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研修を嫌いだと思う理由

2018年05月16日 | コンサルティング

 「研修を嫌だと思うのはなぜですか?」

一般的に、会社から指名されて受ける研修の受講者の大半は「研修はあまり好きではない」、「できたら受講したくない」と思っていると言われます。

最近では、外部の研修講師が請け負って行う研修で「ただ聞いているだけの研修」はほぼないはずです。ですから、昼食後に眠気と闘わなくていけないような(面白くない)研修はもう過去の話です。

それにもかかわらず、研修というだけでアレルギー反応を示す人が多いのは一体なぜなのでしょうか。

私自身、以前からこの点を疑問に思っていましたので、最近では機会があれば「研修を好きになれない」理由を尋ねることにしています。

そこでは冒頭の質問をしているのですが、答えはほぼ2つに集約されます。1つ目は「グループディスカッションが苦手」、そして2つ目は「皆の前で発表するのが苦手」というものです。

1つ目については、研修の冒頭でグループディスカッションの進め方を伝えることなどによって、苦手意識をできる限り払しょくしていただけるように工夫することが可能です。

そこで、問題となるのは2つ目です。

発表することが苦手な人からは「私は発表が苦手なので、当てないでください」と言われることがよくあります。

また、インターバルを設けて複数回行う研修の際は「前回の研修のときに発表したので、今回は私はやらなくてもよいですか?」と事前に申告に来る人もいます。

しかし、それを認めてしまっては研修になりませんので、「それはできません」とやんわりと伝えています。

しかし、一方で「研修で大勢の前で発表することはとても苦手だと思っていました。そして今も苦手であることは変わりませんが、それでも思っていたよりは話すことができましたので、ちょっとだけ自信が持てました」という人が少なからずいることも事実なのです。

実は、私が昨日と今日担当させていただいたある研修で、事前課題に「普段の仕事では発表する機会がほとんどないので、この研修ではそれを学びたい」と記入していた受講者がいました。その人が(事前課題にそう書いていたからではないでしょうが)、偶然にも本日の研修で発表を担当することになりました。

その受講者は「うまく話せなかったとは思いますが、自分が発表するときの課題がわかりました。私は発表のときに状況にうまく対応することができないことがわかりました。それを経験できて良かったです」と研修終了後に晴れ晴れとした表情で話してくれました。

たとえすぐにはうまくできなかったとしても、そうした経験を重ねることによって問題点が見つかり、やがてうまくできるようになる。そしてそれが自信になっていく。

改めて言うまでもないことですが、経験は決して無駄にはならないということです。研修時に思い切って発表を買って出てみませんか?

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