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映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『ウィンダミア夫人の扇』

2009年03月28日 | Weblog
よい

エルンスト・ルビッチ 監督
メイ・マカヴォイ、バート・ライテル、アイリーン・リッチ、ロナルド・コールマン、エドワード・マーティンデル 出演

O・ワイルドの戯曲『ウィンダミア卿夫人の扇』の翻案映画化。いわゆる風俗喜劇、世話もの(Comedy of Manners)の傑作と言われているこの原作は、オットー・プレミンジャーによっても'49年に映画になった。かつての恋人との間に一人娘を作りながらも彼と別れたアーリン夫人は、社交界デビューを飾った娘を遠まきに眩しくみつめる。やがてウィンダミア卿夫人となった娘の前で、卿との関係も噂される恋多き女として登場する母親に真実の告白はできない。それを知って両者の間で立ち往生するウィンダミア氏。しかし、そんな夫を誤解している妻は、実の母のかつて犯したのと同じ不倫のあやまちに走ろうとする。これをなんとか制止しようとする母だったが……。

上記解説はオールシネマからの引用
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=2291#1

ちょっと気になったことがある。
上記オールシネマのデータでは上映時間が72分。世界的に有名な映画のデータベースIMDbでは、USA版で89分とある。そしてアマゾン日本版では115分となっており、わたしが観たのは淀川さんの解説が冒頭に入っている115分版であった。
この違いがどこからくるものなのか、ご存知の方がいれば教えていただきたい。
わたしはラスト30分になるまで若干冗長と思えるところもあったのだが、72分や89分など、100分を切るとなるとその印象も変わってくるはずである。

さて、ラスト30分がサスペンスフルであり、それまでの部分と好対照である(笑)。

サイレント映画をあまり観ていないからはっきりとはいえないが、説明的にするためか動きがゆっくりしているところが多かった。

パーティー会場での女性たちのユーモラスな動きがおもしろい。

スカーレット・ヨハンソンの『理想の女』は同じ原作を元にしている。もちろんこちらはトーキーで全体的にうまくまとまっている。

『理想の女』のわたしの感想。
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/627db2feb9e18409bffd7e2b3869f17a

『山のあなた 徳市の恋』

2009年03月28日 | Weblog
よい

石井克人 監督
草なぎ剛、加瀬亮、マイコ、広田亮平、宮永リサ、黒川芽以、三浦友和、渡辺えり子、松金よね子、洞口依子、堤真一 出演

新緑の山道を歩く目の不自由なふたりの按摩。一人は、前を歩く人の数から性別までピタリと当てる鋭い勘の持ち主、徳市。もう一人は、その良き相棒、福市。春先からの仕事場となる山の温泉場へ向かっていたふたりを、東京からの女性、三沢美千穂を乗せた馬車が追い越していく。やがて、温泉場の按摩宿泊所に落ち着いた徳市と福市。そこへ、宿屋の鯨屋から呼び出しがかかる。さっそく治療に向かった徳市は、お客として待つ美千穂と再会する。いつしか、この謎めいた女性、美千穂に惹かれていく徳市だったが…。

上記ストーリーはオールシネマからの引用
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=329666

オリジナルは清水宏監督の1938年の『按摩と女』で、脚本、カメラアングル、役者の動きをほぼ忠実に再現したらしい。石井克人監督はリメイクではなく、カヴァーだとしている。

高音質、高画質はすぐにわかるが、造形・美術に関してもかなりこだわっているようだ。旅館の鯨屋が最初に出てきたときに驚いた。

そして、マイコの不思議な魅力と存在感、草なぎ剛のひたすらな演技がすばらしい。

草なぎ剛がこんな変な映画に出演するのがこれまた不思議だ。