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第1,091話 会議は長いほどいい!?

2022年01月23日 | コンサルティング

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

朝日新聞・朝刊の1面に哲学者の鷲田清一氏が執筆している「折々のことば」という小さな連載コラムがあります。毎回とても良いことばが選ばれているので楽しみにしています。今回は「会議とはものごとを決める場ではない(出版社代表・木村元氏)」ということばでした。

仕事と会議は切っても切れない関係にあります。大企業の社員であれフリーランスであれ、会議を経験したことがない人はいないと思います。ですから、会議を「決める場ではない」と言い切ってしまうことに「え?」と思ってしまうことでしょう。

木村氏は「会議は異なる『声』や視点を提示し共有しあう機会。だから長いほどいい」と言います。

ビジネスパーソンならば「共有しあう機会」には納得できても「長いほどいい」というところには拒否反応を示すはずです。私もそうです。会議は、異なる声(意見)や視点(ものの見方)を全員で共有する機会であることは間違いありません。ただし「長いほどいい」とは思いません。

会議で声や視点を共有する目的は、結論というアウトプットを得るためです。もし結論が不要ならばそれは会議ではなく、座談会か独演会、せいぜい「井戸端会議」でしょう。いずれにしても会社のコストを費やして行うべきものではありません。以前にも書きましたが、会議とは結論という製品を製造する工場なのです。製品を作らない工場に存在意義はありません。

さて、私の知り合いに木村氏と同じような言葉を口にする経営者がいます。日頃社員に「大いに会議をしなさい」と会議を奨励しています。彼はどちらかと言えば気が短いタイプなので意外に思い、それはなぜかと聞いてみました。「会議は決定する場だ。決めたことは参加者の責任になる。そうすればどんなに小さな仕事でも責任をもって取り組むようになる」とのことでした。

そして「責任が伴うからこそ、色々な意見や視点を示して話し合うことが必要だ。そのためには長い時間がかかってもいいじゃないか」と言っていました。

「折々のことば」とは含む意味が逆になりますが、私は大変素晴らしい考え方だと思いました。たとえ短時間で「効率良く」会議を行ったとしても、あいまいな結論や責任の所在がはっきりしない決定しか得られないならば、その会議は無意味だからです。

私は彼の言葉に感銘を受け「なるほど。会議はいくら長くても良いのですね?」と聞いてみました。「もちろんだよ。私も気が短いとよく言われるのだが、会議に関しては長くても構わないと思っている・・・30分以内ならね」という答えが返ってきました。

あなたの会社の会議はどのくらい長いですか?

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