ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

デンマーク: 首都の歩行者専用道路(ストロイエ)に異変?

2016-10-28 16:59:52 | 日記
2016年10月28日(Fri.) 外は雨、気温は16℃ぐらいではないでしょうか。 蒔いたばかりのニンニクやタマネギ(種)などには、ちょうど良い水遣りになっていると思います。

さて、デンマークの首都コペンハーゲン(CPH)にある歩行者専用道路・ストロイエ。 CPHに行かれた方は、多分、歩いたことがあるのではないでしょうか。 そのストロイエの異変(?)を伝えるニュースのようですが、2012年に訪れた時と、そんなに変わってしまったのでしょうか。 ( ニュースソース: CPH POST ONLINE 10月26日発 )

<原文の一部>
Small shops quitting Copenhagen’s main pedestrian street :  コペンハーゲンの主要歩行者道路から小さな店が消える

Garbage, noise and fast food joints chasing away smaller merchants
ゴミ、騒音、ファーストフードが揃って、小さな商人を追っ払っています。


Large chain stores are driving the small merchants away from Strøget (photo: Kenny Louie) (大規模チェーンストアが、小規模な商店をストロイエから追い出しています。)


October 26th, 2016 12:09 pm| by Ray W
Noise, garbage and a boom in souvenir shops and fast food restaurants have led to increasing numbers of smaller shops and specialty merchants abandoning Strøget in Copenhagen.

A classic pipe shop and the fashion store Company Original are among the latest to leave. Arne Vejrum, the owner of Randers Handsker, a glove shop that has been on the street since 1956, said the state of the street is the reason shops are leaving.

“The street is run-down, poorly maintained and sometimes foul,” Vejrum told DR Nyheder. “There are problems with the homeless, and the facades of all of the burger restaurants are not exactly enticing visitors.”

(抜粋)騒音、ゴミ、そして人気のお土産屋さんやファーストフード・レストランは、小さな店舗や専門店などをCPHのストロイエからの排除を助長しています。 クラシックなパイプ店やファッション・ストアも、つい最近無くなりました。手袋店のオーナーが語ります。この店は1956年からこの通りで営業してきたのですが、現在の通り(ストリート)の状態が、この店の閉店の理由だそうです。 「この通りは、落ちぶれて、手入れも不十分で、時に不潔でもあり、ホームレスが居たり、全てのバーガー・レストランの”ファサード”なども問題で、訪問客を歓迎するものでは全くない」と語りました。 (注: ファサード = 建物の正面を飾る壁全体の意味合い)

Not lovin’ it
The problem is particularly pronounced along the first stretch of Strøget beginning at City Hall Square.

“I miss the old classic environment with small and special shops,” said Carl Christian Ebbesen, Copenhagen’s cultural and leisure mayor.

“It is a pity that only big brand stores are located on Strøget now.”

Ebbesen said that a resurfacing and free parking could help turn things around. He plans to discuss the problem with the city’s municipal council.

(抜粋)大好きとは言えない: 問題は、市庁舎広場に始まるストロイエから広がっていることは明白です。 (注: ストロイエの始まり部分は、ほぼ西端にある市庁舎前広場につながっています。)  CPHの文化娯楽長官は 「小さな、専門的な店が残る古き環境がなくなってしまった」 と言います。 「今や、ストロイエにあるのは有名ブランド店だけになってしまったことは残念なことだ」 とも。 彼は、見直しや無料駐車場などが問題解決になるかも知れないとも語り、この問題を、市議会でも議論して行くことを計画しています。 (注: resurfacing = 再舗装とも考えられます。)

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原文記事の後半タイトル 「Not lovin’ it」 は、MACの標語を皮肉ったものかも知れません。下の写真(2012年 撮影は私)の先頭のものは、POST ONLINE が掲載した写真と同じようなポジションから撮っていますが、私の方にはMACの看板が写っています。 なので、ファーストフードとも書かれていることから、このタイトルは、それを否定( Not )することから始めているのかも知れません。

さて、2012年の4月と7月にストロイエを歩いていますが、この記事にあるような状況を感じ取ることは出来ませんでした。 ただ、どこにでもあるように、主要な街などには、有名なファーストフード店やその看板は目に飛び込んできますので、そうした傾向・風潮が、古き良きものや伝統・個性などを失わせているのかも知れません。

下の写真は、2012年7月17日 ”火曜日”の写真です。 世界で一番先にできた歩行者天国・ストロイエとも言われいますので、平日にも関わらず、かなりの賑わいであったと記憶しています。 

















大量生産、大規模、画一的・・・は、没個性とも言えるのではないでしょうか。 だからと言って、全てを手作り・小規模と言うことでもないでしょう。その”もの”や”こと”にとって、何を最優先することが望ましいかによって異なるのではないでしょうか。 大規模・一極集中では危険分散上でも好ましくないこともあるでしょう。 その例は、地震などの災害によっても私達は経験済みです。

一方、文化的なもの・伝統的なものは、手間隙もかかるでしょうが、是非とも残して行きたい・後世に伝承して行きたいものです。 これらも、消費者・市民の動向や価値感に依存してしまうことでしょう。 その意味では、私たち一人一人が意識することが肝要なのでしょうね。



TPPに関し、首相が 「食品などの表示に関して、一切変更しませんから心配不要です」 と言うような発言があったように報道されていますが、違うでしょう。 GMO(遺伝子組み換え食品など)に関しては、もっと詳細・正確に表示するように 「変更・改善」 しなければならないのです。 まったく、この首相の言うことは、本音を隠して誤魔化そうとする発言が多過ぎるのです。 ウソが多過ぎます。 全く信用できない人物なのです。

これについても、選んでしまった私たち一人一人の意識による結果なのでしょう・・・。 


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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