ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

我が家のクラインガルテン(6月下旬)

2015-06-25 18:01:14 | 日記
2015年6月25日(木)、ジャガイモのアンデスレッドは間もなく収穫できそう。数日中に収穫することを考えています。一方、サツマイモ(ベニアズマ、金時)の苗は個体差はあるものの90%の苗は順調に葉を繁らせています。一部が瀕死(?)状態ですが小さな葉がシッカリ残っているので、生きていることを願って水を与えています。

他には、水ナス、枝豆、トマト、パプリカなどを育てています。また、ハーブ・ゾーンではラベンダー、パセリ、カモミール、オレガノ、レモンバーム、コモンマロー、コモンセージ、イタリアンパセリなど・・・。ベランダでもハーブは育てていますが、畑の方が圧倒的に勢いが違いますね。


満開状態のオレガノです。


レモンバームも小さな白い花を咲かせています。香りはいいですね~! ハーブティーに使えます。


ミツバチが結構たくさん集まっています。






飛び去るミツバチが写りこみました。








この黒いハチは体長5cmぐらいあったと思います。


シジミの仲間でしょうか? 小型の蝶です。



この畑は住まいのマンションから5kmぐらい離れているので、頻繁に世話するには苦労します。やはり農家のように、自宅母屋と畑地が隣接している環境が望ましいのでしょうね。

昨今、街中を走行していて建築中の分譲住宅をしばしば見かけますが、隣家と軒先がぶつかりそうな間隔で建設されているのを見ると、ドイツやデンマークのローカルな(都会でない)エリアでの美しい・景観をも大切にした居住環境との違いを大きく感じます。

また、見慣れてしまっている方には違和感はないのでしょうが、電柱や架空電線がほとんどない街・山村での生活を体験してきた私にとっては、日本のあちらこちらで目に入る景観には残念な思いを禁じ得ません。

今すぐ・・・と言うことは不可能なのでしょうが、10年先や30年先の街のあり方については、こうした視点での配慮も必要なのではないでしょうか。豊かな人生を送ることの大切さは優先すべきことがらのように思っています。

それに引き換え、今の政治は何たることでしょうか。多くの国民を心配させることばかりの政策に向っていませんか。近年の政治でこれほどに国民の賛意を得られない方向に突っ走っているものは記憶にありません。

その意味で、現安倍内閣は歴史に名を残しました。もう取り戻すことは不可能です。こんなに稚拙な政治を行うグループは責任を取って即刻退場してもらいましょう。

国民の命を守るため・・・とか言っていますが、その理論で行っては戦争(戦い)を行う方向を目指していることになります。真の平和外交のための高い理念や世界に対する見事なまでのリーダーシップ(言葉と行動で)を身をもって示すことが日本のリーダーに求められることです。

首都東京や地方都市でも開催が広がっているデモは、急速に盛り上がることになるでしょう。

これまでの安倍総理の言動を総括すると、政治家としての資質に問題があるのでしょう。また、それを担いでいる周辺政治家も同等です。これらに加担している政治家の名前はシカと記憶したいものです。

これでは人生を楽しく過ごそうと考えても、とてもそうできない日本ですね! 今は ・・・ そう思えませんか?


ドイツ・ラーデン近くの風車(Wehe)

2015-06-22 17:12:30 | 日記
2013年9月中旬の日曜日、ラーデンの街は2日間のフェスティバルで賑わっていました。街の中心通りは車をシャットアウトして遊歩道にしています。人口6千人の街とはいえメインの通りを遮断してしまうとは思い切ったことをしています。詳しいレポートは以前のブログでも紹介していますのでそちらを探してみて下さい。
(フェスティバルの様子)



この日の午後、相棒のポーランド人の娘(こ)とサイクリングに出かけました。Wehe(ヴェーヘ)と言う近くの街に風車があるらしいとの情報で見に行くことにしました。

おおよその方角はわかっていましたがルートは不明、道路標識を頼りに走ることになります。距離は片道で約10kmぐらいですが、回り道して行くことにしたので往きは15kmぐらいの道のりになりそうです。

歩道がサイクリング用の道路にもなっていて段差もないように作られているので、そこを走行します。北部ドイツは全般にほぼ平地なのでサイクリングやローラーブレードなどには適した場所と言えるでしょう。途中の2~3ヶ所で分岐点があって迷いましたが、方角を頼りにして無事に目的地にたどり着きました。約1時間ぐらいです。



Weheの街中にあった小さな公園です。小さくても綺麗に整備されています。全般的に手入れが行き届いていて、道路も家々も庭も同様です。日本との違いも感じる点の一つです。

以下は風車です。ドイツで見る二つ目の風車で形も違っていましたが、使われてはいないようでした。正確な寸法はわかりませんが、風車の屋根の高さで10mは超えていると思われます(かなり大きいものです)。













石臼のようです。


まるでチェーンソーアートのように見えましたが、意味するところはわかりません。





風車の側には牧場があって黒い牛が2頭いました。近くの草を手にとって電柵内に投げ込むジェスチャーをすると、目ざとくそれをみつけてこちらのほうに小走りにやってきてくれました。初対面なのですがなついていて、手にした草を直接食べてくれました。大きな舌で巻き取るように口に運ぶ姿は、1年前のデンマークの牧場で体験した「ふれあい」と同じものを感じ取りました。(牛は賢いし、可愛いものだなと感じます。)




古くからあるものを大切にしながら、新しいものも取り入れている印象があります。小さな街、農耕地が隣接していて、人口減少(過疎)の問題もない状態で、そして小さな子供からお年寄りまで、さらには、ハンディキャップを持った人も同じ地域で暮らし続ける・・・。(但し、大学だけは地元にはないので他の都市に行くことになるのでしょう。) 基本的に、地域で持続可能な経済圏・生活圏を確立しているような感じに見えます。一極集中的な流れに見えてしまう日本との大きな違いを感じる側面です。

貨幣経済の中においては「お金」は大切なものですが、それが最優先ではないでしょう。それよりも優先しなければならない大切なものがいくつもあるのでしょうね。


安倍政権が強行しようとしている各種の政策には誤りが多いと感じています。金儲けのためには原発さえも輸出しようとし、福島を省みず再稼動を推し進める・・・。さらには違憲と考えられる安保関連法案・・・、過去の歴史の悪しき部分をそのまま踏もうとしている愚かさ。そして、見え見えの本音を語らず、一方で「丁寧に説明して行きます」と言う矛盾。こんなレベルの低い政権は全く価値がないのと同然ではありませんか。

株価が以前よりは上昇している!?・・・、しかし、実態経済は好転しているのでしょうか? いわば、以前のバブルと同様ではありませんか。金融緩和による円安誘導で一部の輸出企業は潤っていることも事実でしょうが、あくまで金融政策によるもので砂上の楼閣に等しい。為替相場などは年間で±15%は動くもの(昔から)、従って、地に足がついたものではないでしょう。

国民が真に求めているものと安倍政権が推し進めている内容は、多くの点で違い過ぎるのです。勝手な政策を推し進める安倍政権は早々に退場すべきです。また、これに同調しているかのような大手マスコミもあるようですが、全く信じられません。


ところで、ここ2週間はプライベート事項への対処でブログもフェイスブックもフォローできませんでした。毎日4時間ほどのドライブも必要だったので生活のリズムも狂っていましたが、この土日で復活!! これで従前のペースに近い形でアップ(UP)できるだろうと思います。

もう一つ、今日は夏至、2012年に滞在したデンマークでは、毎年6月23日に「夏至祭り」を行っています(滞在した地域では)。今年も実施されるんだろうな・・・と思いを馳せています。



ドイツ・ラーデン、ホストの家の屋根裏

2015-06-05 22:40:59 | 日記
2013年9月中旬のことです。滞在先農家のソーラー発電の構成が見たかったのでホストのOさんに頼みました。Oさんが事務所にしている部屋の中に、2階に通じる階段が設けられており、そこから2階に上がって見せてもらいました。

敷地内に建物は4棟ありますが、空間的につながっているのはその内の2棟のみで、その他は単独で建っています。母屋の頂はおよそ10mぐらいの高さはありそうで、その気になれば3階建て構成も可能なようですが、現在2階は一部のフロアのみが部屋として使用されています。


中央が母屋になっています。ちなみに、昔は2階部分のスペースは家畜用の飼料(干草など)を入れていたそうです。2階の床板は敷かれていますが、天井を見上げると屋根瓦の内面がむき出し状態になっています。


写真は、屋根の裏側を写したものです。

さて、見たかったのはソーラー発電に関する装置で、インバーター(直流→交流に変換)やバッテリーなどがどうなっているのかを知りたかったのです。

インバーター(青や黄色のボックス)は3系統に分かれていました。ソーラーパネルは約100枚が屋根上に設置されていますが、3段階に分けて設置したと言っていましたので、その3系統に分けたインバーターのようです。



発電状況などが、液晶ディスプレーに表示されています。尚、蓄電用のバッテリーは存在していなくて、ソーラー発電された電力は直流から交流に変換されて、商用電力網に流されているようです。

以前のブログで紹介済みですが、夏場は電力会社に電力を売電、冬場は逆に買電。金額換算して通年でプラスマイナス0に近いとの話です。Oさんは、既にガス会社との契約は打ち切っているので、エネルギー源は電力が中心です。加えて、暖房用には大型の薪ストーブ暖房システムが稼動しており、建物の周辺には薪が相当量積み上げられています。さらに、太陽光温水器も屋根に設置済みで、シャワー用の温水はここから供給しています。

これらの取り組みは、個人農場レベルとしては、普通レベルとは言えないでしょう。ハイ、進んでいます。



こちらは母屋ではなくて作業小屋の2階部分です。床相当部分に新しいボードが見えていますが、改築中の店舗の天井に相当しています。大工技能も身に付けているOさんは、これらの仕事も自分でやってしまうため、逆に、製作期間がかかり、店舗の完成には1~2年はかかるようです。


発泡スチロールの塊が写っていますが、私も製作したパーツで、天井裏に敷き詰めて断熱効果を期待するものです。厳しい冬の暖房・省エネ対策です。


瓦の写真です。雨漏り対策と思いますが、樹脂状のものがコーキングされています。この作業もOさん自身か、私たちのような滞在者が協力したものと思われます。


屋根に設けられている開閉型の窓から中庭方面を見下ろしています。


Oさんの事務所真上に位置していてグチャグチャですが、屋根面や壁面の格子は施工済みで、ここにボードを貼り付けていって部屋にするそうです。

2階以上の空間は相当広いので、その気になれば10部屋でも作ることができそうです。もっとも、そんなに作っても利用しないでしょうが・・・。

それにしても、こうした屋根裏や太いオーク材の柱まで見せてもらったり、昔の用途なども聞くと、Oさんがこの築230年の家屋を大切にしようとしていることに共感が湧いてきます。


日本でも築百年超の家屋もあるようですが、逆に百年・二百年使うことを考えた家屋が望ましいのかも知れません。その方が、そこに住み続けるための気概や工夫が生まれるのではないでしょうか。

昔は養蚕のための広い2階を擁した古い家屋を、改造して今も利用されているところも少なくないと思いますが、柱材等が使える間は手を加えながらも利用するのが、先祖の思いに応えることにもつながるような気がします。

ホストのOさんは、しばしば、先祖の存在に素直に感謝していました。何が大切かを教えられたような気がします。


ドイツ紹介の本を見せていただきました。

2015-06-01 15:20:20 | 日記
同じNRW州内にあるヴッパータール(Wuppertal)と言う街に住むご両親がラーデンに遊びに来ていました。ラーデンよりさらに北の地方に旅行する途中とのことでした。その母親の方が、日本から来ている私に、一冊の大きな本を見せてくれました。ドイツ語なので内容はほぼ理解できませんが、地図や写真や年号なども記載されていて、ある程度は推定できるものでした。

ちなみに、ヴッパータールは、ドイツに於ける緑の党が旗揚げした地として、一部の人には知られているのではないでしょうか。滞在していたホストのOさん自身も子供の頃はこの街で暮していたと聞いています。

さて、本題に戻して見せていただいた本の内容から目に留まったものをお見せいたします。
(出典: この本からです。)


かなり古そうな地図です。


1803年頃のものです。赤い線が国境を示しているのでしょう。


1815年頃。


1848年頃。


1871年から1918年まで


1919年頃。


1939年頃。


1945年頃。


1949年頃。

現在の地図と比較しながら見るとわかりやすいかも知れませんが、かなりの変遷をたどっていることはわかります。1949年頃を示している最後の地図は東西ドイツを表現していますし、その東ドイツ内にベルリンが位置していることも確認できます。

また、現在のポーランド周辺も、プロイセンの時代から一体化されていることもあり、民族的にも複雑な関係が続いていたのでしょう。友人であるポーランド人の祖父か祖母がドイツ人であるとの話しも考え易いことだと納得してしまいました。

こうした大陸的な変遷を眺めていると、島国日本の特殊性を考えさせられてしまいます。逆に、近隣諸国との交流を深めることがもっと必要ではないかとも思えてしまうのです。

以下の数枚も同じ本に掲載されていたものです。











さて、2・3日前には屋久島の近くの口永良部島で噴火、そして翌日の30日(土)20時半頃の小笠原諸島深部でのM8.1巨大地震の発生。2011年以降の活発化した地殻変動等の影響なのでしょうか。原因・理由はさておき、こうした自然現象は避けて通ることはできないのでしょう。

あらためて日本の各地で起こっている様々な事象を鑑みると、日本の各地に50基もある原発は、あってはならないものと思います。確立が低いとか、安全性は確認できたとか・・・、規制委や政府・経産省、さらに一部の立地地元自治体関係者あたりが無責任な事由を並べて、原発の存続や再稼動を目論んでいますが、全く、福島のような惨状を無視したものと言えるでしょう。

技術はいつの世も未熟であって、何らかの瑕疵や偶発故障、また自然災害等によっても事故につながりかねません。いかなる理由をもってしても、「想定外」は許されません。責任など誰にもとれないレベルのものです。国が責任を持つ・・・など、何の救いの言葉にもなっていません。どこかの自治体の首長が言ったようですが、無責任極まりない言葉です。

一般的な機械設備とは根本的に異なる原子力設備は、全て廃炉撤去をすべきです。自然エネルギーや再生可能エネルギーなど、持続可能社会を目指した技術開発などに力を注ぐべきでしょう。

こうしたことを一般市民までが心配しなければならない状態にしてしまっている現在の安倍内閣政治は、即刻退場すべきです。こんなに間違った政策を歩もうとしている内閣も珍しいのではないでしょうか。

また、こうした事態を正常化できない国会議員や地方議会の政治家たちも退場していただきたいし、国民の総意を反映していない選挙制度そのものも改革する必要があるでしょう。このままでは、政策一つ一つに対して国民投票が必要になるのではありませんか? それぐらい立法府たる国会に信頼がおけなくなっている・・・と言えないでしょうか。