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「クールビズはもういいの?」

2015年08月12日 | コンサルティング

毎日毎日、暑い日が続いていますね。それもそのはず、先週東京都心の猛暑日が連続8日となり、これまでの記録を大幅に更新しました。

それ以前も、猛暑日には至らなくても30度以上の真夏日が続いていましたので、今年の夏は私の中で、これまでで最も暑い夏として記憶されるのは間違いない!といった状況で、もううんざりといった気持ちになっています。(泣)

さて、2005年に鳴り物入りで始まった「クールビズ」ですが、今年で11年目を迎えました。環境省では室温28度で快適に過ごせるクールビズを毎年5月から推進し、6月1日からはさらなる軽装をはじめとしてワークスタイルを変更する、「スーパークールビズ」を推奨しています。

スーパークールビズではアロハシャツ、ポロシャツ、スニーカーもOKとされていますが、今年、クールビズをさらに進化させた「COOLBIZ NEXT」が始まり、先日キックオフ・イベントも行われたそうです。

イベントでは、クールビズ生みの親であり当時の環境大臣の小池百合子衆議院議員が、「クールビズはあっという間に日本中に広がり、日本を発信基地として世界でも展開されている。こんなに成功している戦略は他にないと周囲からも言われ、世界中から取材を受けているほどです」とこの10年の成果を報告したそうで、世界中でクールビズがどんどん取り組まれていることがわかります。

しかし、その一方で最近気になるのがNHK・民放問わずテレビの出演者、特に男性アナウンサーの服装です。今年はクールビズではなく以前のようにネクタイを身に着け、上着も着ている姿がとても目立つのです。

これまで地球温暖化や、特にここ数年は東日本大震災に伴う節電等の関係で、アナウンサーをはじめとするテレビの出演者の服装もクールビズが中心だったと思っていたのですが、前述のように今年の状況を見ると、「テレビ業界ではクールビズはもう関係ないの?」と思わず突っ込みたくなります。

例えば、私はNHKのニュースウォッチ9を見ることが多いのですが、男性キャスターは毎日スーツとネクタイを着用しているのに対して、隣にいる女性アナウンサーは、日によってはノースリーブです。一人は軽装なのに、もう片方はしっかり正装していますので、スタジオの室温の設定がどうなっているのかわかりませんが、1人は寒いし、もう1人は暑いということはないのだろうかなどと余計な心配をしたくなります。

もちろん、全てのテレビ局の全てのアナウンサーが、というわけではないのでしょうが、少なくとも多くの人が見る時間帯の、いわば目立つアナウンサー達にネクタイ復活派が多いのは事実だと思います。

それにしても、ここまで日本中で進めてきたクールビズをあっさりと止めてしまったことには、本当にそれでいいの?と何とも残念な思いがします。

おそらく、「ネクタイをしていないと、視聴者にだらしない印象を与えるから」といった理由なのかとは思いますが、それは昨年までも同じだったはずですから、これまでの取り組みは一体何だったの?と思っています。

翻って、我々ビジネスの世界においても、営業職が顧客を訪問する際には、まだまだジャケットは勿論のこと、ネクタイを着用する人が多いのも事実だと思います。

先日、知り合いの男性営業パーソンも付き合いの長い顧客ならともかく、新規顧客を尋ねるのにネクタイをしない勇気はないと話していました。

でも、顧客の側からすると涼しい顔をしてネクタイとスーツを着用しているならともかく、汗をだらだら流してまでしながら、きっちりした格好をされていても、逆に「無理にそこまでしなくても」と感じるのではないかと思います。

クールビズがここまで認知されていても、ビジネスの現場での意識はなかなか追いついていないということなのでしょう。

そういう意味でも、一般人に影響力のあるテレビの出演者、特にアナウンサーの皆さんにはクールビズに逆行するような出で立ちをするのではなく、是非ともクールビズを徹底していただくことが啓発の意味合いからも大切だと思っています。皆さんはどのように思われますか。

(人材育成社)