中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

講演会の講師としてデビューする方法

2015年08月16日 | コンサルティング

あなたが公開セミナーや講演会で講師としてデビューし、活躍する方法をお教えします。

まず、生まれてから今に至るまでの自分の歴史を振り返ってみましょう。過去に何か不幸な経験があれば、それは講師としてのポイントになります。ただし、あまりにも悲惨な出来事では聴衆が引いてしまいますので、注意してください。「手におえない不良だった」、「何年も引きこもりだった」あるいは、「会社をクビになった」、「何度も事業に失敗した」などのポピュラーな経験が複数あればベストです。

さらに必要になるのは「転機」です。今までのダメな自分を変えるような出来事です。失敗していじけていた自分を厳しく叱ってくれた恩人が亡くなってしまったこと。海外へ行って目にした厳しい現実。家族や友人からのさりげない心遣い・・・何でも構いません。

次は、講演内容の構成です。スタートは元気よく普段の話し声の3倍くらい大きな声で「皆さん、こんにちわ!」と言ってください。2倍ではちょっと弱いですが、4倍ではやかましいだけです。前半部分では、いかに自分がダメ人間だったかを面白おかしく話してください。ここでは笑いをとることが重要です。

話の中盤では、「へえー」、「ほぉー」と思わせるちょっとインパクトのあるエピソードを織り込みます。バスケの試合で終了のホイッスルが鳴る1分前、得点差は絶望的、もうダメだと思った時にA先生が「あきらめたらそこで試合終了だよ」と言ってくれた、そこから奇跡の逆転が・・・といった感動的なエピソードが良いでしょう。ただし「感動」という言葉は避けてください。感情表現で感動を伝えることがポイントです。ここは非常に大事なところなので、多少「盛って」も構いません(もちろん、嘘はいけません)。

そして、話の後半は一転して「しみじみ」とした話し方に変えてください。その経験で、どれだけ自分が変わったのかを感情を込めて2回繰り返して話してください(3回以上は逆効果です)。もし「涙ぐみながらしゃべる」という高度な技術をお持ちでしたら、ここがその必殺技を使う場面です。

終盤では、ここまで話してきたことのまとめと教訓を伝えます。聴き手にとって心地良く、ポジティブで覚えやすいフレーズを使います。「こころざし、未来、きっかけ、思い、輝く、あなたらしく、きらきら、元気、笑顔、夢・・・」

以上ですが、いかがでしょうか。自分にもできそうだなと思われた方は、講師になれる可能性があります。とりあえず、1日1回は家族や友人に聴き手になってもらって練習をしてください。そして実力が付いてきたなと思ったら、自分を売り込んでみましょう。講師を登録するサイトや、オーディション※もありますからどんどんチャレンジしてください。

さて、自分には向いていないなと思われた方は残念ながら講演会の講師にはなれません。今の仕事に専念してください。

あ、私ですか?・・・今の仕事に専念するとしましょう。

(人材育成社)

※ 第6回 全国・講師オーディション2015