外出自粛要請が出てから久しいがゴールデンウィークも中日となりそろそろ皆さん時間を持て余しているのではないだろうか。自粛要請の前後であまり生活パターンの変わらない先輩から過ごし方について一言。同じ家の中に居ても
外出しようと思えば何時でもできる場合と、出ようと思っても出られないでは同じ家に籠るとしても気分は天地の差があるだろう。普段掃除をしたことのない場所を片付けてみたり、パソコンのデータを整理したりでやれそうな事は全てやってしまった場合、残りをどうやって過ごそうと悩んでいるのではないだろうか。子供ならゲームなどで飽きることはないだろうがいい大人が間違ってもパチンコでも行ってみるかなどと思ってはいけない。先輩として参考になるかどうか、意外と1日は早く過ぎる。
朝起きて何時ものようにインスタントコーヒーとトーストを自分で作る。これも無駄ではない。インスタントコーヒーの微かな味と香りで味覚嗅覚が衰えていないことを確認する。朝刊に目を通す。これも隅々まで些細な記事を見逃さない。下段にある雑誌や薬の宣伝欄も見て雑誌は読んだ気になり、薬やサプリは自分に当てはまる症状はないかと自己診察をする。物書きなら特に週刊誌のタイトルだけで中身をどの程度想像できるかは重要な資質である。キャッチ―なタイトルを考える編集者の詐欺師的才能には及ばないと思うが。新聞の見出しでスポーツ欄では時々駄洒落のタイトルなどあると心が和む。社会欄と経済欄は真面目に書かなければならないのだろうと想像するのは常識的凡人感覚である。折込チラシにも気を配る必要がある。割引券など見逃してしまうと大損になる。例え使う予定など無くとも割引額から一体この商品の普段の粗利は一体幾らなのかとか想像するのも楽しい。缶ジュースの自販機で普通は130円だが時々100円とかあるので一体粗利は幾らかと疑問を持つ人は大抵チラシの割引券でも考えてしまう。スーツ2着目が半額ということに騙されてはいけない。1着目の価格にその半額分が含まれているから。一着だけなら大損する仕組みである。ピザにも似たような戦略がある。だからといってレジの前で待ち構えて1着だけ買った人を見つけて、これも一緒にと重ねてあとでその人に半額払うなどのインチキをしてはならない。動物園の入り口で30人集まったところで皆さんここで団体を作りましょうよ声を掛けて団体割引で入ろうとするくらいの無理がある。
一通り朝のルーチーンが終わるとテレワークの人も居れば完全休業の人も居るだろう。テレワークの人はちょっとしたパソコンの使い方が分らない時でも会社なら人に聞いて済むがこの場合は一人で四苦八苦しながら正解を見つけねばならず頗る効率は悪い。その分時間は消費できるが。特に注意すべきは普段見たこともないような画面に出くわした時、元に戻そうとしてやたらキーボードを叩いてはならない。素人の生兵法は怪我の元である。どんどん深みに嵌って原状復帰に1日かかることもある。これは完全休業の人でもパソコンでは起こる事である。世の中で最も無駄な時間の浪費はパソコンで迷路に迷い込んでしまうことである。完全休業ならまず数少ないメールをスマホでも確認する。次はネットニュースで興味がありそうなものを探す。これで世の中の動静を掴んだらブログやツイッターの作業となる。時代遅れにならないためにもFakeであろうとニュースは読む価値がある。これで昼前になる。インスタント食品であろうと自分で作る。重要なことは飽きないためにラーメン、うどん、焼き飯くらいはローテーションする必要がある。邪魔くさい人はラーメンの種類だけでも変えるのも手だ。冷凍食品は非常食を兼ねているから勝手に消費してはいけない。昼のワイドショーを見ながら頭の悪いコメンテーターやMCの意見を聞くことも重要だ。全てをなるほどと思い出したらこちらが思考停止している。昼食後ちょっと横になると昼寝をしてしまうのも愛嬌だ。無駄に寝てしまうということはない。体の内部では様々な修復作業が為されている。場合によっては起きているより有用な場合もある。それでも寝覚めると、寝るのは夜だけで良かったと少し後悔するのは普通のことだ。その時はB級であろうと読書である。読んで無駄な本は無い。無駄と思えること自体が無駄ではないことになる。ほん偶に感動ものに当たることもある。夕方近くなると字が読み辛くなる。運動がてらに近所を自転車で周る。人が多そうな場所は自転車だから入り込めない。ママチャリで十分である。スポーツタイプならウェアから本格的にしないと逆にあの人何?と目立ってしまう。あくまでついフラット出てきましたと装うことがポイントである。車ならコンビニまで出掛けて夕食まで時間があるときは渇きや小腹を満たす。この時期になると監視カメラの上に燕が巣を作っているのをよく見かける。その内ヒナが何羽も口を開けているのを見ることになる。電動カメラの熱ロスは燕にとっては床暖房となり快適なのだろう。帰ると夕刊を読み録画した番組など見て夕食を待つ。食後気に入った番組があれば別だがニュースだけは必ず見る。ここでも世の中に遅れてはならない。風呂に入って定時には寝る。これを無為徒食で過すと言う。