行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

めちゃ山奥に建設中の「鵜川ダム」のビッグな現場

2021年05月29日 | 土木構造物・土木遺産
またダムかー、とお思いの方もいるかもしれないが、せっかく柏崎まで来たので、もう一つのダムをご紹介しておく。
柏崎市域には、いくつかダムがあって、前回紹介した3つの水道用のダムのほか、市が設置・管理する農業用水確保のためのダムが3つ、そして県が管理する治水目的の「鯖石川ダム」などがある。
そしてもう一つ、実は建設中の「鵜川(うかわ)ダム」がある。洪水調整、河川環境の保全を目的として、県の柏崎地域振興局地域整備部により2004年(平成16年)から建設が進められている。



鵜川の最上流にある「鵜川地区」を目指して車を走らせる。ここは、500年の伝統を誇る国の重要無形民俗文化財である「綾子舞」の里として知られる。
工事用道路や現場入口、現場事務所(作業所)などはすぐに確認できるが、ダム本体の工事現場は見れないのだろうか?国道353号で集落を過ぎて十日町・松代方向から、さらに廃道寸前の旧道で清水谷を目指す、というか探す。
雑木のトンネルを潜り、急に視界が開けた谷側に、パイプで囲われた場所が表れた。小さな掲示板も見える。そして車を止めて近づいてみた。



パイプで囲いをし整地しただけの簡易なものだが、工事現場が一望できる場所に展望デッキが設置されていたのである。お宝を発見した気分!(実は、展望台は「閉鎖中」で、場所やアクセス方法は公開されていない。)
いやー、ビッグな現場です。谷底の工事車両が豆粒のように見える。ダムの右岸側から、天端に合わせて見ることがことができる。しかも、ロックフィル式。これから石が積みあがっていくのだろう。
工事は、中央のコア下部の基礎処理を終えたたところか?左岸側(展望デッキの対岸)には洪水吐が設置されていて、コンクリートを打設途中のようだ。下流側には、一部石を積んだ場所も見える。



竣工まではまだまだ。でも、これから中央コアにフィルターを被せ、高さ55mまでロックを積み上げていく「堤体盛土」の進捗が、ここから見れるのではないかという期待にドキドキする。
それにしてもダム工事は何もかもビッグだ。工事のために山を切り崩す現場には積載重量90トンのダンプをはじめとした大型機械、専用の道路を新設し橋を架け、トンネルを掘る。そして、土木における最大の構造物「ダム」を建設する。(写真下:集落への道すがら見える採石場と専用道路(散水車が走る上の道))
それ以前に、どの場所にどんなダムを建設するのか?何のために?人々の命と財産を守り、生活への利便を向上させるため、山奥深くで時間のかかる挑戦をする人たちがいる。それを見守り、そして伝えないと。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 柏崎の水道とその歴史を支え... | トップ | CLの決勝を見て、それって... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

土木構造物・土木遺産」カテゴリの最新記事