遊心逍遙記

読書三昧は楽しいひととき。遊心と知的好奇心で本とネットを逍遥した読後印象記です。一書がさらに関心の波紋を広げていきます。

『いつか行ってみたい世界一の絶景を見る』 アフロ 新人物往来社

2013-10-30 10:01:39 | レビュー
 少し前に、『へんななまえの へんないきもの』というタイトルのおもしろい写真・文集をご紹介した。それと同じ著者による同種の本である。しかし、こちらはグローバルな視点から自然景観及び建造物等を抽出したいたってまともな「世界一」紹介本である。最大、最長、最古、最高、世界一など、こんな冠見出しがつくとつい覗いて見たくなるという類の本だ。世界遺産という基準で選ばれている地域と重なる所もあるが、やはり視点の置き方が少し違う。
 ペラペラと写真を眺めていくと、やっぱり「いつか行ってみたい!」という旅行願望の虜になる。これらの写真を見て、そんな感興を持たない人は極少ないだろう。よほど達観している人か、飛行機恐怖症、船恐怖症の人を除いて・・・・。著者が冒頭に記す一文は決して最近はやりの偽証・偽りではない。写真が美しいし、迫力を感じる。勿論、その写真に映像化された範囲について、という限定つきなのだが。なぜなら、その行程や周辺が必ずしも美しいとは限らないし、危険だったり、俗っぽいところもあるかもしれないから。通常の有名な観光地でそういう体験をされたこともあるだろう。私にはある。 
 著者の冒頭の一文をご紹介しておこう。「本書では、世界中から85もの世界一を集めて、写真エージェンシー・アフロが誇る膨大なコレクションの中から、もっとも美しく、もっとも迫力がある写真のみを厳選してご用意いたしました。」
 「紙上世界旅行の旅」、ピンポイント視覚満喫旅行としては十分楽しめる。現実に旅行するとしたら・・・・という具体的な情報の提供はない。行きたいけれども、時間がない、金がない、体力がない、または、特定条件付き・・・・とネガティヴな現実感覚が、ドリームの足を引っ張るからかもしれない。だが「行きたい」願望や目標化から旅は始まるのだろう。

 本書の構成とそのカテゴリーで採り上げられた地域、場所、対象物などの項目数と掲載事例サンプル名称をリストにしておこう。単に趣味的で適当なサンプリングであることをお断りしていく。85の写真がどんな映像を撮っているかは、本書でご確認願いたい。
第1章 世界最大 自然編   25
 イグアスの滝、ウユニ塩原、ブルーラグーン、ホワイトサンズ、トゥルカナ湖、・・・・
第2章 世界最大 建造物編  16
 カッパドキア、コルコヴァードのキリスト、楽山大仏、ケルン大聖堂、The O2、・・・
第3章 世界最長 6
 アンデス山脈、グレート・バリア・リーフ、ドバイ・ファウンテン、・・・・
第4章 世界最古 9
 ナミブ砂漠、カピトリーノ美術館、ウェット・トロピクス、アイアンブリッジ、・・・・
第5章 世界最高  9
 ロライマ、ラパス、上海環球金融中心、ブラバトム仏塔、ミヨー橋、・・・・
第6章 その他の世界一
 死海、バチカン市国、スルツェイ島、ディスコ湾、・・・・・
日本の世界一  この末章というか付録はすべてリスト化しておこう。
 明日、すぐにでも行ける?! 日本が誇る10の世界一
 京都タワー、明石海峡大橋、東京スカイツリー、青函トンネル、沖ノ鳥島、土渕海峡
 新宿駅、蓬莱橋、G1TOWER、牛久大仏
 (日本の世界一も、いつそれを超えるものが世界に出現するかはわからないが・・・)
 なぜ、世界一? わかりますか? その理由は本書の目次を見ていただこう。
 
 私の地元である、京都タワーが世界一の理由が「世界最高の無鉄骨塔」だからだと。
 知らなかった! 見慣れ過ぎるとあたりまえになって思考停止。解説など見ないから。 
本書の写真はご紹介できないので、ネット検索して手軽に見つけた本書掲載の「世界一」をいくつかご紹介しよう。インターネットのヴァーチャル旅行が、本書を手にとってみるトリガーになるなら、幸いだ。入手情報はその地域・場所・対象物などへの導入だけであり、「もっとも美しく、もっとも迫力がある」映像であるかどうかは論外である。写真やビデオを掲載していただいた方の撮影意図や視点は別のところにあるかもしれないから。売り物の写真撮影ではないだろうから、ベストを狙ったわけでもないだろうし・・・・。入手ソースもバラエティに富んでいる。また、上記の適当サンプリングとも一致しない。

第1章
 イグアスの滝 :YouTube
 ウユニ塩湖 :「絶景」(H.I.S)
 フレーザー島 :ウィキペディア
 
第2章
 楽山大仏(中国):「巨大遺跡へ行こう!」
 ボロブドゥール → BOROBUDUR, PRAMBANAN & RATU BOKO HOME PAGE
 W・M・ケック天文台 :ウィキペディア
 The O2 Home Page イギリス

第3章
 万里の長城 :「Wikitravel」
 グレート・バリア・リーフ :「Austraria オーストラリア政府観光局公式サイト」
 ドバイ 世界一高い噴水「ドバイ・ファウンテン」(Dubai Fountain) :YouTube
 
第4章
 イエローストーン国立公園→ Yellowstopne Photo Gallery :「Yellowstone National Park」
 アイアンブリッジ→ アイアンブリッジ峡谷 :ウィキペディア
 カッフェ・フローリアン→ Frorian VENEZIA 1720 Home Page
 
第5章 
 ロライマ→ ベネズエラのロライマ山がラピュタすぎる :「NAVER まとめ」
 ブルジェ・ハリファ :ウィキペディア
 雲海の上に顔を出す、世界で一番高い橋「ミヨー橋」:「Gigazine」
 
第6章
 死海→ 中東のオアシス「死海」が直面する死の危機とは :「Gigazine」
 ムンバイ市:「横浜市」
 ディスコ湾(グリーンランド) :「CNN.co.jp」
 
日本の世界一
 沖ノ鳥島→ 知っていますか?沖ノ鳥島の秘密(前編) :YouTube
 蓬莱橋 :「木の構造物」
 牛久大仏 :ウィキペディア
 


 ご一読ありがとうございます。


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補遺
ごく最近テレビ番組で見た絶景を付録でご紹介させていただきましょう。(本書には載っていません)
モーリシャス島で見られる景色だそうです。それも高空のある地点から見える景色
すぐにネット検索してみました。
何らかの基準で、世界一になるかもしれないな・・・とおもう絶景です。

海の中に落ちる滝
 OCEAN TRENCH NEAR MARURITIUS WALLPAPER :「KULfoto」
 海のなかに落ちる「巨大な滝」?!信じられない風景に絶賛混乱中 :「DON JAPAN」
  上記のサイトは、この記事からソースを辿ったものです。



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