太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

今更?

2020-10-11 07:43:12 | 社会観察
 日本学術会議の会員候補6名の任命拒否について首相は自分が見たのは除外後のリストだったと言い出した。ブログに書いたことがあるが、これは最初に言うべきだった。そうすれば自分より前に拒否した人間が居ると言い訳も立ったのだが、遅い。今言うのだったら、名簿を慣行どおり承認したので私が決断したと言っただけで私が除外したとは言っていない。しかし最終決裁者であるから承認の責任は私にある。その承認名簿が6名を除外してあったと事が後に判明したが、私はスタッフが総合的・俯瞰的に判断したと信じるので結論は尊重する、言ったら良かった。知らなかったとしても最終決裁者として除外の説明責任はあるのではと問われたら、逐一この人のここがどうこうという事は人事のことであり、仮に具体的理由を述べたとしたら逆にそれはレッテルを貼ることになり今後のご本人の学問の自由を侵すことになるのではないでしょうかと安倍さんなら言ったでしょう。
 この問題に端を発し、文句があるなら学術会議は民営化したら(国の補助金なし)という意見もあるようだ。しかし民営化させてはならない。内外の何処かのスポンサーがついて意のままに動かされる方が危険である。二言目には税金を使ってと非難する人が居るが株主としてグリップしておく方が得策である。自由は時として暴走する。
 昨日の市民講座は「日ロ関係の新局面 平和条約締結はどうなる」だった。講師は現役の東アジアの安全保障とロシア地域研究の専門家だった。勉強になったのは北方領土問題に対する日ロの基本的考え方の違いである。簡単に言うとロシアは第二次大戦の戦利品、日本は歴史的固有の領土と考えているところである。何故ロシアは領有に拘るかと言えば安全保障問題に尽きる。オホーツク海から太平洋に抜ける通り道でありオホーツク海はロシアの原潜や艦船の軍港があり、千島列島は地対艦ミサイルを配備しオホーツクを護っている。最近はさらに千島列島の北の島々にもミサイルを配備し、北極海航路の監視もするようになった。北極海は資源の宝庫と言われており最近中国の進出があり警戒しているとのこと。ロシアにとって千島列島は最重要課題である安全保障上の要所であると。戦利品と言われ最重要視するのが安全保障となれば歴史的由来とか人道の付け込む隙はない。それでもロシアが平和条約締結を完全には拒絶しないのは経済協力を期待してのことだろうと歯切れが良い。何となくこうかなと思っていたことがかなり明確になって面白かった。返還した島にはミサイル配備はしない、米軍基地を置かない、アラスカの何倍もの金を積んで買い取るくらいの破格の条件をつけないと交渉は難しいような気もした。安倍政権の約束であった北方領土問題は1㎜も進展していないとブログで書いたが相当困難な交渉であることは理解できた。
「私の代で」という場合はこの破格の条件の何かが提案できなければ始まらないだろう。プーチンさん相手では友情や歴史的由来、人道だけでは通じない。憲法を改正して2036年まで続投が可能なようだから向こうは「私の代で」と言えるかも知れないが。因みにプーチンさんは既にロシアの男性寿命に達しているようだがプーチンカレンダーの写真を見ると、もしかして2036年までも続投が可能ではと想像させるマッチョである。タフネゴシエーターであることは将来も変わらないだろう。