ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

デンマーク: 亡命希望者による抗議

2016-02-29 21:51:07 | 日記
2016年2月29日(Mon.) 昨日のデンマーク情報です。これも移民・難民に関係していますが、亡命希望者たちが集団で住環境に対する抗議を行ったという内容です。

<原文の一部>
Asylum-seekers in Jutland protest against conditions in tent camp

Blocked road at Haderslev causes traffic diversion

Saturday morning, the Vilstrupvej road was passable again (photo: Google Maps)

February 28th, 2016 2:02 pm| by Lucie Rychla

A group of about 60 asylum-seekers protested on Friday against housing conditions at the Haderslev tent camp for refugees in southern Jutland.

The group blocked off the Vilstrupvej road near the town and South Jutland Police had to cordon off the area to traffic.

During the afternoon, the police managed to persuade most of the protesters to go back to the camp, but four persistent men continued to block the road until Saturday morning.

Due to the cold weather, they also eventually retreated to the tent camp that has been providing accommodation to male refugees since June.

Most of the protesting refugees come from Syria.

The police do not expect them to repeat the protest.

(抜粋)ユトランド半島(南部)で、亡命希望者たちがテントキャンプの現状に対して抗議活動を行ったと伝えています。 金曜日(2月26日)、約60人の亡命希望者がテントキャンプの環境条件について抗議をしました。

彼等が近くの道路を封鎖したため、警察が関係する地区を遮断する事態となりました。その日の午後、警察は彼等に対してキャンプに戻るよう説得を続けましたが、4人だけは翌日の土曜日の朝まで、道路封鎖を続けたそうです。

最終的には、寒い天候のため、昨年の6月以来設けられている収容施設(キャンプ)に引き上げました。尚、抗議に参加した難民たちの大半は、シリアからの人たちだったとも伝えています。


***

難民たちが再び騒ぎを起こしたようですが、今回は、婦女暴行やセクハラとは異なるものです。収容施設であるキャンプの住環境に不備があるのかも知れません。また、中東のシリアに住んでいた彼等にとっては、特に冬の北欧デンマークの気候は格段に厳しいことでしょう。

詳しい抗議内容は伝えられていませんので想像でしかありませんが、寒さに関するものが一番なのかも知れません。


場所は、下の地図(出典: Google Earth )の赤いマーク近辺です。



そして、ちなみに、本日(29日)の同地域近辺の気温を調べてみました。(出典: DMI) グラフは中央のヒュン島にあるオーデンセの気温ですが、緯度がほぼ同じなので大きくは異ならないと思います。最低で-4℃、最高で4℃ぐらいでしょうか。 以前の当ブログでも紹介しておりますが、北緯55度近辺であって、日本付近で言うならばカムチャッカ半島の中央付近に相当しますが、メキシコ湾流が近海を流れているため、緯度の割には暖かいのです。とは言っても、やはり寒いことに違いはありません。




難民の大多数は、好んで祖国を後にしたわけではないでしょう。また、中東の気候と北欧のそれは極端に違うことは承知の筈とも思えます。にも関わらず、彼らが抗議するからには、やはり寒さだけではなく、様々な「不満」がそうさせてしまうのではないでしょうか(想像)。

ことシリアに関しては、大国を含む停戦協定がなされ、その遵守を期待している真っ最中です(報道による)。一時的な避難・亡命生活が必要なのでしょうが、最終的には、何年かかかったとしても祖国へ帰って、平和な国を再建することが多くの人民の願いなのでしょう。



陸続きの大陸的な環境にある国と、島国日本の違いを感じさせる現象の一つとも感じますし、日本人も良い意味での国際感覚を、もっと身につけるべきとも思います。


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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ドイツ経由情報(2月24日)への補足

2016-02-28 16:02:27 | 日記
2016年2月28日(Sun.) 去る水曜日(24日)にUPしたブログ内容を少し補足したいと思います。

様々な都市開発・計画の方法論があるのでしょうが、それぞれの地域が、それぞれの歴史や伝統、はたまた、先祖・先達の思いも大切に守りながら、持続可能な社会を形成できることが望ましいと考えています。それは、故郷を捨て、大都会に向うことを思いとどまることでもあります。

大きな課題は、その地で継続的に暮らすことを可能にするための「産業」(生活の糧を得る手段)を、確保できるかにかかっているのでしょう。もちろん、それ以外にも、学校などの教育環境や、医療・流通・役場・道路(交通手段)など、インフラとも言える施設等も必須ではあります。

話を戻しますが、生活の糧を得るための手段があれば、何をしてもよいのかと問われれば、考えなければならない場合もあるのではないでしょうか。例えば、原発マネーを期待して、その金で街が潤ったとしても、それは方法論(手段)が間違っていると言わざるを得ません。

子孫や近隣、さらには、近隣諸国にまで影響が及ぶ可能性のある原発災害は、人智を超えるものであるし、時として、人の手では対策不可能なことにも陥るからであり、チェルノブイリや福島の現実が、それを教えていると思います。

また、最近気になることの一つとして、軍事費(日本)の増長の件があります。日本は先の大戦で多くの犠牲者を出しました。私も、会ったことはありませんが伯父(海軍)さんを亡くしています。戦争の悲惨さは、多くの人々が味わったことではありませんか。亡くなった方々の無念さも推して知るべしでしょう。そして、平和な日本国を再構築することも願って憲法も制定したのではないでしょうか。

憲法の文言の字面を解釈するのではなく、本質を理解すべきでしょう。戦争を繰り返してはならないのです。そのための努力や工夫に邁進すべきでしょう。

このようなことを考えると、今の日本でやろうとしているいくつかの事柄が、何れも過去を教訓にしていないかのようにしか見えてきません。

生活さえできれば、原発も再稼動容認するのですか? 福井県高浜町の首長も、それに連座する地方議員や関連産業界に属する方々も、後ろ指をさされる思いは感じていませんか? 未来永劫、子々孫々に対して胸を張って言い切ることができるのでしょうか、正しかった・・・と。

同様に、まるで、戦争が産業を支えていた中世の世界のようにも見える「戦争企業家」に近づいていないでしょうか。もちろん、専守防衛の観点での整備は必要でしょう。しかし、それだけではなく、敗戦国日本の首長たるものは、もっと高い志・精神的主張を掲げ、精神的に世界をリードする立場であって欲しいと思うのです。逆にそれは、敗戦国だからこそ言えるストーリー・シナリオが描けるのではありませんか。

世界のリーダー的な国々に追随することが良いこととは言えないこともあるでしょう。日本としての、高い精神性を発揮して、世界をリードしてもらいたものです、国家の首長(首相)には・・・。



2015年(昨年)2月1日の当ブログに、ドイツの元大統領ワイツゼッカーが94歳で亡くなったことをUPしています。彼の述べた有名な言葉が脳裏から離れません。 「過去に目を閉ざすものは、現在に対しても盲目になる・・・」 実に的を射ている言葉だと感じています。 

彼はドイツ語でスピーチしたのでしょうが、それを英文で表現すると下記になるようです。

 Anyone who closes his eyes to the past is blind to the present.


歴史は繰り返すともしばしば言われますが、よくよく熟考し、悪い歴史は繰り返してはなりません。 一方、国民・市民の声を代弁する筈の各議員さんは、本当にその資格がある・判断力のある方々なのでしょうか。 お粗末極まりない議員のことが昨今報道されていますが、こんな人が議員を務める限りは、日本は良くならないのかも知れません・・・。


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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ドイツ: ドイツ北部で、類似事件?

2016-02-27 14:57:47 | 日記
2016年2月27日(Sat.) 昨日(26日)のドイツ情報です。前回の当ブログで、南部デンマークの街でプール入場制限が行われたと伝えましたが、ドイツでも移民・難民が事件を起こしたようです。(ニュースソース: THE LOCAL DE )

<原文の一部>
30-strong group harasses young girls in north Germany



Published: 26 Feb 2016 16:12 GMT+01:00

A trio of teenage girls in northern Germany were sexually harassed by a large group of men in northern Germany on Thursday, echoing the events of New Year’s Eve in Cologne.

The incident took place between 5.30 pm and 7.30 pm on Thursday evening in Kiel, the capital of Germany's northernmost state, Schleswig-Holstein.

As the teenagers aged between 15 and 17 went for dinner together, they were followed by two young men, both from Afghanistan, police report.

The two men then started filming the girls with their phones as they sat in a restaurant near the harbour.

According to statements the girls gave police, the men then appeared to send the video or pictures to other people.

Within a few minutes a group of up to 30 men had arrived at outside the restaurant.

Two of the girls ran from the restaurant at this point and managed to shake off a group of around ten men who followed them.

But when they returned to look for their friend, two men sat next to them and began again to harass them.

According to the current investigations none of them men attempted to physically assault the girls.



Police were alerted by other customers at the restaurant. When officers took four of the men in to check their identities, the men resisted and have been charged with attempted grievous bodily harm.

A spokesperson for the police in Kiel explained to The Local that they came to the scene on suspicion that two men were threatening other restaurant patrons and would not stop.

The other two men are being investigated for their attempts to commit violence against law enforcement officials.

In January news emerged of groups of young men surrounding and assaulting women during New Year celebrations in Cologne and other cities.

The perpetrators are believed to have mainly been of migrant background.

January's incidents led to intense debate about the extent to which migrants and refugees who have arrived from war-torn and poor countries over the past year pose a threat to German society.

(抜粋)事件は木曜日(25日)の夕方、ドイツ北部のキール(Kiel)と言う街で発生しました。3人の女子(15~17歳)が揃って夕食のためにレストランに入りましたが、直後に二人のアフガニスタン人(男性)2人も入り、彼女たちをケイタイ(スマホ?)で撮影したそうです。そして、その数分後には30人近くの男たちがレストランの外に集まってきました。

3人の女子のうち二人は即座にレストランの外に逃げましたが、約10人ほどが女の子を追いかけました。そして、女子は再び残した女子のところに探しに戻りましたが、二人の男が隣に座り、彼女たちにセクハラ(言葉が中心)を仕掛けました。

現在の取調べ情報では、暴行などの物理的セクハラはなかったようです。また、レストラン内にいた他の客の通報によって警察が駆けつけ、4人の男性を取り押さえましたが、激しい抵抗にもあったようです。

また、レストラン内にいた常連客も、二人の男から脅しを受けた疑いがあるとも伝えています。



年末(NYE: New Year's Eve )のケルン等での大騒動事件(大量性犯罪・未遂・窃盗・・・)を想起させる類似の事件のようで、今回の加害者も、移民が背景にあるとし、これら移民・難民問題はドイツ社会に脅威を与えている・・・と結んでいます。

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類似のニュースを繰り返しUPする結果になっていますが、ドイツやデンマークあたりでは、未だに移民・難民が地元の女子たちにセクハラする行為が続いているようです。

しかも、NYEのケルン同様に、「集団」で襲うという恐ろしさもあり、一般の社会通念から外れた行動であることも、ことの深刻さを感じさせるものです。こうした行為が止まらない限りは、受け入れ制限や強制送還の実施も止むを得ないと考えたくなります。



事件の場所は、下の地図で確認できます、「キール」と表示されていますが、私が2013年に訪問したリューベックからも遠くはありません。また、ユトランド半島内でもあり、先日来UPしている事件が、このユトランド半島の各都市に集中しているようですが、報道されてない事件も起こっていると考えた方が妥当かも知れません(発生を食い止めなければなりませんが)。(地図: 出典  Google Earth )



*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。

  


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デンマーク: スイミングプールへの入場規制

2016-02-25 17:57:43 | 日記
2016年2月25日(Thu.) 一昨日のデンマーク情報です。 デンマーク南部にあるスイミングプールで、亡命希望者の施設(プール)利用を制限すると報じています。(ニュースソース: THE LOCAL DK )

<原文の一部>
Danish swimming pool bars asylum seekers


The pool (not pictured here) will now only allow asylum seekers in during certain hours. Photo: Colourbox (注: この写真のプールとは異なると書かれています。)

A public swimming pool in southern Denmark has expelled asylum seekers after continued complaints about their behaviour and will now only let them in during special hours.

The Skærbæk swimming pool near the southern Danish town of Tønder said that it will no longer allow asylum seekers to use the facilities during normal operating hours, TV Syd reported.

The decision comes after several guests complained that the asylum seekers made them feel uncomfortable through their behaviour. Guests said that the asylum seekers were very loud and also refused to shower before entering the pool.

Because of the complaints, the pool will now only allow asylum seekers to use the facility during specific hours.

“There should be room for everybody but there are rules that must be followed. One needs to shower before going in to swim and there are also rules within the pool. They [the asylum seekers, ed.] are not used to managing themselves in a Danish swimming pool,” the pool’s leader, Søren Hansen, told TV Syd.

(抜粋)亡命希望者(難民たちと思われます。)が同プールを使用するとき、大声を出したり、プールに入る前にシャワーで体を洗うことをしないなど、デンマークでのルールに従っていないことに苦情がでたそうです。そのため、彼らの利用は、特別の時間以外は制限するという方針が決められたと報じています。

彼等(亡命希望者)は、デンマークでの守らなければならないルールに慣れていないのかも知れませんが、やはり守るべきルールには従ってもらう必要がある・・・と管理責任者は述べています。

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下の写真は、別のサイトで同報道を取り上げたものなので、現場写真と思われます。



地名から検索すると、場所はユトランド半島の南部で、ドイツとの国境に限りなく近い街のようです。そういえば、今年(2016年)に入って、難民・移民が、様々な性犯罪行為(未遂含む)を犯した場所が、このユトランド半島にある各都市だったと思います(当ブログでも取り上げています)。従って、今回のこの措置も関連した事象に基づくものかも知れません。

また、プールへの入場制限については、ドイツのある場所でも行われたことが先月(1月)に報じられていました。習慣の違いがあったと仮定しても、「郷に入っては、郷に従う」と言うことで、その地域のルールに従うことが求められることでしょう。

多文化共生・・・と言えども、わがままを許しているわけではなく、お互いに尊重し合い・ルールは守る等の考えは必要なのでしょうね。


場所は、下の地図からわかります。左下の赤いマークの辺りです。 (出典: Google Earth )



*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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ドイツ経由情報: 世界の都市「暮らし」にランクイン

2016-02-24 17:28:05 | 日記
2016年2月24日(Wed.) イギリスの調査会社( Mercer )が発表した「Living: 暮らし」に関する都市別ランクを伝えています。(ニュースソース: THE LOCAL DE )

<原文の一部>
These 3 German cities are in the world top 10 for expats

ミュンヘン

Germany swept the floor in a new survey of the best cities in the world to live in, with Munich the highest ranked of three German cities in the top ten.

The survey by Mercer put together a list of the 230 world cities with the best standard of living and rated Munich (4), Düsseldorf (6) and Frankfurt (7) all worthy of a place in the top ten.

With Berlin, Hamburg, Stuttgart and Nuremberg all also ranked in the top 25, no other country in the world had such a wealth of metropolises at the top of the tables.

Leipzig also made it into the top 100, coming in at place 60.

"In the top 20 or 30 places there is really very little difference between the cities, with all of them enjoying a very high standard of living,” Stefan Zwink, Mercer spokesperson in Germany, told The Local.

The German cities were generally marked out by top quality public infrastructure, living spaces and variety of leisure activities, he explained.

What edged Munich above the other cities in the Bundesrepublik (Federal Republic) was the quality of its airport and its public transport system, Zwink noted.

Of the other major world economies, the first city to appear on the list was San Francisco on the west coast of the USA which was ranked at number 28.

Generally European cities dominated the top of the charts, with Vienna being chosen as the city with the best quality of living in the world.

* (以下は、THE LOCAL AT ...関連記事)

The Austrian capital Vienna has held on to its top spot for overall quality of life, according to Mercer's 2016 Quality of Living survey.

Zurich in Switzerland came second, and Auckland in New Zealand placed third. German-speaking cities dominated the rankings, with Munich, Düsseldorf and Frankfurt all in the top seven.


(以上の抜粋)ドイツサイトの伝えるところによると、同ランクのトップ10内に、ドイツの3都市が入りました。ミュンヘンが4位、デュッセルドルフが6位、フランクフルトが7位と伝えています。(世界の全230都市で)

ドイツの都市で特徴的なのは、公共インフラの質、暮らしのスペース、レジャーの豊富さなどが挙げられるとのことです。

そして、トップは、オーストリアの首都ウィーン、チューリッヒ(スイス)が2位、オークランド(ニュージーランド)が3位になっています。



ちなみに、東京は44位( Mercer HP )になっています。

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評価基準の詳細は確認できていませんが、「暮らし」に視点が置かれているようです。ミュンヘンが4位にあがった理由として、空港の存在や、公共交通機関も考慮されているようなので、ビジネスや便利さなども評価項目に入っているのでしょう。



ややもすると、一極集中的な流れが強いような気が今もしています。世界の大都市がそうであったかも知れませんが、それよりも、分散型の都市計画であったり、地方都市(核となる都市)と農山村等がバランスよく配置され、農村からも通勤できたり、地産地消的な食糧・エネルギーなどの循環が成立し、一極集中でない持続可能な社会・地域が構成されることが望ましいのではないかと考えています。 この記事を読んでいて改めて感じた次第です。


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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