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雑談力は要らない

2015年08月02日 | コンサルティング

個人的な意見ですが、いわゆる「雑談力」は不要だと思います。これが、「雑談力」というタイトルを冠したビジネス書を5冊ほど読んだ結論です。

雑談とは「会話を利用して場の空気を生み出し」、「仕事や人間関係を維持する」ことだそうです。こうした本のほとんどすべては、ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性を説いています。

よく引き合いに出されるのが、経団連の「新卒採用に関するアンケート調査結果の概要」です。これは、経団連に加盟する企業が大卒新人を採用する際に特に重視した項目を調べたものです。その結果は、毎回「コミュニケーション能力」がダントツの1位となっています。

仕事で、初めて会った人やお互いによく知らない者どうしが会話を始めるときに、ちょっとした雑談から入ることはよくあります。その場の空気が和らぎ、話がうまく進むことも多いでしょう。

しかし、コミュニケーション能力=雑談力ではありません。コミュニケーションとは、お互いの意思や考え方を言葉などを通じて相手に伝えることです。雑談はその一部にすぎません。

雑談が苦手な人はたくさんいます。雑談を好まない人もいます。雑談力は、ビジネスにおいてはあくまで優先度の低い、いわばアクセサリーのようなもので良いのではないか、というのが私の考えです。

もちろん、雑談が上手で良好な人間関係を築いたり、雑談力で仕事を成功に導いたりした人もいます。しかし、雑談ばかり上手で、肝心の仕事の方がまるでダメな人はその百倍はいます。実際、実に良い仕事をする人、確実に実績を上げる人のほとんどは雑談をあまりしません。

もしあなたが仕事ができない人ならば、雑談力をつけることをお勧めします。多少は効果があるかもしれません。

しかし、仕事には自信があるが雑談は苦手だというならば、無理に雑談力をつける必要はありません。顧客も上司も同僚も、仕事のできる人は仕事のできる人をきちんと見分ける能力を持っています。

それでも、どうしても雑談をしてみたいというならば、次のような雑談を試してみてはいかがでしょう。

「私、雑談が苦手なんですが、あなたはいかがですか?」

(人材育成社)


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