「Curious George」シリーズの続きとして、この英語絵本電子版、ナレーション付きを読んだ。読んだけれども、私の英語リハビリ学習の材料としてはちょっと役には立たなかった。というのは、この絵本、英語圏の子供たちが、耳に聞いてきた音に対して、文字という記号があり、ある物あるいは行為を示す音には、文字をつづった言葉が対応しているということ、単語というつづり字があり、文があるということを知り始める段階の絵本であるからだ。私の英語リハビリ以前の基礎段階を扱っているので、そう感じた次第。
英語圏の子供たちが英語という文字表現形式を学ぶ上で重要なステージをサポートする絵本である。そういう意味で、文字と言葉、文というものをどのように学んで行くのか。そのことを知るのには有益である。そういう意味でのご紹介をしたい。
本書は2008年のコピーライトと記されている。前回ご紹介した絵本との関連で気づいたことは、 『the Firefighters』が2004年のコピーライトで、Houghton Mifflin Company が著作権を有していた。つまり、2008年までのどこかで、出版会社が HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT PUBLISHING COMPANY に変わり、著作権等の所有者も移転したことである。出版社が合併したのか、名称変更だけなのか定かではないが。
もう一つ、この表紙には「12-BOOK」「LEARN-TO-READ PROGRAM」と明記されている。この本、12の絵本が1冊に合本化されたような形をとっていて、実に202ページの本になっている。「読みながら学ぶプログラム」として、12話が編集されている。本書のタイトルに記された「PHONICS」は辞書を引くと「[単数扱い]フォニックス(つづり字と発音の関係を教える教授法)」(『ジーニアス英和辞典 第5版』大修館書店)と説明されている。
さらに、今まで読んできた絵本と大きく違う点は、「LEARN-TO-READ PROGRAM」として、本書の使い方を子供の親ら(大人)に対して2ページに渡って説明していることである。発音とつづり字、つまり文字表記した言葉を結びつけて理解していくステップをどのように進めて行くかのガイダンスが最初に載せてある。そして、12話のタイトルが目次として載っている。
まずタイトルを列挙した目次をご紹介しよう。取り上げられている内容を簡略に併記する。
Curious George is Happy ジョージがどんなときハッピーかを列挙していく
The Best! ジョージが大好きなことを列挙していく
Big and Small 大きいものと小さなものを順にとりあげる
The Doctor's Office ジョージが病院に行き受診するプロセスを題材に
Fun, Fun, Fun ジョージにとっての楽しみを列挙していく
Let's Play! ジョージの遊びを次々に列挙していく
See George Take a Job 掃除仕事から脱線しペンキで落書をし追いかけられる
What Does Gorge Like? ジョージの好きなことを順に列挙していく
Snow 雪の積もったゲレンデを滑る
Costume コスチューム・パーティ参加のための服選び
How Many? 様々な物の数を数える。1から10まで
From ABC to XYZ アルファベットの文字理解
そこで、例えば最初の「Curious George is Happy」について、具体的に取り上げてみよう。
第一分冊に相当するこの話の内表紙の前に、この絵本の学習ポイントがガイドとして載せてある。
まず、この絵本では、lap という単語に出てくるaのように、短いaの発音と、hold という単語などにでてくるhの発音を学ぶ。
そして、is、on、soという役立つ単語を学ぶ。
さらに、楽しく新しい単語を学ぶ。ここでは、rabbit と pancakes が取り上げられる。
そんなガイド説明がある。
内表紙を開くと、楽しそうなジョージのイラストが左ページに、George is happy. の一文が見開きの右ページに記されている。
その続きには、各ページにイラストとその絵を示す一文が載る。続きの2つの文を例示すると、 He is happy to pat a puppy. He is happy to chat a rabbit. である。
aとhの発音が次々に出てくる。併せて、He is happy to ~~.という文の形が繰り返されることで、文形への馴染み、表現法を知る下地が培われていくことになるのだろう
同じ文形が繰り返されることもあれば、短い文がいろいろ変化していく話もある。
この第一話は、Find out what makes George happy, and learn about these sounds
short a h という文で締めくくられている。つまり、ジョージがどんな時にハッピーなのかを知ることと、発音とつづり字との関係、まず2つの発音を学ぶことに主眼が置かれていることを強調している。
こんな風に、12の話が進んでいく。
最後のアルファベットも、AからZまでを、26文字並べるというのではなく、単語や語句の冒頭に出てくる文字を大きく赤く表示して、イラストと連動させる形で構成されている。発音とつづり字を抱き合わせで学ぶやり方である。ここも、最初と最後を例示しておこう。
Apple Birthday Cake with candles Dog at the door
X marks the spot Yo-yo Zigzag というふうに。
冒頭の絵本表紙には載っていないが、各分冊の内表紙には、この絵本が Catherine Hapka と作家名が記されている。
この絵本、英語学習のリハビリにはあまり役には立たなかったが、英語という言葉(文字)と発音を子供達がどのように学んで行くかについて知る機会になった。その点おもしろかった。
ご一読ありがとうございます。
こちらもお読みいただけるとうれしいです。
『Curious George Takes a Trip』 Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Firefighters』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Puppies』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Pizza Party』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes Camping』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Beach』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Makes Pancakes』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Zoo』
HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT
『Curious George Color Fun』 Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George's First Day of School』
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Goes to the Hospital 』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Learns the Alphabet』 H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George and the Birthday Surprise』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
『Curious George Goes to a Movie』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
英語圏の子供たちが英語という文字表現形式を学ぶ上で重要なステージをサポートする絵本である。そういう意味で、文字と言葉、文というものをどのように学んで行くのか。そのことを知るのには有益である。そういう意味でのご紹介をしたい。
本書は2008年のコピーライトと記されている。前回ご紹介した絵本との関連で気づいたことは、 『the Firefighters』が2004年のコピーライトで、Houghton Mifflin Company が著作権を有していた。つまり、2008年までのどこかで、出版会社が HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT PUBLISHING COMPANY に変わり、著作権等の所有者も移転したことである。出版社が合併したのか、名称変更だけなのか定かではないが。
もう一つ、この表紙には「12-BOOK」「LEARN-TO-READ PROGRAM」と明記されている。この本、12の絵本が1冊に合本化されたような形をとっていて、実に202ページの本になっている。「読みながら学ぶプログラム」として、12話が編集されている。本書のタイトルに記された「PHONICS」は辞書を引くと「[単数扱い]フォニックス(つづり字と発音の関係を教える教授法)」(『ジーニアス英和辞典 第5版』大修館書店)と説明されている。
さらに、今まで読んできた絵本と大きく違う点は、「LEARN-TO-READ PROGRAM」として、本書の使い方を子供の親ら(大人)に対して2ページに渡って説明していることである。発音とつづり字、つまり文字表記した言葉を結びつけて理解していくステップをどのように進めて行くかのガイダンスが最初に載せてある。そして、12話のタイトルが目次として載っている。
まずタイトルを列挙した目次をご紹介しよう。取り上げられている内容を簡略に併記する。
Curious George is Happy ジョージがどんなときハッピーかを列挙していく
The Best! ジョージが大好きなことを列挙していく
Big and Small 大きいものと小さなものを順にとりあげる
The Doctor's Office ジョージが病院に行き受診するプロセスを題材に
Fun, Fun, Fun ジョージにとっての楽しみを列挙していく
Let's Play! ジョージの遊びを次々に列挙していく
See George Take a Job 掃除仕事から脱線しペンキで落書をし追いかけられる
What Does Gorge Like? ジョージの好きなことを順に列挙していく
Snow 雪の積もったゲレンデを滑る
Costume コスチューム・パーティ参加のための服選び
How Many? 様々な物の数を数える。1から10まで
From ABC to XYZ アルファベットの文字理解
そこで、例えば最初の「Curious George is Happy」について、具体的に取り上げてみよう。
第一分冊に相当するこの話の内表紙の前に、この絵本の学習ポイントがガイドとして載せてある。
まず、この絵本では、lap という単語に出てくるaのように、短いaの発音と、hold という単語などにでてくるhの発音を学ぶ。
そして、is、on、soという役立つ単語を学ぶ。
さらに、楽しく新しい単語を学ぶ。ここでは、rabbit と pancakes が取り上げられる。
そんなガイド説明がある。
内表紙を開くと、楽しそうなジョージのイラストが左ページに、George is happy. の一文が見開きの右ページに記されている。
その続きには、各ページにイラストとその絵を示す一文が載る。続きの2つの文を例示すると、 He is happy to pat a puppy. He is happy to chat a rabbit. である。
aとhの発音が次々に出てくる。併せて、He is happy to ~~.という文の形が繰り返されることで、文形への馴染み、表現法を知る下地が培われていくことになるのだろう
同じ文形が繰り返されることもあれば、短い文がいろいろ変化していく話もある。
この第一話は、Find out what makes George happy, and learn about these sounds
short a h という文で締めくくられている。つまり、ジョージがどんな時にハッピーなのかを知ることと、発音とつづり字との関係、まず2つの発音を学ぶことに主眼が置かれていることを強調している。
こんな風に、12の話が進んでいく。
最後のアルファベットも、AからZまでを、26文字並べるというのではなく、単語や語句の冒頭に出てくる文字を大きく赤く表示して、イラストと連動させる形で構成されている。発音とつづり字を抱き合わせで学ぶやり方である。ここも、最初と最後を例示しておこう。
Apple Birthday Cake with candles Dog at the door
X marks the spot Yo-yo Zigzag というふうに。
冒頭の絵本表紙には載っていないが、各分冊の内表紙には、この絵本が Catherine Hapka と作家名が記されている。
この絵本、英語学習のリハビリにはあまり役には立たなかったが、英語という言葉(文字)と発音を子供達がどのように学んで行くかについて知る機会になった。その点おもしろかった。
ご一読ありがとうございます。
こちらもお読みいただけるとうれしいです。
『Curious George Takes a Trip』 Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Firefighters』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Puppies』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Pizza Party』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes Camping』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Beach』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Makes Pancakes』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Zoo』
HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT
『Curious George Color Fun』 Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George's First Day of School』
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Goes to the Hospital 』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Learns the Alphabet』 H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George and the Birthday Surprise』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
『Curious George Goes to a Movie』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company