ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ・ラーデンの歩道はシームレス?

2014-08-24 23:51:26 | 日記
ドイツ・ラーデンの滞在中に気になったことの一つです。それは街の中心界隈がそうなっていたのですが、車道と歩道の境界線に段差がないのです。日本でも横断歩道部分がなだらかな傾斜になっていて、車椅子や自転車等の通行をスムースにしているアレです。

しかし、ラーデンで見かけたたのは一味違うもので、部分的に段差が解消されているのではなく、ほとんどの場所が傾斜になっていて、どの場所からも車道に降りたり、逆に、歩道側に入ったりができるのです。百聞は一見に如かず・・・と言うことで写真をご覧あれ。ラーデン以外の都市においてもしばしば見かけました。
(写真: ラーデン)
(写真: ラーデン)
(写真: ラーデン、車は駐車スペースに駐車中。)
(写真: ラーデン)
(写真: リューベック)

ちなみに、あちらこちらに駐車スペースも確保されているので、それも含めて街の中心付近がそのような道路設計にしてあるのかも知れません。私も自転車で何度も走っていますが、歩道を走ったり車道を走行したりで、結構利用し易い印象でした。ただし、少し郊外的なところに移ると、日本のそれに近いものでした。尚、歩道上の赤色のようなゾーンは自転車通行帯を示しています。
(写真: ラーデン、中心街から外れた道路)
(写真: 郊外)
(写真: リューベック、路地裏は段差あり・・・です。)

類似の写真ですが、いくつか見て下さい。
(写真: ラーデン)
(写真: ラーデン)
(写真: ラーデン)

自転車以外に、ローラーブレードの人にも便利かも知れません。
(写真: ラーデン)
(写真: ミュンスター)

自転車の走行イメージは下の写真のような感じです。
(写真: ブレーメン)
(写真: フランクフルトの自転車通行帯)

車道と歩道の境目付近が写っている写真も添付します。
(写真: ミンデン)
(写真: リューベック)
(写真: フロイデンベルク、木組みの家群の通り)
(写真: ミュンスター、排水溝の蓋も写っています。)

上述のような社会インフラ(?)には相応のコストが掛っているでしょうが、合理的な考え方を感じます。税金がこうした部分にも有用に使われているのであれば納得してしまいます。お金が自国の中で、地域の中で滞ることなく循環していればよいのでしょうが、そう簡単なことでもないのでしょう。ただ、その努力や意識は必要と思います。

それにしても、ドイツの各地に石畳の道路が実に多いのには感心致しました。伝統を守ろうとする強い意志を感じます。変えてよいものと、守らなければならないものをキッチリと意識しているナ・・・と思います。もっとも、場所によっては石畳のゴツゴツ感が多少歩きにくいのもありましたが・・・。

(巻頭写真: ジーゲンの街中、ブロンズの牛がユニーク)

ドイツで気に入った品物

2014-08-20 13:49:21 | 日記
2013年8月~11月にかけて滞在したドイツ、その間に様々な品物を購入しました。その中で、お気に入りのものについていくつか紹介しておきましょう。

最初は食べ物関係です。ハーブティーと言って良いと思いますが、現地で「美味しい」と推奨されたもので、ラーデンに滞在中に何回も飲んでいます。ラーデンの街中にもあるドラッグストア(ROSSMANN)で購入できました。
(写真: 2種類のハーブティー)

次はハチミツです。ハチミツもラーデンのスーパーで購入できましたが、これも現地の人の推奨品でした。数種類のハチミツが並んでいましたが、美味しかったのは蜜が白濁しているものでした。写真は空になったケースのみですが、250グラム入りで日本円換算で350円ぐらいでしょうか。
(写真: ハチミツ・・・ケースのみ)

3番目は文房具です。ドイツは文房具でも有名と言われています。写真はファーバーカステル社の色鉛筆(24色)と同社製の鉛筆削りです。同社の鉛筆は断面が3角形に近く、滑り止めもついていて使いやすいタイプになっています。
(写真: 色鉛筆と鉛筆削り)

文房具は土産品として、これ以外にもいくつか購入できました。

そして4番目は化粧品関係です。ケルンで有名な「4711」です。住所の地番から店名(ブランド名)が名づけられていますが、いわゆるオーデコロンです。発祥の地であるケルンの本店にも足を運びましたが、ラーデンのドラッグストアにもいくつかの同社商品が並んでいました。しばしばお土産に使われるらしい写真の左側のものは3ユーロ以下です。
(写真: 「4711」のオーデコロン)

5番目はハンドクリームです。聞くところによるとドイツでも人気の商品らしいのです。フロレナと呼ばれています。日本に持ち帰りましたが、使い勝手が良くて評判はよいものです。
(写真: フロレナのハンドクリーム)

6番目はホールディングナイフ(折りたたみナイフ)です。ミュンスターのナイフショップでみつけたものです。メーカーは「BOKER」。
(写真: フォールディングナイフ)

最後は包丁です。これ(写真)は肉切り包丁のようです。実はもう少し軽いタイプを探していたのですが、なかなかみつかりませんでした。帰路の旅程の中でブレーメンのデパートでみつけたもので、価格は50ユーロぐらいでした。ちなみにお世話になったラーデンのOさんは、食事の際にナイフとフォークをセットで使っていましたが、ナイフはこの形のもので軽量型でした。私もチョット使ってみたくなって購入したのです。しかし、軽量型ではなくて本格的な包丁なので、私は肉の調理にしか使用していません。
(写真: 肉切り包丁)

この他には革製品で有名な「BREE」がありますが、旅の最終地であったフランクフルトでプレゼント用で購入しました。(写真なし) ちなみに、文房具関係は日本国内でも同じ商品が入手できそうです。(価格は別として) しかし、食品系のハチミツやハーブティーは探してみましたが、現在のところ入手できないようです。次回、ヨーロッパへ行った時には是非とも購入したいと思っています。
(巻頭の写真: フランクフルト市内、ビルの1Fには皮製品の「BREE」のお店があります。)
~以上~

ドイツのレストラン風景(その2)

2014-08-10 14:44:29 | 日記
前号ブログに続いて、ドイツでのレストラン関係のお話です。

長期滞在したラーデンにあるレストラン、名前は「MARKTSCHANKE」(2つ目のAはウムラウト付き)です。滞在していた農家から歩いて3分ぐらいのところにあります。詳しい歴史は知りませんが、古くから続いているレストランのようです。内装も歴史を感じさせるものです。
(写真: ラーデンにあるレストラン)
(写真: レストラン内部)
(写真: 店外の樽とパラソルは喫煙コーナー)

本日ご紹介の1軒目は、その「MARKTSCHANKE」での料理の一つです。フライドポテトはメインディッシュとは別にオーダーします。この日にオーダーしたのは「Twister」(ツイスター)と名づけられたものです。メニューに書かれていたものですが、どのようなものか知らなかったので尋ねました。すると、「美味しいですよ」と言うのでトライしてみたものです。見た目に面白いのと、食感が通常のスティック型とは少し違った印象です。
(写真: 「Twister」)
(写真: メインは鶏肉料理)

同じレストランで別の日(3回目)に食べたのが下の写真です。オーダーしていない料理が”サービス”で最初に出されました。魚と豆を合わせた料理です。ハーブも4種類のせられていて見た目も香りも良いものでした。ハーブの種類はローズマリーとタイムでしょうか? 他の2種類はチョットわかりません。(悪しからず)
(写真: サービスで出された魚料理)
(写真: メインはラムステーキです。)

さらに別の日に食べた料理ですが、変わったスタイルで出されました。ポークのバーベキューですが、トマトとマッシュルームも串刺しされていて、それが吊り下げられた状態で運ばれてきました。肉もマッシュルームもとても美味しい料理でした。フォークで下方に引っ張ると簡単に下の受け皿に落ちます。恐らく、容易に落下するように、一度具材を動かしてあるように思いました。そうでないと、引き落とすのに力を要し、扱いを誤ると吊り下げているホルダーごと倒す恐れもあるからです。それにしても、面白い給仕方法だと感心しました。
(写真: 吊り下げられたバーベキュー)
(写真: 店内の様子)
(写真: 丸められたメニュー)
(写真: リング状のものは木製)

2軒目は、9月末に行ったハーメルンの街での昼食です。この街は笛吹き男の逸話で有名です。日曜日なので開いている店は限定的でしたが、感じの良いレストランを見つけて入りました。ポテトもサラダもセットになったシュニッツェルのメニューがあったのでそれをオーダーしました。ソースはマッシュルーム仕立てで、とても美味しい味付けでした。

また、以前のブログにも既述していますが、隣席(隣テーブル)に後から着席した男性親子連れは、着席する前に私に向って「ハロー!」と挨拶してくれました。もちろん私も挨拶を返しましたが、とても良い習慣(マナーかも)だと、今も思い返します。日本でもこうした習慣が定着すると良いのではないかと思っています。
(写真: ハーメルンの笛吹き男の像)
(写真:セットメニューのシュニッツェル、料理は12.9ユーロ)
(写真: 地元のビールは3.2ユーロ) 

3軒目はドイツ北部の街リューベックでのお店です。ドイツに来てインド料理はいかがなものか?・・でしょうが、昼食に入った時の写真です。ナンとチキンカレーをいただきましたが、美しかったのは「ランプ」です。ロウソクとは異なりますが、ランプそのもののフォルムも美しいものでした。日本で入手できるなら買いたいくらいです。
(写真: 美しいランプ)
(写真: 出入り口)

4軒目は旅の終わりフランクフルトでの食事です。ミュンヘンのビールを扱っているお店でした。ブラートヴルスト(焼きソーセージ)とマッシュポテトを合わせたメニューです。ブラートヴルストはドイツで何回も食べましたが、飽きが来ないものだと感じた次第です。シンプルなのものは良いと思います。
(写真: ミュンヘンのビール)
(写真:ブラートヴルストが入ったセットメニュー) 

総じて感じたことですが、ビール用のグラスはそれぞれブランド毎に別デザインです。そしてグラスのガラスは薄いものが中心で、フランクフルトで飲んだミュンヘンのビールだけは厚めのガラスでできていました。個人的な好みで言えば薄いガラスで作られたグラスが美しく且つ美味しく感じました。
一方、日本のような全国版ビールブランドは無いと言うことも特徴的でした。各地域地域で地元周辺を商圏として生産供給しているのです。ドイツの歴史的成り立ちに由来しているのかも知れません。

日本ではどうでしょうか。私の住む愛知県にもかつては60~70軒の酒蔵(日本酒の醸造元)があったそうですが、現在は3分の1ぐらいになっているそうです(正確な数値ではありませんが)。愛知県の奥三河に東栄町と言う町があり、そこにも酒蔵があります。そこのご主人に話を聞いたことがありますが、広い地域に対して出荷供給することは考えていないそうです。比較的近いエリアのお客さん達に旨い酒を供給できれば良いとおっしゃっていました。今、その思いがドイツのビール会社のそれに近いものを感じています。

大規模大量生産による供給は、物の種類に限らず、便利なようでどこかに弊害を包含しているものではないでしょうか。多品種少量生産かもしれませんが、顔の見える生産者が地元の人々に安心して食していただけるものを供給する・・・これが本来に近い姿のように思います。そのためには多少のコスト高は当然のことでしょう。金儲け優先の社会には決別したいものです。

もう一つ、2012年のデンマークでもそうでしたが、食事のテーブルにはローソクが多く使われていました。日本の伝統文化とは多少異なるのかも知れませんが、小さな炎の灯りは照らし出される身近な狭い空間を強調的に演出し、親密な空間を作り出しているように感じています。

そして最後に、ハーブの活用ですが、多くの料理に使われていました。長期滞在した農家の料理でも多く使用されていました。キッチンから出た直ぐ側の屋外テーブルの上には、10種類以上の鉢植えのハーブが植えられており、サラダや各種料理に使われていました。乾燥したハーブも有用ですが、鉢植えでベランダ等で栽培しておくのも良いですね。ちなみに、我が家でも10種類ぐらいのハーブが植えられています。そして茂ったオレガノやパセリ等は乾燥してビンに保存です。・・・今年(2014年)からのことですが。
~以上~

ドイツのレストラン風景(その1)

2014-08-09 18:34:32 | 日記
ドイツ滞在中(2013年)にいくつかのレストランで食事をしました。思い出に残るものを紹介しておきたいと思います。

最初はケルンのレストランです。偶然入ったのですが、自家製のオーガニック野菜(マッシュルームも栽培)や自家製のチーズを提供しています。ビールは地元のケルッシュ(ケルンの・・・の意味)です。訪独して最初の夕食であることを伝えて推奨の肉料理を出してもらいました。ちなみに、ケルンに来たらビールはケルッシュ・・・が定番のようです。レストラン名は「PAN&PANI」です。
(写真: レストラン内の雰囲気)
(写真: 最初に飲んだケルッシュは400ml)
(写真: メインディッシュと2杯目のビール500ml)
(写真: 終わりにコーヒー)

ビールは2種類で2杯を飲みました。最後はコーヒーです。合計で35ユーロで、チップ込みで40ユーロの支払いです。チョット贅沢をした感じでしたが、料理や応対等には満足です。

2軒目はケルンから日帰り旅行したフロイデンベルクでの昼食です。パン屋さんの店内でいただきました。コーヒーも入れて3.5ユーロです。灯りは点いていませんでしたが、テーブル上にはローソクが置いてあります。
(写真: パン屋さんの店先)
(写真: 店内)
(写真: ローソクもあります。)

3軒目は、ケルンの次に訪問したミュンスターのホテル内レストランです。ここではドイツの伝統料理はありませんか?・・・のリクエストに応えてくれてシュニッツェルを出してくれました。日本で言うトンカツに近い印象ですが、フライパンの上に乗っていますよ。そしてここでもテーブル上にはローソクです。料金は料理が14ユーロ、ビールは3、ワインが4で計21、チップを入れて24ユーロを支払いました。
(写真: テーブル上のローソクが印象的)
(写真: パンの横にはオリーブオイル)
(写真: フライパンを皿にしたシュニッツェル)

ビールのグラスにお気づきでしょうか、いずれも独特な形をしています。グラスの形状・デザインが異なると少しワクワクするのです。それは、何か新しいものとの出会いを視覚的に感じるからなのかも知れません。

次はミュンスターの水曜朝市の光景からです。水曜の午前中だけ市場が立ちます。既述のブログ内と一部が重複しますが、移動販売車や立ち食いコーナー等が気になりました。
(写真: パンの販売車)
(写真: 綺麗なスタンド)
(写真: 立ち食い風景)
(写真: 移動販売車)
(写真: 肉の移動販売車)




移動販売車の利用は、「待ちの営業」だけでなく、積極的に移動して販売できる面で有用だと感じます。また、定期的に同じ曜日の同じ時間帯に同じ場所で販売すると言う手法も見かけました。日本の中山間地でもこうした手法がもっと取り入れられると良いのではないかと思うのです。

4軒目は、ミュンスターでの昼食です。子牛のレバー料理でした。多目のマッシュポテトにフライドオニオン、焼きリンゴもついて美味しかったです。ビールは300mlです。料金は約20ユーロ、チップ込みで23ユーロを置いてきました。勘定の時、店員が食事をエンジョイしたか?と聞くので、「もちろん、サンキュー、・・・・チュース!」と返しました。チュースはドイツ語の気軽な別れの挨拶言葉で、レストランやスーパーマーケットでの別れのアイサツにも使います。(アウフ・ヴィーダーゼンやヴィーダゼンを使うのは少し”重い”のです。・・・チョット場違い)
(写真: 湖畔のレストラン)
(写真: 同一の店内です。屋外ですが)
(写真: ビール300ml)
(写真: 子牛のレバー料理、たっぷりのマッシュポテトも)

5軒目は、長期に滞在したラーデンの街にあるレストランです。日曜日の夕食は毎週のようにこの店に行きました。写真は初めて行った時のものです。ビールは地元の「Barre」で300mlのもの、料理はビーフステーキです。丸太の形のものが3つに切られて出てきました。軟らかい肉でとても美味しかったです。屋外のテーブルでの食事です。ローソクがここでも印象的でした。

料理は16ユーロ、ビールは2、グラスワインは3.5で計約20ユーロ、チップ込みで25ユーロを置いてきました。チップが多すぎたかも知れません。(通常10%が目安です。サービス次第ですが・・・)
(写真: 何回も飲んだBarreのビール)
(写真: ユニークなメニューとBarreのコースター)
(写真: ビーフステーキと暖かい光のローソク)

ユニークだったのはメニューそのものです。厚めのペーパーで表裏印刷されたものが一枚だけです。これを丸めてリングに通した形で渡されます。これは一種類だけでなく「木」をくり抜いたタイプのリングで出されたこともあります。(後日)
また、メニューは季節によって変えていて、10月頃にはメニュー内容は変更されたものが出されていました。これらについては、次回のブログで紹介する予定です。
~続く~



ご存知かも知れませんが・・・ベルリンの壁

2014-08-03 15:54:36 | 日記
ご存知の方も多いと思いますが、今日は「ベルリンの壁」について綴りたいと思います。

ベルリンの壁が1989年に崩壊したニュースを聞いたり知っていたりしている方は多いでしょう。そして、それまで東西ドイツを分断していたある意味での国境がベルリンの壁であったと勘違いしている人も多かったと思いますし、今現在もそう思っている人も幾許かはいらっしゃるでしょう。かく言う私もヨーロッパに関心を抱くようになるまでは、そのように勘違いをしておりました・・・ハイ。

下記に添付している地図はドイツ総領事館のHP(ホームページ)から引用させてもらっています。東西ドイツの地域区分が一目瞭然ですね。そして現在のドイツの首都ベルリンはドイツ全体から見ると北東部に位置しているのがわかります。また、そのベルリンは旧東ドイツ領土内にあるのです。
(出典: ドイツ総領事館HP)

そもそもこのことが知られていなかったのでしょう。しばしば聞かれるのは東西ドイツを分断している中央(?)付近にベルリンが位置していて。その真ん中あたりにベルリンを東西に分断する壁があった・・・と言うものです。しかし、そうではありませんでした。

ベルリンの壁は西ベルリンを囲む形で1961年に造られました。添付の地図はウィキペディアから引用しています。そして、1989年11月10日にその壁の崩壊が始まったのでした。(これらに関する歴史的な情報等については他の情報源を確認下さい。) 翌1990年10月には東西ドイツ統一となった次第です。
(出典: ウィキペディア)

それにしても、「ベルリンの壁」=「東西ドイツの壁」のように思い込んでいたことは、一部に於いて誤りだったのです。

2013年8月~11月にかけてドイツを訪問した際、当然、ベルリンも訪問先の対象として検討はしたのです。しかし、ブログで既述していますように、大都会の筆頭であるベルリンそのものには強い関心はありませんでした。と言うよりも、限られた日数内で知りたかったのは中小都市や農山村の実態であり、そこで暮してみたかったわけです。

70日間お世話になった人口6千人のノルトライン・ヴェストファーレン州ラーデン、その街にある農家Oさん宅。この方も「ベルリンも見て欲しい」と推薦していました。しかし、ドイツの大都市を見ることが目的ではなかったので残念ながら訪問先リストから外したのでした。ベルリンに滞在すれば娘さんにも会えたかも知れなかったのです。(娘さんは2013年からベルリンで修学中なのです。)


それにしても、ベルリンのことを思い出すと、以下のことも思い起こします。

少し数値は大雑把になりますが、ドイツの総人口は8250万人ぐらい、首都ベルリンのそれは350万人弱で総人口の4%ぐらいでしょう。一方、日本はどうでしょうか、首都東京の人口は日本の総人口のおよそ10%ぐらいに相当しているでしょう。

その他の主要都市の人口分布を比較しても直感的に言えるのは、日本は一極集中的な傾向があり、ドイツは全体的に分散している傾向にあると感じています。歴史背景等に大きな違いがあり、国民性や民族構成、産業構造等にも起因しているようにも思いますが、日本人は流され易い傾向があるのではないかと感じています。

先祖から代々続く家や土地、街、地域を強い意志で守り続ける姿が見えるのです。もちろん日本においてもそうした努力を続けてる友人・知人は大勢いるのですが、相対論としてそのような違いを感じてしまうのです。

一方、ドイツ人から日本(人)を見た場合は、また違うように見ているようです。昨今のヨーロッパでブームになっている「和食」であったり、京都を代表するような日本の伝統的な文化等に彼等は関心を抱き「あこがれ」も感じているのです。

ドイツのゾーリンゲンの刃物は有名だ・・・の話をOさんとした時、日本の「和包丁」の方が優れているのに何故ゾーリンゲンに関心を寄せるのか?・・・とのやりとりを思い出します。

お互いに良い部分だけを見ているのかも知れないと思いつつ、それでも「海外からの視点」で我が国・我が地域を見つめてみるのも大切なこと・・・と感じているのです。またそれは、故郷を出て故郷を振り返ることと共通しているとも思っています。
~以上~

(巻頭地図: ウィキペディア・・・ドイツ北部は平野が多い)