トカラ列島探訪記
4/11日羽田8時半のフライトで奄美大島に向う。途中機内から真っ白に雪を被った富士山や南、北アルプスの山並がよく見えた。2時間のフライトで奄美に到着。
伊豆半島上空から
奄美大島
名瀬
空港からバスで名瀬市内に行く。予約して置いた素泊まり旅館「たつや」に正午頃到着。チェックイン時間まで間があるので、荷物だけを預けラーメン屋で食事をする。明日の小宝島行きの切符を買いに名瀬新港に出向き購入。チェックインの3時まで市内をブラブラ散策する。名瀬は飲食店関係の店が多かった。アケード街が在ったので歩いて行くと路上市が立っていて、自家製の食べ物や、苗などが売られていた。宿にチェックインした後、明日の出港が早いので早めに寝る。
4/12(日)晴
午前3時に起床。24時間オープンのスーパーマーケットで弁当を購入して乗船場所のフェリーターミナルに向う。こんな早朝でも夜通し営業している飲食店が多く人影もある。ターミナルに着いても、ドアは閉じていて脇から入る。岸壁にはフェリーとしまが接岸しており、早速乗船。出港時間が午前4時と早いので、前日から乗船出来泊まれる事が分かった。
2等船室には人影も疎らで数人しか乗客が見当たらない。2等船室は和室タイプで一人分の寝るスペースが毛布で確保されている。伊豆航路の東海汽船などと同じ方式だ。まだ3時半なのでそのまま毛布にくるまって寝て出港したのは夢現つだった。明るく成り目を覚ましたのは7時前で、既に最初の寄港地宝島が目の前だった。
フェリー「としま」
宝島は北側に港が在り、島をぐるっと回り込んで入港。防波堤に囲まれた港には背後の崖に色鮮やかな竜宮をイメージした、イラストが壁面一杯に描かれていた。ここでは降りる人よりも乗るお客の方が多かった。荷役作業も終了して15分程して出港。次の小宝島に向う。既に小宝島は見えており1時間程で到着。
宝島
宝島港
小宝島は二つの島からなり、小さい方は人は住んで居ない。遠くから見ると妊婦が仰向けに寝ている様に見える。この島は隆起珊瑚礁の島で、中央部が小高い篠山であちこちに風化浸食された奇岩が有る。予約して置いた「いこいの森」の奥さんが出迎えてくれた。港から牧場の脇を通り5分位の集落の始まる所に在る宿だった。気さくな奥さんと、娘さんでやっている民宿でした。
小宝島マップ
小宝島
小宝島港
一休みした後、早速島を一周する道路を歩いてみる。島の東側に集落が在り、小学校、生活支援センター、村役場支所などが集まっている。島の北東側に海岸脇に露天風呂、湯泊温泉が在り熱いお湯が沸いている。北側に発電所、漁港、牧場などが在る。この北側は山の斜面が大きく抉れ、奇岩が乱立している。西に廻って行くと横瀬海岸が有る。更に南にあるいてゆくと、ヘリポートや小宝島港へと続く。港へ道と周回道路の交わる所に、大きな洞窟「大岩屋」があり昔の船が保存されている。この岩屋は平家が隠れ住んだと言われている。島一周道路からは海が見えない。島全体が笹や草木に覆われ、其の周りが草木の無い隆起珊瑚礁に成って居て、その先が海岸だから。
湯泊温泉
風化浸食した北部の奇岩
大岩屋
洞窟内に保存されている古舟
南東部の大岩「うね神」
赤立神の奇岩と海水浴場(天然プール)
上天気で絶好の海日和なので、海水浴場に成っている、大きな潮溜まりに行ってみた。ここに行くのに周回道路から直接行く道が無く、牧場を横切るか、港の端の防波堤まで行き、隆起珊瑚礁のトゲトゲした岩伝いに行く事になった。牧場は有刺鉄線があり入る事が出来ない。
今日は大潮で潮溜まりも1m位潮が引いていて、案内板の写真の様な大きなプールには成っていなかった。水温は21~22度位で3ミリのスーツでもやはり冷たかった。それでもプールには様々な魚が入っていて、フィッシウォッチングは楽しめた。30分位シュノーケリングをして、後は甲羅干しをして宿帰り昼食にしました。トカラの島々には食堂は無いので、民宿は3食付きです。その民宿も3~5軒程しか有りません。
天然プール
各島に温泉センターが在るので、午後は温泉センターに行くつもりでした。しかし宿の人に尋ねた所センターは休業との事でした。そこで露天風呂に入りに湯泊温泉に出かけました。しかし湧き出し口の湯船は暑くて入れません。隣の湯船は水のまんまでこれも入れません。温度調整はどうするのか分からず、温泉脇で甲羅干ししながら昼寝を決込みました。2時間程そこで過ごし、夕日でも見ようかとヘリポートの方に移動。しかしまだ日は高く日没までは時間があるので、周回道路を逆回りに歩いて行きました。横瀬海岸へ出る道からヒョッコリ人が出て来たので、その横道を逆に辿ってみる。大潮で波打ち際まで隆起珊瑚礁の岩礁が延々と続く。海岸線まで行くと、一カ所岩礁の割れ目が有りちょっとした入り江に成っている。透明度も良くお盆場のサンゴが有り絶好のシュノーケリングのポイントに成って居た。そこを引き上げ温泉に出て、お湯と水を交互に被り温泉して宿に戻る。
4/13曇り後雨
午前中牧場を横切って昨日聞いていた、中西港跡の入り江に行って見た。所が風が南風の向かい風で波が荒くシュノーケリングは出来ない状態だった。
荒れ模様の海岸
そこで風下の昨日見た横瀬の入り江に場所を変えた。こちらは波の静かで、透明度も良く絶好のスキンダイビングのポイントだった。海底は洞窟が幾つか在って、スキュバーで潜っても面白そうな所。この入り江の部分は水深8m位で両脇が壁に成って切れ込んでいる。他の部分は外海に緩く傾斜した珊瑚礁になっている。暫くシュノーケリングをしていると、イスズミやニザダイの群がやって来たりした。透明な物が有るのでよく見ると、アオリイカの群だった。急に一斉に去ったので、反対方向を見るとカスミアジが一匹やって来た。その他ダンダラ模様のウミヘビが海底を泳いでいた。40分程泳いで、水温25度とは言え体が冷えたので温泉に行った。宿に戻り昼食、昼寝をした後インターネットが出来ると言うので、生活センターへ。島に来るまでは接続は出来ない物と思っていたが、最近皆既日食の来島者増加を踏まえて設置されたとのことだった。この頃から雨が降り出した。防災放送で明日は低気圧の接近で荒れた天候に成るとの事で、本日鹿児島発のフェリーは欠航との放送があった。
夜からは本格的な暴風雨と成った。
4/15(水)
昨夜の雨も朝には上がり、食後の散歩をする頃には晴れ間も見えて来た。10時過ぎに昨日ダメだった、赤立神の東側に在る中西港跡に行って見た。ここに行くには牧場の有刺鉄線の扉を開け、牧場を横切って再度海岸線側の扉を開けて行かなくては成らない。この前は放牧された牛(和牛)が離れた所に居たので問題なかった。今回は横断する所に牛が居て、草を食べていた。牛を驚かさない様、遠回りしてやっと、海岸側のドアに到達。しかし入り江はまだウネリが残っていて、しかたなく天然プールの方にした。こちらは穏やかだけれど、昨夜の雨でかなり塩分が薄れ汽水化した感じだった。この前より塩が満ちていて、プールも広く成っていた。30分位シュノーケリングを楽しみ上がったが風が有り身体が温まらない。風陰で日光浴をして少し休んで宿に引き上げた。
午後は西から北西の風に変わったので、温泉脇の入江に行って見た。しかしやはりウネリが時々入り、水面の上下が大きい。暫く様子を見ていたが入って見た。透明度は良くサンゴもあり結構楽しめた。海底からは火山性の気泡があちこちから出ていて、熱水も湧き出していた。外洋との出口付近は波が砕け白い泡が立ち、白濁して見えなく成るので近づけない。魚は熱帯性の魚が見られ、モンツキハギが多く見られた。タテジマキンチャクダイやアオリイカなども居た。おおきなウミヘビが居て後を付いて来たので慌てて上がった。側の温泉で身体を温め、夕方までノンビリここで過した。