太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

危うい希望

2017-09-29 23:04:15 | 社会観察

選挙モードに入って小池氏の露出がどんどん露わになってきた。マスコミを上手く使ってきたようだがここに来てすこしづつ綻びが見え始めた。何故希望の党がこれほど脚光を浴びてきたのか。根本理由は驕りや緩みが出て来た巨大与党に対し、国民は対抗する巨大野党という受け皿ができるのではないかという期待にある。

ところが民進党の合流について全てを受け入れる気はさらさらないとか、憲法改正とか安全保障に対する考えが同じ必要があるとか言い出した。多分野合と批判されることを気にしているのではないだろうか。ONE VOICEの政党を目指すと言うのはONE IDEAという意味か。もし、理念が同じであることを絶対条件にしたら従来の小政党が一つ増えるだけだ。9条を廃止することに賛成か、アメリカが先制攻撃をしたら如何なる事情があろうとも我が国の存亡の危機と理由つけをして集団的自衛権を発動して一緒に戦いますことに賛成しますか、逆にもし日本の米軍基地が先制攻撃を受けても外交努力と言い続けますかと問えば与党の中でも意見は分かれるはずだ。だだっ広い理念を持ち出せば何処かに違いがあることは当然である。民進党の中にも合流に反対している人は居る。理念を貫くと言う意味では立派に聞こえるが、では小政党のままでどうやって政策を実現しますか、小政党の乱立では巨大与党とどう対決しますかという問いがあったらどう答えるのだろうか。いや思想信条までは譲れないというならそれはそれで結構だし選挙民の納得を得れば良い。自らの考えや政策が実現しなくともと議員を続けたいと言っているのとほぼ同じなのだが。

もし小池さんが単に新たな政党を作る事だけが目的で、憲法改正や安保法制堅持を目的とするなら第2与党ができるだけと言われても仕方ない。都政で圧倒的に勝利したのはしがらみに勇気を持って立ち向かう姿を都民に対してアッピールし、実際にオリンピックや豊洲移転で旧勢力を向こうに回し立ち回ったことに喝采したのが人気の理由である。勿論今でもかき回しただけで成果は出していないという批判はあるが、それでも過去の知事では問題点すら見抜けなかったと思う。

今求められているのは、巨大与党に立ち向かいしがらみの無い政治を実現することである。そのためには過去どうあっただとか考えが違うということを最優先するのは過去のしがらみを引きずっていることになる。理念や考え方が一致する人だけを受け入れるなどと言われてもなるほど希望の党はそういう立派な考えかと同調して投票するほど選挙民は党のことは知らない。それより、過去は色々あったかも知れないが今党に入りたいと言う人は全員歓迎する。それは巨大与党に対抗するためには必要なことである。ただ、選挙区の問題もあり必ずしも希望通りにいかないこともあるが容赦願いたい、と言えばああ現実問題もあるんだなあと納得する。理念とか考え方など大方の選挙民は理解していない。ただ、リセットとかしがらみの無い政治というのは同調する。そこでイメージだけで具体性が無いという批判が必ず出て来る。具体性は公約だと思うが、公約を破るどころか公約に無かったものまで実現するご時世である。具体性が無いという批判が何処まで信憑性があるのか疑問である。より上位の目標に向かってどこまで国民を納得させられるかにかかっている。政党間の調整やマスコミ批判に汲々していては巨大野党実現は覚束ない。

与党が大勝利を収める方法は一つ。安倍総理は5年間で成果を残してきました。しかし、長く続けることの弊害も出て来たことは国民の皆さんにも明らかだと思います。自民党には中堅、若手に優秀な人材は山ほど居ます。次はこの人達に未来を託し、内閣の若返りを図ります。先輩達は経験を元にそれを全面的にサポートしぶれずに若返って行く党になります。これで決る。

選挙のためだけの烏合の衆では何れ内部分裂で瓦解すると良く言われるし当たっているだろう。しかし、その時は与党の一部を巻き込んだものとなる。その時初めて民主党、共和党のような政権交代可能な2大政党ができる可能性がある。緊張も生まれ、駄目ならこっちという選択肢ができる。自分達に期待されているものは何か、自分達の何処が否定されているのか、冷静に分析し反省しなければ最大票田、無党派層は取り込めない。

 


政治の喧騒と日常の静寂

2017-09-29 07:43:50 | 社会観察

久し振りに用事があり東京に出た。普段の運動不足もあり、運動を兼ねて日比谷公園を歩いて抜けることにした。何度も通った道であるが少し新鮮である。平日の午後ということもあり人影はまばらである。木々は勢いのある夏場の緑ではなく紅葉手前の何処となく萎れた感じがして公園の静けさと相まって文学青年ならベンチに腰掛けポケットの小説を読むところである。

議事堂も近く、解散に大荒れした昨日のことを思えば別世界の出来事と思ってしまう。この都心の大きな静寂はどうしても日常生活と熱い政治の世界を隔ててしまう。何処かで集会やデモがあるわけでもない。立て看板の一つ、シュプレヒコールの声も聞こえない。勿論日々の生活が都度政治によって右往左往されるのは決して良いことではないが、生活と無縁のものでないことは確かである。

熱い政治と日常を繋ぐ唯一の接点は選挙で投票することであるが、独立を願うクルドの人々ほどの熱い思いは無い。あるのは選挙によって起こる様々な出来事を頭の中で逞しく想像しシミュレーションすることである。それはバーチャルの世界に踏み込むことに似ている。争点が良く見えない選挙であるからこそ色んな考えを巡らせなければならない。

航空機からの落下物が最近報じられているが、もし、これがミサイルの破片の一部だったら日本はどういう対応を取るのだろうかとか、在日米軍基地から爆撃機が出撃したら日本はトランプさんに何と言うのだろうとか、2年先の消費税の使い道をどうするかの前に知りたいことは山ほどある。菅さんなら、そのような仮定の話にお答えすることは差し控えたいと言うのだろうが政治と生活との接点には違いないだろう。


面白くなってきた選挙戦

2017-09-28 08:30:15 | 社会観察

民進党が希望の党と合流するという。党内には異論反論もあるだろうし、野合だと批判するマスコミも多い。しかし、勝ってなんぼの世界である。高い理想と思想信条がいかに高潔であろうと落選すれば元も子も無い。民進党は旧態で戦って議席を伸ばす可能性がほぼゼロというのは先の都議選でも明らかである。坐して死を待つより打って出るという大ばくちも必要だとは思う。

それでも希望の党にはもう一枚強力な看板は必要である。それは自民党の中から大物が合流することである。どの道共産党を除けば大きな政策の違いは無いように感じる。その共産党でも2030年とか2040年を目途に日米同盟や安保法制の在り方を考えるとか言い出したらそれこそ何が何だか分からなくなる。争点が明確でないというのは政党間に大きな違いが無いという裏返しとも言える。

必要なのはイザとなったら政権が変わってしまうという政治的緊張感である。イザとなったら社会の体制が変わってしまうという緊張感を望む時代では無いだろう。体制は維持しつつ政権選択ができるというのが理想ではないだろうか。突き詰めればどの政党が政権を担うかではなく誰が政権を運営するかである。

判官贔屓が将来の癖で権威とか権力は大嫌いだが新興勢力だって期待通りに行くとは限らない。自民党が野党だった時は最も暖かい目で見て来たように思う。それ以上に問題なのは大与党の中から異論反論が全く聞こえてこないことである。某Y議員がTVで自分のブログで早期解散を散々批判していると吹聴していたが総理が帰国後解散理由を語った後、100点満点ですとコメントしたことが報じられるとスタジオ内に失笑が起こった。出来レースのポーズとは思いつつも一般国民が解散理由がしっくり来ない中呆れ返る。自民党は色んな意見が自由に言えるが決まったことには一丸となって取り組むと自慢する。一方野党では決まった後に異論反論が出て来る。与野党の大きな違いはここにある。

下世話に言えば、従ったほうが得だと考えるか、従っても何の得にもならないという違いである。何処かのマスコミが選挙期間中に北朝鮮が祝砲(ミサイル)を上げるのではとコメントした。以前、ブログに書いたが北朝鮮の行動が選挙にも大きな影響を及ぼす可能性はある。ただ、北朝鮮の単独行動では対応について与野党に大きな違いは起こらない。唯一アメリカの対応が選挙に影響する。10月22日まではニュースに厭きる事は無いだろう。


これほどやるとは

2017-09-27 09:13:08 | 社会観察

善し悪しは別にして小池都知事がここまでやるとは思っていなかった。今最も注目されている政治家であることは間違いない。総理の解散記者会見はLIVEで見なかったが今日15分後には知事が新党立ち上げの記者発表がある。・・・ブログ中断してLIVE・・・・を見る。総理の解散記者会見をLIVEで見なかったのに。各局は番組の中でニュースとして流したが各局とも全編は中継しなかった。結果内容までは分からなかったが考えてみれば当たり前である。個別の党の旗上げを長々と放映しては選挙活動になってしまうだろう。夕刊で読むしかない。

それにしても自民党と対峙して都知事に立候補した時にはまさかと思う圧勝をし、オリンピック施設や築地移転問題では既得権者に対して異様とも思える粘り腰で問題をあぶり出した。結果に各種異論反論は有るだろうが枕を高くして眠れなかった人が大勢でてきたことは確かである。サッチャーやメりケル氏のような強い党首になれるかどうかは今後の問題であるが、何かをするんではないかという期待は大きいだろう。

小泉元総理が出て来て脱原発まで話題になっているが、遅すぎるという感はある。福島で事故が起こった時その電力は地産地消ではなく大消費地東京が享受していた割には当事者意識が薄すぎた。メルトダウンは起こっていないと強弁した何処かの助教が北朝鮮の核についてまことしやかな解説をするなど反省や後悔は忘れ去られようとしている時である。助教は廃炉作業が遅れるというニュースに対して解説なりアドバイスを発するべきであろう。豊洲移転への問題が解決していないのに無責任だという意見もある。申し訳ないが当事者でどうしても解決できない問題が残っているのかどうか。オリンピック会場はニュースにもならない。

小池都知事のイメージはクールビズくらいだったのだがここに来て俄然面白い。各党の重鎮があたふたしているだけでもその挙動に興味が湧く。まさかここまでやるとは思っていなかった。地方選に敗北したら国政とは違いますからと言い、地方選の結果が国政に影響すると思った時は全面的に関与してきた過去もある。地方選出議員だって国政と太いパイプを築きなどの演説はやっているだろう。政治はその場その場のパワーバランスである。一貫性など求める方が無理である。

政権は長く続く程驕りや緩みは出て来る。ころころ首相が変わるようでは国際的な信用は得られないと言っていた評論家は今をどう思っているのか聞いてみたい。新しい勢力がリセットだと言って出てくれば当然期待も集まる。しかし、期待通りに行かない時はあっさり切り捨てられる。選ぶ方にも一貫性などない。つくづく思うのは政治家というのは一旦注目を浴びなくなると復権は難しいということだ。その意味では旬というものがある。小池氏は今を旬と思っているのだろう。折角実力がありながら旬を見過ごしてしまう有能な政治家は自民の中にも居る。旬は季節のように何度も巡っては来ない。眠り込んでしまったらもうチャンスは無い。不幸にして病や事故で倒れることだってある。永遠に待ち続けることなどできない。

野党の皆さん、混乱の極み。器はもう見えている。理念は大切だが一度思い切って超党派党で結集したらどうだろう。第一党ではなくともキャスティングボードを握る数だけは欲しいと思うのはあまりに矮小。小池氏は投票率を上げることに貢献することだけは間違いないだろう。


覚悟は有りと見た

2017-09-26 08:53:06 | 社会観察

昨日首相の衆院解散記者会見があった。夕方だったのでちょっと用事がありLIVEでは見れなかった。その分朝刊はしっかり読んで見た。なるほど上手い事言うなという感じだった。消費増税分は財政再建より全世代型社会保障の充実に使い道を変えるとか。あれ、消費税は特別会計(使途を限定した金の使い方)だったっけ。社会保障費全体は消費増税分を遥かに上回る。消費税は一般会計という大きな財布の中の一部であり、増税分はさらにその中の小銭である。消費税が上がった時に使途について風が吹けば桶屋が儲かるくらいのこじつけが行われたことは記憶に残っている。財布の中に目印をつけた1円玉にこれは八百屋でキュウリを買う時にしか使わないというくらいの限定ができるのか否か。

やはりもっとも目を惹いたのは北朝鮮対応である。・・・・世の中には圧力だけでは暴発を招きかねない、方針変更をすべきであるという意見もある。しかし、対話のための対話では意味がない。今は圧力の時・・・・という趣旨の発言がある。

しかしで続ける文脈からは圧力による暴発已む無しととれる。言い換えれば圧力に耐え切れず北朝鮮が暴発すればアメリカと共に闘いますという覚悟である。そういう意味の北朝鮮に対する圧力を認めて欲しい、国民も覚悟して欲しいという意味である。予期せぬ暴発なのか、シナリオ通りなのか分からないが、暴発を鎮めるためには武力行使は已む無しと考える人も多いのだろう。

圧力によって暴発するのは北朝鮮だけとは限らない。圧力の効果が現れないことに業を煮やしアメリカ側からの先制攻撃だって有りうる。その場合も参戦あるいは支援することを認めて欲しいとまでは流石に明言していない。

圧力以外に選択肢は無いとう覚悟が首相にあることはハッキリしたが、果たして国民に覚悟があって選挙で投票するのかはなはだ疑問である。選挙の度に思うが全ての公約に賛成して全権委任する訳ではない。全世代型の社会保障制度に賛同して1票を投じたとしても戦争の是非までもは付託しないであろう。もう少し先で国民の覚悟が出来あがってからの選挙だったら良かったのにと思う。