ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ・リューベックからフランクフルトへ

2014-05-24 22:39:06 | 日記
2013年11月6日(水)、北の地リューベックでの3日間の滞在も終了し、この日はドイツでの最終地フランクフルトに向います。朝9時過ぎの列車でリューベックを出発し、乗換駅のリューネブルクに向いました。6輌編成の列車はガラガラで、凡そ1時間ほどでリューネブルクに到着しました。ここでは45分間も乗り継ぎ時間があります。大きな駅ではありません。駅舎周辺をブラツキながら、次の列車(IC2371)の乗降位置を確認します。ここリューネブルクから目的地のフランクフルトまでは乗り換え無しなので、乗車時間は凡そ4時間10分かかるのです。従って、この区間だけは予め指定席を確保しておきました。なので「9号車46番シート」のホーム位置(乗車位置)を確認しておいたのです。ホームに掲載されている情報によると「C」位置付近に9号車が停まるようです。
(写真: リューベックのプラットフォーム)

リューネブルクの駅にはMAC(マック)もコンビニもあります。ここでミネラル・ウォーター(500cc)を購入、1.5ユーロです。また、駅舎内にトイレもあったので使用、ここは無料です。でも、それなりに綺麗なトイレでした。さて、リューネブルクは塩の鉱山で有名と聞いています。この旅では乗換駅として降り立っているだけですが、観光ツアーに組み込まれることもあるようです。また、岩盤が固いことから別の用途でこの地が利用されようとしているらしいのですが、この話は別の機会にしたいと思います。
(写真: リューネブルクの駅、待合付近)

さて、ほぼ定刻でIC2371列車は入線してきました。9号車に乗り込み46番の指定席をさがします。向い合わせの4人掛けシートで窓側でした。向かい側に初老のおばさんが一人座っていました。軽く挨拶し、大きな荷物は棚に上げます。パソコンの入った方は足元へ。これから4時間の長旅で、さらに南方へ向うのです。

ちなみに座席は原則として自由席のような扱いですが、指定予約が入っているとその座席の窓付近に予約区間が表示されています。電光表示されている列車もありますし、ペーパーで表示されているものもあります。この列車の場合は両方の表示がされていました。一般の乗客はそうした表示を見て座ってもよいかどうかを判断できるのでした。

車窓から眺める景色は、基本的に似たような風景が続いていました。広大な牧草地やコーン畑、馬・羊・牛等が放牧されていたり、そして所々に集落が形成されている様子等です。比較的平坦な地形が続いています。そしてフランクフルトが近づいてくると、いくつかのトンネルもくぐりました。出発地のリューベックからフランクフルトまでの直線距離は約450kmです。

フランクフルトの二つ手前の駅からは多くの乗客が乗ってきました。学校があるような雰囲気です。高校生や大学生らしき年代の人達も乗ってきて、長距離列車のイメージから通勤通学列車のイメージに変わりました。私の隣席(空席)にも女性が座りました。座る前には私に向って言葉とジェスチャーで座ってもよいかの確認をしています。こちらも簡単に「OK!」とジェスチャーで応えるだけです。

そしていよいよ本日の長旅も終わりです。ほぼ定刻の15時頃にフランクフルト中央駅に到着しました。フランクフルトは人口約66万人、ケルンの100万人(4番目)に次いでドイツ5番目の都市です。駅も大きいです。コンコースを抜けて駅の正面に出ました。小雨模様になっていましたが、傘を必要とするほどではありませんでした。ここフランクフルトでもホテルは駅前に確保していたので、先ずはホテルに歩いて向かいます。
(写真: フランクフルト中央駅、工事中です。)

カイザー通りを確認、そしてミュンヘナー通りを確認、そして予約済みホテルに到着です。歩くこと5分程度でした。ハイ、駅前です。チェックインは問題なく完了、部屋は2階でした。荷物を少しだけ整えて即外出です。ドイツ滞在も残り3日間、土曜日には機上の人になってしまうので時間は限られているのです。

外は小雨が続いていました。傘をさして中心街方向を目指します。ミュンヘナーSTR(シュトラッセ: ”通り”の意味)を歩きます。土産物もここフランクフルトで最終調達する必要があるので、デパートやお目当ての専門店等の場所も確認しながらの散策です。革製品の「BREE」専門店も確認できました。それにしても「大都会」の印象です。8月中旬にドイツに入り、ケルン、ミュンスター、ラーデン(長期滞在)、ハーメルン、ミンデン、ブレーメン、リューベック等の中小都市等を通ってきましたが、いずれも大都市のイメージはありませんでした。100万人のケルンですら、そうした印象は抱きませんでした。しかし、ここフランクフルトはそうではありませんでした。

まるで東京駅や新橋・虎ノ門界隈のビジネス街・官公庁街を歩いているような雰囲気があるのです。高層ビルも結構立っています。正直言って、ドイツの伝統を感じさせるものではありませんでした。但し、この日は部分的な散策となっているので、フランクフルトの全ての印象と言うわけではありません。

さて、すっかり暗くなっているし、夕食場所を探しながら歩きます。中国語文字で書かれた看板も目に付きます。どこに行っても中華料理屋さんはありますね。そして、日本語表記の「寿司」もあります。ですが、選んだのはケバブもあるトルコ系の料理屋さんです。店外にメニュー表示と価格も表示されていて安心感もあったからです。

店内に入ると中東系らしき面立ちの人も多く見えました。店員は愛想よく注文品を尋ねてくれます。発音は難しいので番号を伝えます。ケバブとポテトがセットになった料理を頼みました。すると「飲むヨーグルト」を薦めてくれます。英語で美味しいとか体に良いとか言っています。値段も1.7ユーロと安いので合わせて頼みました。合計で11.2ユーロです。

適当な席について待つこと数分、男性店員が注文の品を運んでくれました。野菜もたっぷりあってバランスは取れている感じです。ラーデン滞在中に近くのインビス(Imbiss)でケバブ料理を複数回食べているので、ある意味で安心且つ少し懐かしく思いながら美味しくいただきました。

夕食を終えて次に向ったのは中央駅です。旅の最終日である9日(土曜日)はフランクフルト国際空港へ鉄道で向うことになるので、その経路を確認するのです。調べた結果、地下鉄(Sバーン)を使うことにしました。券売機の操作がシンプルで、目的地の空港(Frughafen)を選択し、さらに片道(Single)、大人(Adult)1名を選べば4.25ユーロが表示されるので、コイン等を投入すれば良いだけでした。移動の所要時間は12分と言うことも確認できました。これで最終日の準備は完了でしょう。

時刻は19時頃、中央駅構内は帰宅を急ぐ乗降客でかなりの混雑です。構内のあちらこちらに軽食やビール等を楽しめるショップがあります。ここでも改札口と言うものは存在しないので、プラットフォームのすぐ近くにも飲食できるショップがあるのでした。帰りがけにチョット一杯・・・と言った人達も多く見られました。

地下街もあるようなので、そちらも歩いてみました。そこそこの広さではありますが、「通路」としての地下街のようで、お店は数える程度しかありません。日本の主要都市にある地下街ショッピングエリア・・・のイメージではありませんでした。それでもブレーメンのビール会社「BECKS」を大きく表示したビアバーのようなものもあり、少し驚きました。

こうしてこの日一日は過ぎたのです。北のリューベックからの移動時間は合計6時間強、フランクフルト市内を散策すること4時間、少々疲れました。ホテルに戻って早めにベッドに横たわってしまいました。
~続く~

ドイツ・リューベックの2・3日目

2014-05-16 21:31:49 | 日記
2013年11月4日(月)、リューベックでの二日目を迎えました。雨模様です。10時過ぎ、傘をさして街中に出かけました。マルクト広場で朝市が開かれている筈なのでそちらに向います。しかし、広場の出店数は10店舗ほどで買い物客もまばらです。雨だからでしょうか?(わかりません。) 次にドーム(Dom: 大聖堂)の方に向いました。ドームの近くに民族博物館があるので前まで行きましたが開いていません。案内書きには開館日は火曜日~日曜日と表示されているので、月曜日のこの日は休館日なのでした。翌日に再訪することとして、再び中心街に足を向けました。
(写真: 雨のリューベック市街地)

ドイツでは文房具も有名なので文具店をみつけると店内をぶらつきます。また革製品ブランドの「BREE」の専門店もあったのでみやげものとして物色しました。しかし、店舗規模がそれほど大きくはないので気に入ったものはみつかりませんでした。BREEに関してはドイツでの最終地フランクフルトに望みを託しました。そして次に向ったのはここリューベックで有名なマルチパンの老舗ニーダーエッガー(Niederegger)です。みやげものとしては買いませんでしたが、店内の喫茶コーナーでケーキとコーヒーをいただきました。店を出るとき、女子店員に近くにあるツーリスト・インフォメーションの場所を尋ねてみました。若い店員でしたがパンフレットを開きながら丁寧に道順を説明してくれるのでした。親切な印象です。
(写真: ニーダーエッガー)

また食料品店ではリューベックで有名なものの一つ、赤ワインのロートシュポン(Rotspon)を見つけたので1本購入です。しかし、これを日本まで持ち帰るのはチョット無理なので残り2泊の中で消化する予定なのです。こうしてリューベック二日目は買い物散策に終始する結果になってしまいました。

翌5日(火)、朝から快晴です。リューベックでの最終日となります。前日見ることの出来なかった場所を中心に歩き回る予定です。この日も10時頃にはホテルを出発、ホルステン門を過ぎて川沿いにドーム方面に向います。前日の天気と違い快晴なので良い写真も撮れそうです。ほどなくしてドーム近くに到着、入れなかった民族博物館の入り口に来ました。しかし、ドアノブを回しますがロックされています。どうも改修工事中で閉館が続いているようです。残念!
(写真: 旧塩の倉庫)
(写真: ドーム)

街の中心方面に向います。デパートのカールシュタット(KARSTADT)があったので店内をぶらつきます。またこうした場所ではトイレを利用しておきます。ここでも有料です。50セントコインを1枚お皿の上に置きます。通常、トイレの出入り口付近には係りの人が居ます。お金を置くと「ダンケ」と言ってくれます。再び通りを散策、昼時にもなっているのでレストランを探しながら歩きました。

通りの反対側に小奇麗なレストランがあります。雰囲気からしてインド料理店です。ドイツへ来てインド料理か?と自問自答、しかし、ドイツ滞在も80日を超えているのでインド料理も良いのではないかと即決、扉を開けました。店内も綺麗です。一人であることを伝えて席を確認し、通りが見える側に着席しました。メニューから先ずはビールを注文、そしてラム肉カレーとナンを注文しました。この店ではロウソクの灯りではなくアルコールランプです。形も色も綺麗です。久々の本格カレーを美味しくいただいたのでした。ちなみに、店名は「TAJ MAHAL」です。
(写真: インド料理店内)

食事を終えて強い日差しの中(気温は10℃前後)を散策します。裏通りも歩いて行くと中世的な雰囲気が感じられるところもあります。この日は火曜日とあって人通りも多くはなく、本来の日常的な空間を感じられたのでした。
(写真: 市街地北の外れ)
(写真: 裏通り) 

夕方も近づく頃、ホルステン門に戻ってきました。門をくぐると中学生ぐらいの年頃の二人が道の両脇に「構えて」います。通行人が彼等二人の間を通り抜けようとすると、二人は通り抜ける人に対して正式なお辞儀のようなジェスチャーをするのです。何かのパフォーマンスのようにも感じましたが、お金をもらう様子はありません。私も彼等二人の間を通り抜けましたが、同様にお辞儀をしてくれます。振り返って彼等の顔を見ると笑っています。外気は10℃ないぐらいなので一人はフードを被っています。この子は男か女かわかりませんでした。身のこなしや笑顔からすると二人とも女子らしく見えたのですが・・・。彼等の目的は何だったのでしょうか?
(写真: パフォーマンスの二人も)

こうしてリューベックの三日間も過ぎて行きました。ハンザ同盟都市の中核でもあったリューベック滞在も終わりです。明日は数百km南のフランクフルトへ移動です。
~続く~