企業研修の人材育成社

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研修に集中できる研修会場の条件とは

2018年12月12日 | コンサルティング

あなたはレストランの席を選べるとしたら、どこに座りたいと思いますか?

また、新幹線の座席の予約をするときに、どこでも選べるとしたらどの席を予約しますか?

席の好みは人それぞれかとは思いますが、私の経験から考えると、一般的にはレストランも新幹線も窓側から席が埋まっていきます。これから想像するに、人間は意識するしないにかかわらず、窓から外を眺めたり外の光を求めたりしているのではないでしょうか。

それでは、社員研修を行う会場はどのようなところが良いのでしょうか?

一般的に、研修ではパワーポイントやスライドなどでスクリーンを使うことが多いためか、窓がある部屋であっても、研修中はずっとブラインドを降ろしていたり、カーテンを閉めていたりすることが多いのです。

確かに、昔はプロジェクターの性能が今ほどは良くなかったので、部屋を暗くしないとスクリーンが見えにくいこともありました。しかし、現在はそういうプロジェクターを使うことはあまりありません。つまり、部屋を暗くする必要は少なくなってきていますし、そもそもプロジェクターを使わない時間帯もあるはずです。

それにもかかわらず、ずっとブラインドやカーテンを閉めたりするので、部屋の明るさや閉塞感などにより、長時間の研修の場合、時間の経過とともに疲労感が増します。実際に休憩時間にストレッチをしている受講者を見かけることがあります。

もちろん、疲労感の原因はそれだけではないでしょう。しかし、私のこれまでの経験上でも窓がない、あるいはブラインドやカーテンを閉めている部屋での研修では、休憩時間に部屋の外に行く人が多いです。一方、逆の場合には休憩時間でも席を離れる人が少ないと感じています。

つまり、窓の有無や外の光が入るかどうかが、休憩時間の過ごし方や疲労感にも影響しているのではないかと感じていました。

そうしたところ、先日、板硝子協会 建築環境WGの「窓の生理的・心理的効果とその魅力」というレポートを読む機会がありました。その中に「自然光の有無が集中力やストレスに影響している。ある調査によると自然光を取り入れた教室の学生では、窓のない教室の学生よりも、疲労の減少や出席率の増加が見られるようになった。自然光と生産性の関連性について、労働者が自然光を好み、窓のない部屋ではストレスを感じて生産性に影響を与えると結論づけられている」との記述がありました。これを読んで私のこれまでの実感が裏付けられたように感じました。

弊社では、これまで様々な会場・部屋で研修を担当させていただいています。バブル時代に建てられたような会場だと、「研修に集中するためには、窓がない方が良い」という考え方が当時はありました。食堂には大きな窓があるのにもかかわらず、反対に研修会場には敢えて窓を設けなかったのです。

しかし、前述のように窓から外が見える、外の光が入る会場の方が集中力が高まり、作業の能率も改善することが科学的にも証明されているわけです。研修においても効果を高めるためにも、会場を窓のある部屋にすること、そして窓があるのなら、ブラインドを一律降ろしっぱなしにすることをやめることを提案したいと考えています。

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あなたが身につけたノウハウはあなたの私物ではない

2018年12月09日 | コンサルティング

ある会社の管理職研修でのことです。部下指導についてグループディスカッションをしていた時に1人の受講者が「私はこれまでに、きちんとした指導を受けた記憶がありません。自分1人で苦労して今の業務のノウハウを身につけました。」と発言しました。

すると他の受講者も口々に「そういえば、自分もちゃんと教えてもらったことがないよ。」、「そうそう。わざわざ教えるなんて、誰もしてくれなかった。」、「うん。一人前になるまでずいぶん苦労したな・・・」と言い始めました。

この研修は、製造部門の50代の現場の管理職を対象にしていました。その目的のひとつは、受講者自身が持つ様々なノウハウを若手に「伝承」してもらうことです。ところが、こうした発言をきっかけに、研修全体の雰囲気が「伝承」どころか「自分のノウハウは自分のもの。それをタダで教えるなんて損だ」という具合になってきました。

実は、こうしたことはベテラン社員が対象の研修ではたまに起きることです。私にとっては想定内のことなので、しっかりと説明をして「風向き」を変えます。

ところが、この研修ではなかなか変わらなかったので、急遽1つのワークを追加しました。「どうやって自分が一人前になったか、そのプロセスを具体的に書き出して発表してください。」というものです。

詳細は省きますが、「終業後、1人で作業マニュアルを見て勉強した。」「こっそりと先輩の作業手順を見てノートに書き取った。」「上司に何度も叱られて、その度に工夫を重ねた。」といった内容でした。

その発表を聞いて私は「皆さん、上司や先輩、他部署の人やお客さん、外注先の人たちからしっかり教えてもらっているじゃないですか!」と言いました。

「作業マニュアルを作ったのは先輩方ですよね?作業手順だって、皆さんが先輩を見たときに隠したりしなかったでしょ?上司は叱ったときにどこが悪かったを指摘しませんでしたか?皆さんは多くの人からいろいろな方法で、たくさんのことを教えてもらったんです。」

多くの受講者は(多少しぶしぶでしたが)うなずいていました。

そして私はこう付け加えました。「一番忘れてはならないのは、皆さんはそうしたノウハウを給料をもらって身につけたということです。」「つまり、皆さんの頭の中にあるものは会社の資産なんです。」「だから、誰にも教えないというなら、それは会社の資産を私物化することに等しいです。」

ちょっときつい言い方ですが、ほとんどの場合、納得していただけます。

現在は、昔のように怖い上司や先輩がいなくなり、社内にいる人の数も少なくなってきました。そういう意味では、今の若手は可哀そうです。

ベテランと呼ばれる方々は「多くの人によって育てられた人」です。ぜひご自身が獲得した資産を使って若手社員を「育てる人」になってください。

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多くの人によって育てられた人が、多くの人を育てる人になる

2018年12月05日 | コンサルティング

「妥協したらプロじゃなくなる」、「日常的に続けていたら、面倒なことも苦痛ではなくなる」、「客先で説明する際に発する『えー』という口癖を徹底的に指摘されたので、その口癖はなくなった」

これらは、弊社が担当させていただいた部下育成研修の中で、「自分の成長に影響を与えたもの」を発表していただいたときに、受講者から発せられた言葉の一部です。

具体的には、現在、管理監督者になっている方々が新人~若手時代だった当時に、上司から直接かけられた言葉や上司の仕事に取り組む姿勢から影響を受けたものとして語ってくれたものです。

現在、管理監督者になっている方々ですから、若手時代からは既に10年以上は経っているのにもかかわらず、当時のことを鮮明に記憶していらっしゃるようです。どういう場面でこれらの言葉をかけられたのかを、まるで昨日のことのように話してくれました。

当たり前のことではありますが、私たちは10年前のことをすべて鮮明におぼえているわけではありません。

しかし、「自分にとって役に立った、救われた」というような言葉については、それを語ってくれたときの上司の表情や姿勢とあわせ、時が経っても色あせることなく、克明に印象に残っているものだと改めて感じました。

そして、そうした指導を受けて管理監督者になった人たちは、現在、とても熱心に部下を育成する人になっていると感じます。

これは、「自分がされて良かった、ためになった」と感じたことについては、立場が変わっても、今度は別の誰かに提供したいと考えるようになるということなのではないでしょうか。

実は、このことはかつて私が修士論文を書く際に行った調査でも、同様の結果が得られていました。調査では、管理職になっている人にインタビューを行いましたが、マネージャー職が過去に受けた影響と、現在部下指導で実践している要因との間には非常に強い相関がありそうだという結果を得ていたのです。

あれから早6年が経過していますが、部下育成研修の講師を担当させていただくたびに、前述のように調査結果と同じ思いを持っています。

さらには研修を通じて、こうしたプラスの影響は多ければ多いほどいいのです。つまり直接の上司に限らず、大勢の人からプラスの影響を受けることができれば、その分だけ自分が上司になった際に、熱心に部下指導を行えるようになるのではないかとも感じています。

このように考えると、タイトルのように部下の育成は今現在の部下のためだけに行われるものではなく、その部下がやがて上司になった際の部下指導にまで影響を及ぼす可能性があるのです。管理監督者の皆さんの責任は結構重大と言えそうです。

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人材を「型」にはめるな!

2018年12月02日 | コンサルティング

人材育成分野において「人材の型」は昔からよく使われています。まず、横軸が知識の幅を縦軸が知識の深さを示す図を描きます。

I型人材は、縦に1本長い形をしています。ひとつの分野を深く掘り下げる専門家、スペシャリストのことです。
-型人材は、横に1本長い形です。広く浅い知識・スキルしか持っていませんが、異なる分野を知るゼネラリストです。
T型人材は、まさにT字のようにある分野の専門知識を持ちつつ、幅広い分野もそこそこカバーできる人材です。「これからの理想はT型人材だ!」という言葉を以前はよく耳にしました。
他にも「π(パイ)型人材」すなわち2つの専門分野を持つゼネラリスト、さらに「H型人材」という複数の専門分野を繋ぐコミュニケーションスキルに優れた人材型が登場してきました。

さらに、最近はハイブリッド型人材という「新種」が注目されています。ハイブリッド(hybrid)とは「種や品種が異なる生物から生まれた子孫」という意味です。ハイブリッド型人材とは、以前ならばそれぞれ異なる部署で求められていた2つ(以上)の能力を兼ね備えている人材のことだそうです。

実は私にもハイブリッド型とπ型やH型との違いがよくわからないのですが、「情報工学的技術と社会・経済活動における管理、政策提言力の両方を兼ね備えた人材」(日本ソフトウェア科学会2014年講演集)という表現からして、どうやら「異質なものの組み合わせ」がポイントのようです。

ビジネスにおける例を挙げるならば、「統計分析ができる営業パーソン」や「技術に詳しい人事部員」といったところでしょうか。このように説明すると「理系・文系の垣根を超えた人材のことですね」とおっしゃる方がいますが、意味が違いますのでご注意ください。

ハイブリッド型人材は一見優れた人材のようですが、本来の「ハイブリッド」意味から考えると大いに疑問が湧きます。

ハイブリッドは「種や品種が異なる生物から生まれた子孫」ですから、人材も最初から「異なる専門知識を同時進行で身につけている」ことになります。おそらく、様々な知識を「融合」した教育をすることでそうした人材が育成できるということでしょう。実際、いくつかの大学では「融合」した学部が生れています。

これは確かに魅力的な考え方ではありますが、「融合」を最初から意図して早いうちから人材を育てようとすることには賛成できません。

一つの専門分野を突き詰めていくとやがて限界が見えてきます。壁に突き当たるというイメージです。それを何とかして乗り越えようと試行錯誤することで新しい知見やイノベーションが生まれます。

はじめから「融合」した人材を育てようとすることは、「限界」や「壁」を避けて、あるいは無視して進む人間を生み出すことになるのではないでしょうか。

新しい知見やイノベーションは「融合」ではなく、異なる専門知識を持った多くの人々を「混合」することから生まれます。人材育成も同様です。その時に、どの人がどんな「型」なのかということはあまり大きな意味を持ちません。人それぞれです。とにかく多くの人が「混合」する場を作ること、それが優れた人材を生み出すために最も有効な方法です。

新しい人材の「型」を考えるのはもう止めましょう。

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仕事の生産性は文章の書き方しだい

2018年11月28日 | コンサルティング

「これはどういう意味なのだろう?」「私に一体何を頼みたいのだろうか?」

仕事のやり取りで受け取ったメールを何度読み直しても、すぐには書き手の意図をつかめないことがあります。繰り返し読み返しても理解できず、先方(書き手)に電話やメールで意図を尋ねたりしますが、そういうときに限って先方が席を外していたり、すぐには返信メールをいただけなかったりすることも間々あります。

そういうときには、結局いたし方なく「たぶん、こういう趣旨のことを依頼されたのだろう」と想定して、資料を先方に送付したりしています。しかし、これだけの労力を使っても、結局、先方が希望していたこととは全く違ってしまっていたということもあります。

このような経験は誰でも多かれ少なかれあるかとは思いますが、これは双方にとって仕事の生産性に大きくマイナスの影響を及ぼすことになってしまっています。なぜなら、何度も読み直しをしたり先方に確認をしたりすることで、決して少なくない余計な時間を消費することになってしまっているからです。

このように考えると、読み手が書き手の意図を考えたり確認をしたりするといった「ストレス」にならないような文章を書くことがいかに重要かがわかります。

しかし、そうした文章を書くことの重要性をきちんと意識していない、または理解はしていたとしても、(実際に読み手にちゃんと意図が伝わるように)文章を書くこと自体が苦手という人もいます。よってそれを徹底することは簡単なことではないのが現実です。

しかし、その結果として上記のように双方の仕事上で少なからぬ無駄が生じてしまっているわけです。この点を克服できれば、仕事の生産性に大きなプラスの影響を及ぼすことは間違いありません。

と言うのは、私たちビジネスパーソンが一日に一体何本のメールを送ったり企画書を書いたり、あるいは議事録を書いたりしているのでしょうか。それにかけている時間を週単位や月単位で集計してみれば、おそらく相当なボリュームになるはずです。そう考えると多くのビジネスパーソンの仕事は、「文章に始まり文章に終わる」と言っても過言ではないはずです。 

 こうしたことから、文章の書き手側と読み手側の双方の仕事の生産性を高めるためには、次のことが必要です。まず「読み手にストレスがかからない文章」を書くことの重要性を理解すること、それをきちんと実践するように意識すること、そして書き手側の視点からだけでなく自分が逆に読み手になった場合に内容がきちんと理解できるかを確認してみる、これが重要であると考えます。

「いや、ただでさえ忙しいのに、そんなことをしていたら余計な時間がかかってしまう」という人もいるでしょう。しかし、それにかかる時間や手間は、確認にかかるものよりは少ないはずです。

仕事の生産性を上げ、ビジネスパーソンとしての資質を高めるために「書く」をパワーアップすることは、ビジネスパーソンにとって必須の行為と言えます。

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パワハラ上司は無謀なドライバー

2018年11月25日 | コンサルティング

メタ認知(Metacognition)とは自分の行動や考え方を客観的に把握することです。メタ認知能力があれば、自分の行動を冷静に見つめることができます。その結果、誤った判断を避けることが可能になります。

ある日あなたがドライブに出かけたとします。空は快晴で、まっすぐに伸びた高速道路は空いており、気分爽快で車を走らせています。そんなときは、ついスピードを上げてしまいたくなることでしょう。その一方で、速度を取り締まる機械が設置されていることも、覆面パトカーがいるかもしれないということも、常に頭の中にあるはずです。非常に単純な例ですが、これもメタ認知です。

パワハラ上司のほとんどは、このメタ認知能力が欠けています。職場で大声を出して部下を叱責したり、人を傷つけるような暴言を吐いたり、自分が「違反」をしていることに気づかないのです。

職場にはパワハラを示すメーターもありませんし、取り締まる警官もいません。客観的に「違反」であることを知らせる手段は一切ありません。そんな状況で本人に自覚がなければ、いくらでも違反し放題ということになります。

厚生労働省は職場のパワーハラスメント対策として、企業に防止措置を義務づける関連法案を来年の通常国会提出する方針です。これは一歩前進ですが「違反をさせないよう会社がしっかりと対策を立てなさい」というものであり、何を以て違反とするのか、どのようにして違反を取り締まるのか、これから解決すべき問題はたくさん残っています。

現時点で最も有効な対策は、やはり研修です。職場から離れることで、メタ認知をしやすい状況に身を置くことができます。ケーススタディを通じてパワハラの実態を客観的に見ることで、自分の考え方と照らし合わせてみます。さらに、グループ・ディスカッションを行って他者の発言を聴き、自分がパワハラという行為に対して相対的にどういう「立ち位置」なのかを確認します。

もちろん、これだけで社内のパワハラが一掃できるわけではありません。研修を受けても「この程度はパワハラとは言えない」という人もいるでしょう。

しかし、自分の普段の言動が他者からはグレーであると判断されるのだ、ということがわかるだけでもメタ認知能力の向上につながります。パワハラ研修は会社としての「パワハラ抑止力」の向上に必ずつながります。

まだパワハラ研修を実施していない企業の経営者の皆さんに申し上げます。

あなたの会社は「速度規制のない高速道路で、無謀な運転をしているのに自覚のないドライバーがいる状態かもしれません。

事故が起こってからでは遅いですよ。

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年上の部下のストレッチ目標

2018年11月21日 | コンサルティング

私:「これは誰に対してのストレッチ目標ですか?」

受講者:「我々のチームの部下全員のストレッチ目標です」

私:「ストレッチ目標は、一人ひとりの力量に応じて立てるものです。全員共通の目標であるならば、それはチーム目標になるのではないでしょうか?」

受講者:「私の部下は全員年上であり、経験豊富な人たちです。一通りのことはすべてできますので、ストレッチ目標と言われても特にはないですね。ですから、全員同じ目標にしました」

これは先日担当させていただいたある企業の、部下育成研修での一コマです。

部下に成長してもらうために、ストレッチ目標(少し努力をすれば届く目標)を設定する練習をしてもらったのですが、ストレッチ目標を立てるためには、その前提として各々の現在の能力を把握することが必要です。

そのうえで、少し頑張れば達成できる目標を立てることによって、成長してもらうことができるのです。

成長を促そうとする場合、ストレッチをしなくても達成できてしまうような目標では簡単すぎてしまうので、目標としての意味がありません。反対に、あまりにも挑戦的な目標を立ててしまうと、頑張っても達成することは困難ですから、やる気をそいでしまうことになりかねません。

このように、ストレッチ目標を立てる場合には一人ひとりの能力を見極めるとともに、今後のキャリアも視野に入れながら最終的に上司と部下で話し合い、適切な目標を立てることが求められるのです。

先日、NHKのテレビ番組に劇作家であり脚本家、演出家、映画監督など様々な分野で活躍をされている三谷幸喜さんが出ているのを観ました。そこでは、三谷さんが演出をする際、役のイメージを膨らませるために役者に様々な伝え方をしているという話をされていました。

たとえば、タレントの青木さやかさんには「あの映画のあの看護師の役を参考にすると良いですよ」と伝えたそうですが、このような言い方はどの俳優に対しても使っているわけではないとのことでした。

三谷さんがおっしゃるには、「この人(青木さやかさんのこと)にはどういっても伝わらないと思ったから、わかりやすくこの映像を観てくれ」と言ったそうです。

つまり、三谷さんは「伝える相手によっていろいろな言い方をする、音で伝えるときもあるし、伝える相手によってそれぞれに全然違う言い方をしている」とのことでした。

そして、このように伝え方を工夫するのは「演出家の仕事の一つ」である。「伝える相手はそれぞれ違う。青木さやかさんに伝えたようにあの作品のあの人みたいにやってみて、というのは最終手段」とのことでした。

このように、三谷さんは演出家(監督)として、伝えるべき相手をしっかり観察したうえで、個々に理解が深まるような言い方を工夫しているわけです。

この点を踏まえて冒頭の話に戻ると、部下のストレッチ目標を立てる際にも、まずは相手をしっかりと観察しなければなりません。

もしそれをしなければ、ストレッチどころか現況をつかむことすらできないのです。

たとえ部下の全員が長いキャリアの持ち主だったとしても、保有しているスキルや知識の量や質が同じであることはまずないわけです。それを一括りにしてしまうと、それぞれの育成につながる目標を立てることはできないはずです。

部下の年齢が上であったとしても、経験豊富な人であったとしても、成長の余地が全くないということはないわけです。上司には部下に継続的にワンランク上を目指してもらうために、しっかりと観察したうえでの適切なストレッチ目標こそ必要であることを確認していただく必要があるのです。

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生産性向上は受注産業から!

2018年11月18日 | コンサルティング

「見込生産産業」と「受注生産産業」(以下、見込産業と受注産業と記します)という言葉があります。たとえば、家電メーカーや出版社は、製品や本がどのくらい売れるのかを予測して製造をするので見込産業です。一方、システム開発会社や印刷会社は顧客からの発注があってから製造をするので受注産業です。

一般的に、見込産業は顧客ニーズを外してしまうと製品が売れなくなるためハイリスク・ハイリターンであり、受注産業は顧客からの注文ありきなのでローリスク・ローリターンであると思われています。

しかし、受注産業のリスクは見込産業を上回ることがあります。

典型的な受注産業であるSI(システム・インテグレータ、よくSIerと呼ばれます)の例を見てみましょう。

SIerは顧客からシステム開発の案件を請け負い、システムを作って納品します。簡単に言えば、顧客が要求する機能を満たす仕組みをプログラムで実現する仕事です。仕事の流れは、受注獲得→要件定義→設計・開発→テスト→納品→保守となります。

これがビルなどの建物ならば、顧客も容易に完成品を想像できます。ですから、どんなにわがままな顧客でも建てている途中に「20階建てを30階建てにしろ」とか「四角いのは止めて円形にしろ」などとは言いません。

ところが、システム開発の場合、建物と違って顧客が全体像を把握することがなかなか難しいのです。開発をしている途中で「ちょっとこういう機能を追加してくれ」とか「このやり方だと処理が遅くなるから違うやり方に変えて」といった無理難題を軽く口にすることがあります。

こういう無茶振りをされた開発者はたまったものではありません。仕方なく「コストが20%アップします」、「納期が大幅に遅れます」と言わざるを得ません。

すると、システム開発の知識がない顧客は「冗談じゃない!プログラムをちょいといじれば済む話だろう。タダでやってくれないと困る!」と憤ることになります。

これは極端な例にしても、仕様がはっきりしなうちに開発が始まったり、開発途中で発注側の担当者が変わって話が通じなくなったりということは、比較的よくあります。

その結果、開発の現場では長時間の残業や徹夜、休日出勤など、社員に極端な負荷・過重労働を強いることになります。社員は強いストレスにさらされるため、うつ病や過労死に至るケースが生じます。こうした状況はSIerに限らず、印刷会社や産業機器メーカーなどでも見られます。

こうしてみると「働き方改革」は受注産業こそ真っ先に取り組むべき課題なのですが、なかなか上手くいきません。その理由は「受注ありき」にあります。つまり「お客様の要求がすべて」という考え方です。発注側である顧客も同じように思っているので、やっかいです。

顧客=発注側が、受注側のプロセスを十分の理解し、発注するときに曖昧な点を極力無くすように心がけるだけでかなり改善できるのですが・・・

国を挙げて「生産性の向上」に取り組むなら、まずは受注産業に焦点を当て、徹底的に無駄を省くアクション(政策も含む)を起こすべきです。

受注産業が変われば日本の生産性は確実に高くなります。

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新入社員を辞めさせないための必要条件

2018年11月14日 | コンサルティング

新入社員が辞めてしまうことは、会社にとって大きな損失です。採用にかけた時間とお金が無駄になるだけでなく、会社の将来を危うくします。今働いている従業員はいずれは会社を去ります。その時に会社を支えるのは「今の」新入社員だからです。新入社員を失うことは会社の将来を失うことです。

前回のブログでも触れたように、新入社員が会社を辞める理由の第1位は「上司との人間関係」です。ただし、それ以前に必要条件とも言うべき事柄があります。

それは「徒労感の無い職場」の実現です。

徒労感とは「行いなどが無駄になり馬鹿馬鹿しい気持ちのこと、または頑張った結果などが報われないで疲れだけが残ったような感覚のこと」です(weblio辞典・実用日本語表現辞典 より)。

たとえば、あなたがあるメーカーの製造部員だったとします。迫りくる納期に間に合わせるために、残業や休日出勤までして製品を作っています。

ようやく山を越え、あと少しと言うところにきて、いきなり顧客からの「キャンセル」の連絡が・・・。営業担当者は「仕方ないよ。先方の発注担当者も謝っていたし。ここで恩を売っておけば、次回の商談が楽になるから。」とお気楽な様子です。

あなたは営業担当者に激怒することでしょう。もの作りの現場で働いたことがなかったとしても、容易に想像できると思います。

しかし、もっと深刻な問題は、出荷されない製品の山を前にしたあなたの徒労感です。「行いなどが無駄になり馬鹿馬鹿しい気持ち」は、あなたの心に澱(おり)のように残ります。

こうして心の底に溜まった徒労感は消えることなく、どんどん積もっていきます。それが仕事に対するモチベーションを下げ、徐々に製品の品質に悪影響を与えます。

特に新入社員はこうした徒労感の影響を強く受けます。「この会社にいると、こんなに馬鹿馬鹿しい気分をずーっと味わうことになるのか」まともな人間ならば辞めたくなって当然です。

上司がどんなにコミュニケーション能力を高めても、経営者が素晴らしい理念を唱えても、社員が立っている土台が崩れてしまっては何の効果もありません。

「徒労感の無い職場」こそ会社の土台であり、社員を辞めさせないための必要条件です。

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あなたの会社を「離職率3割打者」にしないために

2018年11月11日 | コンサルティング

プロ野球のトリプルスリー(打率3割・ホームラン30本・盗塁30以上の成績)ならぬ「新卒社員のダブルスリー」すなわち、新入社員の3割が入社3年後までに辞めてしまうという話は、人事部門の方なら一度は耳にしているはずです。その根拠となっている厚生労働省の「新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移」によれば、大卒新人の3年後までの離職率は32.2%となっています。

「だから最近の若い奴らはこらえ性がないんだ!」と憤りを覚えた方もいらっしゃるでしょう。ところが「離職率3割」はこの30年ほど(昭和62年から)多少の増減はあるものの、ほぼ横這いとなっています。30年前の大卒新人ですから、現在50代の方も含まれるわけで、どうやら「最近の若い奴ら」と一括りにはできないようです。

そう考えると、人事担当者は離職率3割が「当たり前」という前提で考えるべきかもしれません。ただし、企業規模が大きくなると離職率は減っていきます。おそらくデータをこまめに拾って調べれば、そこそこ強い(負の)相関が出ると思います(少なくとも決定係数R^2は0.5を超えるはずです)。

つまり「大企業ほど若手社員は辞めない」という結論になりますが、その理由は何でしょう。「わかりきったことを聞くな!」と叱られてしまいそうですが、あえて書き出してみるならば、(1)安定してる=つぶれない(2)給与・福利厚生などの待遇が良い(3)世間的な評価=「聞こえが良い」といったところでしょう。

では、上記の3つを実現できない中小企業はどうしたら良いのでしょう。

実際に辞めて行った若手社員の「本音」を調査したサイトをいくつか調べてみました。こうしたサイトは、人事・採用関係のビジネスを行っている企業が作っているものですから、必ずしも信ぴょう性が高いとは言えません。

しかし、ほぼすべての調査結果に共通している「辞める理由(本音)」の第1位は人間関係です。

若手社員の人間関係にもっとも大きな影響を与える存在は、間違いなく直属の上司です。はっきり言えば、若手社員は「上司と合わないから辞める」のです。

あなたの会社を「離職率3割打者」にしないために、上司が身に付けるべきスキルがあります。当社は「若手社員を辞めさせないために上司が身に付けておくべき3つの技術」をプログラム化し、企業の階層別研修で実施しています。

このプログラムは、大企業のような待遇を提供できない中小企業でこそ、大きな効果を発揮します。ご興味を持たれた方は、以下まで是非お問い合わせください。

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