暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

火垂るの墓

2016-02-07 18:55:46 | テレビ
NHK総合の『NEXT 未来のために』の番組で、2月3日深夜、「大人になりたかった少年 作家・野坂昭如の“戦争”」が放送された。

野坂昭如氏は昨年12月に85歳で亡くなった。


「焼跡闇市派」と言い、直木賞を受賞した「火垂るの墓」は、実体験をもとに書かれたと聞いていた。

ご自身、戦災孤児で、小さい妹さんを「火垂るの墓」のように亡くした方でありながら、早稲田大学に進学、中退という生い立ちに、どういう経緯かと思っていたが、放送を見た後、ネットで少し調べたら、複雑な経歴に納得した。


Amazonで、「火垂るの墓」の中古本を発注して待っていたちょうどそのころ、短歌の番組で、佐佐木幸綱先生が、野坂昭如氏の作品について、

「文体に特徴がある、句点がない」

と話されていたのをお聞きした。

  

               「火垂るの墓」

           



「火垂るの墓」は、スタジオジブリのアニメでも観たし、松嶋菜々子さんが出演したテレビドラマも拝見した。

本を読んでみたいと思っていたので、きょう届き、さっそく読んだところ、あっという間に読み終えてしまうほど、短い短編だった。

佐佐木幸綱先生のお話通り、句点がなかなかでてこない、読点でつないだ文章だった。

しかし、その短い小説が映像にすると長いストーリーなのだ。


戦争では、このように悲しい死が現実にいたるところで起きていたのだと、あらためて思った。

コメント
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