政府公認貧乏人

　市役所から「物価高騰対策臨時給付金」の案内が届いた。早速所定の事項を記入し申し込んだ。これで我が家も晴れて政府公認の貧乏人である。期待していなかったので有難いことだ。しかしかっては何とかバズーカの日銀総裁は物価上昇目標２％を永く掲げていた。恩恵に与りながら多少の疑問を感じるのは自分だけだろうか。ただ言わせて貰うと極貧ではない。これでも普通のサラリーマンとしては過ごしてきた。定年＝貧乏人とまでは行っていない筈だ。

ただ精神的には貧乏の特徴は表れていると思う。コンビニでチビチビ買い物をする。安いおにぎりが減ったのは痛い。ファーストフードは何年も行っていない。大衆食堂の定食くらいの値段が信じられない。花まるも丸亀製麺すらも足が遠のいて久しい。夏物衣料は去年のものを探し出す。無ければワークマン、ユニクロが懐かしい。車の買い替えはベンツでもレクサスでもなく大衆車にする。不要不急の旅行などしない。釣り餌はタダの餌ガニ。庭に植えたかどうか忘れていた小玉スイカが珍しく実をつけた。そろそろかと思って収穫し切って見たら芯の部分が少し赤いだけで早過ぎた。勿体ないのでスプーンで掬って食べたら少し甘かった。スイカも終わったと思ったら別の蔓に2個小さな実が生っている。今度は焦ることなくジッと待ってみようと思う。精神の貧困化は確実に進行している。