新雪をまとった北アルプスの大パノラマを信州「安曇野」屈指の紅葉の名所から見てみようと、普段あまり山を歩かれない方々と共に散歩がてら歩いて来ました。
安曇野ICを10時46分に降り、そのまま大町山岳博物館へ向かい、11時40分到着。 ここで博物館の見学と昼食を済ませ、「たかがり小径」から鷹狩山(標高1167m)、霊松寺へと回るコースを歩きました。
山岳博物館は戦後間もない頃、稀に見るこの地の山岳環境と自然を見つめ直し、地域文化の拠点をつくるため、青年たちが立ち上がり、地域住民の熱い支援を得て、「岳のまち・大町」にふさわしい日本初の山岳をテーマとする博物館が、1951(昭和26)年11月1日に誕生し、市民や地域住民からは『山博』(さんぱく)の愛称で親しまれています。
3階の展望ラウンジからの景色ですが、この日は雲が多く北アルプスの稜線は見えませんでした。
2階には山の成り立ちと山の生き物の展示がありました。
1階は山麓に住む人々の生活と
針ノ木雪渓手前の大沢小屋の変遷
日本の近代登山の幕開けから、ヒマラヤへの道までのテーマで現代までの流れを見ることができました。
見学後、12時20分駐車場前より「たかがりの小径」に取付き、落ち葉を踏みながらノンビリ山頂を目指しました。
カサカサと秋を感じながら歩き、ふと見上げると燃えるような紅葉、自然の中を歩く素晴らしさに感動です。
鷹狩山(たかがりやま)は大町市街から見て東に位置し、大峰山地の中にあり周辺の山々を含めて、地元では東山と呼んでいるようです。 山名は、この山が江戸時代に松本藩の御鷹山であったことに由来し、当時藩に鷹を献上する役(鳥屋番)を仰せつかっていた八坂地区の住民は、幼鳥を捕獲したら鷹狩り用に松本城下の鷹匠へ持参する決まりであったとのことです。 現在、オオタカを目にする機会はほとんどないようですが、鷹狩山は野鳥観察の最適なフィールドです。
山頂到着、13時50分。山頂にある展望台からの夕日や夜景は最高のようです。
展望台から見た南鷹狩山
展望台から見た大町市街
山頂の東側には金刀比羅社が祀られていました。 江戸時代の1800(寛政12)年に、現在の香川県にある金刀比羅宮から勧請されたそうです。 社殿横には、金毘羅様(金比羅権現)の使いの馬である御神馬として、青銅製の馬が奉納されていました。
14時30分、下山開始。 下山路はバスの待つ紅葉の名所『霊松寺』に向かいました。 下山路にある木々には沢山の名札が標示され、樹木や植物にうとい者には助かります。 親切な整備された道に感謝でした。
霊松寺着、15時05分。 境内に入り本堂の借景が素晴らしい紅葉で「紅葉の名所」と言われる所以が分かった。
開山600年を超す山の寺。曹洞宗『霊松禅寺』 ご住職より30分ほど本堂から庫裏内部の説明を受けた。 隠し部屋が有ったり、鳴き龍の声を聴いたり、屋根裏の太い梁を見たり、雪の多い場所だけに急勾配の大きな屋根にビックリしました。
天然記念物のオハツキイチョウの黄葉には、葉に実が付いている標本を見せて頂き、外で探しましたが見つかりませんでした。 また、見事な彫刻の山門にも驚き、この山門は長野県の県宝に指定されているようです。
境内の紅葉が一番素晴らしく、今回の紅葉トレッキングの締めにピッタリでした。 霊松寺発15時45分。帰途につきました。