行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

鉄道発祥の地・旧新橋停車場で「0哩ポスト」発見

2022年12月15日 | 鉄道
大河津分水が通水100周、関屋分水が50年という節目の2022年も12月と年の瀬を迎えている。ただ鉄道はというと開通150周年ということで、JR東日本では様々な特別企画を打ち立てているが、なかなか参加する機会を得ていない。
というか、コロナ禍で、鉄道旅はここのところめっきり減ってしまい、東京出張の折に新幹線を使うくらいで、東北復興支援の旅さえも一時中断気味。ローカル線の旅、特に只見線の復旧祝いに走破したいと思っていても、奥会津にはクルマがどうしても便利だしなー。
そんな中、東京出張の折、せっかくの鉄道開通150周年記念を迎えた今年のうちに、その歴史を振り返っておきたいと新橋に向かった。鉄道発祥の地、「汽笛一声新橋を」の新橋。決して飲み行ったついでの話ではない!



確かに新橋はサラーリーマンのオアシス。日比谷口には「SL広場」なるものがあって、蒸気機関車C11が静態保存されている。ここはテレビ局の報道番組などで、サラリーマンにインタビューする映像がよく流れる場所。一度インタビューされたことがあったが、その時は酔っていてよく覚えていない。
150年前、当時の新橋停車場はその反対側の銀座口から徒歩数分、汐留シオサイトの一角・汐留シティセンターの近代的ビル群の中に、石張りのいわゆる明治期の西洋風の建物が一見ミスマッチのようでもあるが、それがむしろ存在感を誇示している。
ここは以前汐留の貨物駅として使用されていたところだが、その前身が新橋停車場ということになる。汐留駅廃止後、遺構調査が実施され、当時の基礎石やプラットホームの跡、当時の写真などから大きさや建物の向きまで、2003年に忠実に再現されたものである。(写真下)



現在、「鉄道歴史展示室」として、鉄道遺構を間近に見ることのできる施設として無料で開放されており、企画展示のほかに、外には当時のプラットホームや再現軌道、0哩(マイル)標識などが再現されている。飲み屋街とは反対方向だけど、何かのついでに立ち寄っていただきたい。
特に再現軌道は面白い。当時の軌道は、下の写真の奥側の方を見てわかるとおり、枕木だけでなくレールの高さの半分くらいまで小石を被せている。Ⅰ(アルファベットの「アイ」)型をした双頭レールは、一旦新潟柏崎の製油所で使用されたものを再現するために逆輸入したらしい。
また「0キロポスト」ではなく「0哩(マイル)」表記なのは、もちろんメートル法がまだ採用されていないことと、イギリスからの技術導入の証でもある。イギリスやアメリカでは今でも距離の単位でヤード・マイル使いますからねー。


コメント
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