これは、H.A.Rey 没後、 さらにMargret も没した数年後に出版された絵本。
Vipah Interactive が H.A.Rey 様の絵を描いている。英語絵本電子書籍版で読んだ。1999年の著作権となっている。ナレーションがついている。
ジョージと友達・黄色帽子の男は、キャンプに出かける。キャンプ場に着くと早速、テントを張ることから始まる。テント張りを手伝っている積もりが逆に足手まといになっているジョージは、友達からポンプ場に行きバケツに水を汲んできてと頼まれる。水を汲んだバケツを持って戻る時、キャンピを終え荷物を梱包している傍で女の子がキャンプファイアに水をかけているのを見て、やってみたくなる。ジョージはその隣りのキャンプファイアにバケツの水をかける。起こした火を消されたキャンパーに追いかけられる羽目に。逃げるジョージはキャンプ場から離れてしまう。そして、森の様々な動物たちと出会う。スカンクとも出会い、ガスを浴びて全身に臭いが染みつくことに。ジョージは臭いを消すのに、小川に飛び込んで洗い、木に登り体を干す。
すると動物たちがこちらに逃げてくるのを木の上から見て、彼方に山火事が起きているのを発見! ジョージはバケツに小川の水を汲み、火を消しに駆けつける。ジョージが火を消し止めたとき、森林警備隊員と黄色帽子の男が現場に駆けつけてきた。
お手柄ジョージ! だけど、スカンクの発した臭いはまだ消えていず、二人を困らせる。ジョージはなんと黄色帽子の男にトマトジュースを満たした浴槽で体を洗ってもらい、すっかり臭いを消すことができた。なぜトマトジュースなのか、疑問が残るが・・・・。
最後は、キャンプファイアで好物のマシュマロを焼いて食べるというハッピーエンド。 この絵本もまた、好奇心旺盛なジョージの失敗をまじえた冒険譚である。
本書を見る子供たちは、キャンプそのものを想像し、またジョージの冒険に心躍らせることだろう。
文が比較的長めなので、年長の子供たち向けの絵本だろう。こちらのシリーズには対象年齢の表示はないが・・・・。
キャンプ場に着いた場面の最初の文は、
At the campsite the man with the yellow hat unpacked their gear while George looked
at all the tents. である。
gear という単語に「道具(ひと揃い)、装備」という意味があるのを知った。私は車のギアという意味でこの単語を覚えていたので。
水汲みに行くジョージに黄色帽子の男は、
Now don't wander off and get into trouble. と注意する。wander off が「迷い込む、迷う」という意味で使えることをこの絵本で知った。単純に、lose one's way を思い浮かべてしまうのだが。
この絵本でも擬声語、擬態語と言われる類いの単語が出てくる。sizzle (じゅうじゅういう)、splash (はねかえす、飛び散らかす)、scrub (ごしごしこすって洗う)、hiss (シューっという音をたてる、ジューっという音)。こういう単語が出てくるのは絵本の特徴だろうか。生活用語として自然に出てくる言葉なのだろう。
ジョージが山火事の源の火消しをする場面で、Out went the fire with a big hiss! という文が記されている。ジューっと大きな音を立てて火が消えた、という一文だ。この文、意識的に倒置法で強調して記述されている。The fire went out with a big hiss. では平凡な感じで、その場の雰囲気が出ないからだろう。こういう使い方も自然に学んでいくのだな・・・と思った。
絵本の裏表紙には、ジョージの大好物マシュマロを使ったレシピが載っている。
その見出しは、Scrumptious S'mores 。この2つの言葉、全く知らなかった。辞書を引くと scrumptious は「<食事など>すごくおいしい、すてきな、すばらしい」という意味。もう一つの、s'more は手許の1984年出版と1985年出版の英和辞典2冊には載っていない。2014年出版の辞典にはちゃんと載っていた。「⦅米⦆スモア≪焼いたマシュマロとチョコレートをクラッカーにはさんだキャンプのデザート≫」(『ジーニアス英和辞典第5版』、大修館書店)英語の辞典も変化しているんだな・・・・と感じる。
ウィキペディアの英語版をネット検索してみると、S'more の項がちゃんとある。その冒頭の記述を引用しておこう。
A s'more is a campfire treat popular in the United States and Canada, consisting of
one or more toasted marshmallows and a layer of chocolate sandwiched between two
pieces of graham cracker.
裏表紙のレシピの中には、graham cracker が勿論出てくる。クラッカーはわかっていても、graham cracker と言われると、私にはピンと来なかった。辞書を引けば「全麦のクラッカー」だそうである。
英語絵本から学べることが、私にはけっこうある。気軽に楽しめるところがいい。
ご一読ありがとうございます。
余談ながら、ちょっとネット検索してみた。一覧にしておきたい。
スモア :ウィキペディア
S'more From Wikipedia, the free encyclopedia
「スモアの日」とは :「エイワのマシュマロ」
スモアって何?簡単で美味しいスモアの魅力とレシピをご紹介! :「Campify magazine」
スキレットで作る! スモア :「DELISH KITCHEN」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
こちらもお読みいただけるとうれしいです。
『Curious George Takes a Trip』 Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Puppies』
Houghton Mifflin Harcour
『Curious George Color Fun』 Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Pizza Party』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Beach』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Makes Pancakes』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Zoo』
HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT
『Curious George's First Day of School』
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Goes to the Hospital 』 MARGRET & H.A.REY
Houghton mifflin Harcourt
『Curious George Learns the Alphabet』 H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George and the Birthday Surprise』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
『Curious George Goes to a Movie』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
Vipah Interactive が H.A.Rey 様の絵を描いている。英語絵本電子書籍版で読んだ。1999年の著作権となっている。ナレーションがついている。
ジョージと友達・黄色帽子の男は、キャンプに出かける。キャンプ場に着くと早速、テントを張ることから始まる。テント張りを手伝っている積もりが逆に足手まといになっているジョージは、友達からポンプ場に行きバケツに水を汲んできてと頼まれる。水を汲んだバケツを持って戻る時、キャンピを終え荷物を梱包している傍で女の子がキャンプファイアに水をかけているのを見て、やってみたくなる。ジョージはその隣りのキャンプファイアにバケツの水をかける。起こした火を消されたキャンパーに追いかけられる羽目に。逃げるジョージはキャンプ場から離れてしまう。そして、森の様々な動物たちと出会う。スカンクとも出会い、ガスを浴びて全身に臭いが染みつくことに。ジョージは臭いを消すのに、小川に飛び込んで洗い、木に登り体を干す。
すると動物たちがこちらに逃げてくるのを木の上から見て、彼方に山火事が起きているのを発見! ジョージはバケツに小川の水を汲み、火を消しに駆けつける。ジョージが火を消し止めたとき、森林警備隊員と黄色帽子の男が現場に駆けつけてきた。
お手柄ジョージ! だけど、スカンクの発した臭いはまだ消えていず、二人を困らせる。ジョージはなんと黄色帽子の男にトマトジュースを満たした浴槽で体を洗ってもらい、すっかり臭いを消すことができた。なぜトマトジュースなのか、疑問が残るが・・・・。
最後は、キャンプファイアで好物のマシュマロを焼いて食べるというハッピーエンド。 この絵本もまた、好奇心旺盛なジョージの失敗をまじえた冒険譚である。
本書を見る子供たちは、キャンプそのものを想像し、またジョージの冒険に心躍らせることだろう。
文が比較的長めなので、年長の子供たち向けの絵本だろう。こちらのシリーズには対象年齢の表示はないが・・・・。
キャンプ場に着いた場面の最初の文は、
At the campsite the man with the yellow hat unpacked their gear while George looked
at all the tents. である。
gear という単語に「道具(ひと揃い)、装備」という意味があるのを知った。私は車のギアという意味でこの単語を覚えていたので。
水汲みに行くジョージに黄色帽子の男は、
Now don't wander off and get into trouble. と注意する。wander off が「迷い込む、迷う」という意味で使えることをこの絵本で知った。単純に、lose one's way を思い浮かべてしまうのだが。
この絵本でも擬声語、擬態語と言われる類いの単語が出てくる。sizzle (じゅうじゅういう)、splash (はねかえす、飛び散らかす)、scrub (ごしごしこすって洗う)、hiss (シューっという音をたてる、ジューっという音)。こういう単語が出てくるのは絵本の特徴だろうか。生活用語として自然に出てくる言葉なのだろう。
ジョージが山火事の源の火消しをする場面で、Out went the fire with a big hiss! という文が記されている。ジューっと大きな音を立てて火が消えた、という一文だ。この文、意識的に倒置法で強調して記述されている。The fire went out with a big hiss. では平凡な感じで、その場の雰囲気が出ないからだろう。こういう使い方も自然に学んでいくのだな・・・と思った。
絵本の裏表紙には、ジョージの大好物マシュマロを使ったレシピが載っている。
その見出しは、Scrumptious S'mores 。この2つの言葉、全く知らなかった。辞書を引くと scrumptious は「<食事など>すごくおいしい、すてきな、すばらしい」という意味。もう一つの、s'more は手許の1984年出版と1985年出版の英和辞典2冊には載っていない。2014年出版の辞典にはちゃんと載っていた。「⦅米⦆スモア≪焼いたマシュマロとチョコレートをクラッカーにはさんだキャンプのデザート≫」(『ジーニアス英和辞典第5版』、大修館書店)英語の辞典も変化しているんだな・・・・と感じる。
ウィキペディアの英語版をネット検索してみると、S'more の項がちゃんとある。その冒頭の記述を引用しておこう。
A s'more is a campfire treat popular in the United States and Canada, consisting of
one or more toasted marshmallows and a layer of chocolate sandwiched between two
pieces of graham cracker.
裏表紙のレシピの中には、graham cracker が勿論出てくる。クラッカーはわかっていても、graham cracker と言われると、私にはピンと来なかった。辞書を引けば「全麦のクラッカー」だそうである。
英語絵本から学べることが、私にはけっこうある。気軽に楽しめるところがいい。
ご一読ありがとうございます。
余談ながら、ちょっとネット検索してみた。一覧にしておきたい。
スモア :ウィキペディア
S'more From Wikipedia, the free encyclopedia
「スモアの日」とは :「エイワのマシュマロ」
スモアって何?簡単で美味しいスモアの魅力とレシピをご紹介! :「Campify magazine」
スキレットで作る! スモア :「DELISH KITCHEN」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
こちらもお読みいただけるとうれしいです。
『Curious George Takes a Trip』 Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Puppies』
Houghton Mifflin Harcour
『Curious George Color Fun』 Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George and the Pizza Party』
Houghton Mifflin Harcourt
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Beach』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Makes Pancakes』
Houghton Mifflin Company
『MARGRET & H.A.REY'S Curious George Goes to the Zoo』
HOUGHTON MIFFLIN HARCOURT
『Curious George's First Day of School』
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George Goes to the Hospital 』 MARGRET & H.A.REY
Houghton mifflin Harcourt
『Curious George Learns the Alphabet』 H.A.REY
Houghton Mifflin Harcourt
『Curious George and the Birthday Surprise』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company
『Curious George Goes to a Movie』 MARGRET & H.A.REY
Houghton Mifflin Company