素晴らしい風景!!

色々歩いた山や国内の風景等をご紹介いたします。

🐾 かやぶきの里「美山」を散策 🐾

2012年08月27日 | 史跡・名勝探訪

京都の北西部、若狭湾に近い、南丹市美山町を訪ねてみた。                                 この美山町(知井)北村は富山県の五箇山や岐阜県の白川郷と同様に平成5年12月、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、日本の原風景の1つで1度見てみたいと考えていた。

北村は谷間のゆるい傾斜地に住まいがひとかたまりに密集した山村で、どこからでも全体が一望できるまとまりの良い村です。                           その家々は山の斜面と山裾、街道沿いに配置され、中心部はひな壇状の展開になっています。                                      空間を大事にした屋敷割りで、家と家の間を基本的に、塀や生け垣で囲わない開放性が大きな特徴との事です。                              また、水路と谷、お宮の森、前景の水田、中景の屋敷地と家、里道や畑が一体になってまとまり、カドの松や柿の木などの植生を含め、生活の姿の見える村並も大きな特長の様です。

北村は現在50戸の集落ですが、その内、住宅32棟、民俗資料館や店舗など6棟の合計38棟が茅葺き屋根の建築で、集落でのかやぶき建築数は岐阜県白川村荻町、福島県下郷町大内宿に次いで全国第3位との事です。    

 

かやぶきの里「北村」は五箇山や白川郷と同様に、現実に生活をされています。    失礼の無いよう里道から見学させて頂き、建物内部や歴史文化については美山民俗資料館にて説明して頂きました。

地区住民の方々は村並を壊さないよう、保存と再生に努め、「売らない・壊さない」を協定の柱にすえ、田や畑、山を大事にしながら次世代につなぐ努力をされているとの事です。

地理的には昔の丹波国に属すようですが、京都と日本海の玄関口の若狭小浜との中間に位置し、建築や生活文化には色々な地域の影響が見られるようです。          北村の現在の茅葺き家屋は寛政8年(1796)建築のものが最古ですが、19世紀中頃までの建物が18戸と江戸時代に建てられたものが多く、北山型民家に分類される特徴を良く伝えているようです。

荘園時代の昔から山稼ぎが暮らしの中心だった村であり、建材はほとんど周りの山から調達するのが当たり前のことでした。                            自分たちの手で守り育てた自然の恵みを頂いて建てた家に住み、周りの田畑山野から四季の恵みを頂いて囲炉裏を囲む。                             かつてはごく当たり前だったそのような暮らしを、一旦は失いかけて、いま再び、新しい形で取り戻しつつあるのが、美山町北村の現況であるようです。

日本の原風景が末永く続き、村人の方々が出資設立された「有限会社かやぶきの里」が繁栄されることを祈ります。

 

 


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