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何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

下郷発電所で、揚水発電所は「自然の蓄電池」との解説を聞いて

2024年08月06日 | 土木構造物・土木遺産
久々、会津に足を踏み入れることになった。会津は、ダムや発電所、橋梁、歴史的な建造物や物語、豊かな自然、そして美味しいものの宝庫として取り上げてきた。さらに興味をそそるものとして、前回も紹介したとおり、猪苗代湖を中間点として、太平洋と日本海を川で結ぶ海運の拠点ともいえる場所で、どうしても外せない場所になっている。
これまで阿賀野川・阿賀川、日橋川などのお雇い外国人が力を注いできた現場を何回か紹介してきているし、阿賀野川の最大支流・只見川にはJR只見線の風景や電源開発の歴史に取りつかれてもいる。とにかく自分にとっては、会津探訪はライフワークとなっている。
今回紹介する大川ダムも2021年6月に訪問、すでに紹介したものであるが、再度訪問することに。というのも、前回訪問時はコロナ感染防止の影響により、下郷発電所の展示館や国交省の資料室が閉館中。ダムカードもゲットできないでいたのでリベンジ的な訪問。ちょっと安直な動機によるものである。



大川ダムは、国交省(福島県にあるが阿賀野川水系であることから北陸地方整備局が事業主体・管轄)の多目的ダムである。コンバインダムという珍しい型式であること。治水・利水の目的から阿賀野川総合開発事業(1973年計画策定)の主要な構造物として、1978年完成したダムである。
大川ダムの建設とともに計画されたのが下郷発電所。電源開発(J-POWER)が管理するもので、先に紹介したとおり大川ダムの建設によりできた若郷湖(わかさとこ)を下部ダム、大内ダムを上部ダムとする揚水発電所である。4基の発電機で最大100万キロワットを発電する。
有効落差387メートル、導水路を通って揚水発電特有の地下に発電所を設けるという方式で、夜間に余剰の電力でまた大内ダムの調整池に水を汲み上げて電力需要に備えている。発電所の事務所に併設される展示館で、「自然の蓄電池といえる」とのガイダンスを聞く。なるほど!(写真上:下郷発電所と大川ダム、発電所事務所と併設の展示館、写真下:展示館内部と展示資料の一部)



同じくJ-POWERの奥清津発電所を訪れた時、展示館の「電力ミュージアム・OKKY(オッキー)」は、展示館の窓から発電所の内部を見ることができたし、庭の奥に設けられたトンネルに入って導水管も拝むことができた。(奥清津発電所は、清津川の沿いに地上に建てられていて、奥清津第二発電所が展示館を併設している。)
奥清津と同様、大規模揚水発電所である下郷発電所であるが、その施設としてはダム湖畔の送電所や送電線が見て取れるだけ。その代わりとして、展示館には何とも丁寧に、そしてわかりやすく揚水発電を解説してくれる模型があった(写真下)。これは録画しないとと思い、何回も音声ガイダンス付きのスタートボタンを押した。(容量の関係で、動画がアップできない、申し訳ない!)
揚水発電かー!今後の電力需要に応えられる再生可能エネルギーとして注目していきたいと思うが、沼沢発電所も行ったことがあるが、果たしてほかにもあるのか?調べるとあるある!栃木に群馬に長野、山梨にも、憧れの佐久間ダムにも、岐阜や兵庫、全国各地に40か所以上ある。中でも「世界最大規模?」と銘打つ東京電力の発電所が目にとまる。よし、次は群馬だ!





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