幟ひるがえる 祈祷僧団「JKS47」に霞が関騒然
2015/8/28 :「JCASTニューズ」
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その点、ご寛恕ください。)
徒然にこの作家の小説を読み、印象記を書き始めた以降のものは次の小説です。
こちらもお読みいただけると、うれしいかぎりです。
『極悪専用』 徳間書店
『夜明けまで眠らない』 双葉社
『十字架の王女 特殊捜査班カルテット3』 角川文庫
『ブラックチェンバー』 角川文庫
『カルテット4 解放者(リベレイター)』 角川書店
『カルテット3 指揮官』 角川書店
『生贄のマチ 特殊捜査班カルテット』 角川文庫
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『海と月の迷路』 毎日新聞社
『獣眼』 徳間書店
『雨の狩人』 幻冬舎
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