素晴らしい風景!!

色々歩いた山や国内の風景等をご紹介いたします。

▲ 懐かしの針ノ木雪渓 ▲

2022年07月29日 | 北アルプス

日本三大雪渓(白馬・剱沢・針ノ木)の一つに数えられる針ノ木雪渓を登る。        白馬大雪渓より狭く、稜線近くまでせり上がる雪渓は圧巻であります。

正面に扇沢バスターミナルを見た左端に、百瀬慎太郎ゆかりの山にふさわしく『山を想えば人恋し、人を想えば山恋し』と記された案内板が立てられている。

その案内板に引かれ、針ノ木岳登山口の標識に従って緑豊かな樹林帯に進む。

コースの途中までは針ノ木自然歩道として整備されており、数回扇沢と黒四ダムを結ぶ電気バスが走る車道を横切り、徐々に高度を上げて行く。

静かな樹林帯から見事なブナ林へと登り、鳴沢と赤沢の2つの沢を横切り、大沢小屋を目指す。

苔むした枝沢を登り、見上げた樹間から針ノ木雪渓が望めた。

扇沢から2時間弱で大沢小屋に到着した。

この小屋は針ノ木岳に生涯を捧げた百瀬慎太郎を偲び、小屋の横には慎太郎の言葉を刻んだレリーフが備えられています。

大沢小屋からはダケカンバの灌木に囲まれた道を登り、ほぼ 40分ほどで雪渓が近くなる。

例年7月初旬頃までは大沢小屋を出て 30分ほどで雪渓の取付き点に着くのだが、この時は好天続きで雪渓が徐々に融けて後退していたため、夏道を歩くことになった。

夏道を登るとオオバギボウシやニッコウキスゲが迎えてくれた。

大沢小屋から約1時間で雪渓取付き点に着いた。                                                                           振り返ると中央のピーク『爺ヶ岳(標高 2670m)』がひときわ高く眺められた。

雪渓は白馬大雪渓に比べると痩せて詰めの辺りは斜度がきついので、歩き慣れない人は軽アイゼンを付けた方が疲れず安心して登れます。                             右手にベンガラでルートが付けられているので、それに従って登る。  

雪渓の中間地点に両岸から岩が迫った狭い『ノド』と呼ばれる所を通過、雪渓が消えた季節はクサリ場のある左岸を高巻きして進む。

右側からマヤクボ沢が合流するが、雪渓が多いと間違って迷い込み易いので注意。左に進む。

雪渓の三分の二(ノドを越えた辺り)を過ぎた辺りから急傾斜となり、遅れ出した方のザックを持ち、様子を伺いながら声掛けしていたので、写真を撮ってる場合ではなく必死でした。

そんな経緯 (その間の写真がありません。)があり、針ノ木峠到着です。

針ノ木雪渓を登り切ると、目の前に針ノ木小屋が現れた。やった~と感じた瞬間でした。

針ノ木小屋は針ノ木峠のそばに立つ小屋なのです。

峠で写真を撮る私の後ろには蓮華岳(標高 2799m)が聳え、山頂付近一面にコマクサが咲いていました。ずっとずっと守り続けたい山であります。

 

 

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▲ 櫛形山原生林 ▲

2022年07月22日 | 山梨百名山

山梨県の『森林百選』に選ばれており、原生林の森として神秘的な雰囲気を醸し出しています。

亜高山帯の常緑針葉樹であるコメツガやシラビソなどの原生林のほか、この辺りには樹齢の見当もつかないほど見事なカラマツの天然樹がある。

 

それらにサルオガセが無数に垂れ下がった風景は、女性の長い髪がぶら下がっている様で、ドキッ とすることがある。その光景は気味悪く、あまり写真は撮らなかった。

山稜部は針葉樹林が続き、その中に天然カラマツの巨木が根を張っている。

昔、炭焼きや薪の材料として伐採された幹がそのまま残り、巨大な株根となったカラマツが悠然と点在する森となっている。

櫛の背に当たる山稜歩きは、樹林帯が続く中であり周辺の見晴らしは望めない。

その山稜には、カラマツとコメツガ、ダケカンバの巨木が根を張り、針葉樹にまとわりつくサルオガセ(地衣類の一種)が幻想的である。

樹林に囲まれた平坦な櫛形山の原生林を歩き、穏やかな時間の流れを楽しんで来ました。

好天時でも直射日光が当たらず、森林浴をしながら静かな山道歩きは最高です。

櫛形山はアヤメの咲く初夏を楽しむのも良いですが、その賑やかさが収まり風がささやくような森の空気を身近に感じることのできる秋の山道を歩くのも、また一味違った心地よさが味わえます。

 

 

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▲ 櫛形山のアヤメを求めて ▲

2022年07月19日 | 山梨百名山

櫛形山(標高 2052m)は甲府盆地の西側に位置し、最高峰の奥仙重をはじめ裸山、唐松岳などを総称して『櫛形山』と呼ぶようです。

山名は和櫛を伏せたような、背の丸い感じの山容から、その名が付いたといわれています。

櫛形山は野生のアヤメが見られることで有名ですが、現在では無謀な採取やシカの食害に遭い絶滅状態であります。

2002(平成14)年に「櫛形山のアヤメ平及び裸山のアヤメ群落」が山梨県の自然記念物に指定されました。                                     これら植物の復元対策に、環境省、山梨県、地元市町村と民間の保護団体が協力して植生調査や食害防止ネットの設置など、保全対策が取られています。

                              

中尾根登山口から櫛形山を目指すべく県民の森に向かい、レストハウス伊奈ヶ湖の第一駐車場に6時 50分到着。直ぐに準備を始め、7時15分出発。

登山道はハッキリし歩き易い。

山腹には広葉樹林が多いが、山稜部は針葉樹林が続き、その中に天然カラマツの巨木が根を張っている。                                            歩き初めは広葉樹林の薄暗く湿気の多い中を、滑り易い木の根に注意しながら登る。

歩き始めて1時間 25分、櫛形山林道横断点到着。 10分の休憩で8時 50分出発。

林道を横断してからの登山道では綺麗なキノコが沢山見られた。

高度を上げてくると、折れた大きな古木に苔がびっしりと付き、時の経過が感じられた。

ほこら小屋到着、9時 50分。 10分の休憩。                                  入口には沢山の蛾が飛んでいたが、小屋の中は整理整頓された綺麗な小屋でした。          近くに水場が有り、綺麗なトイレも完備していました。

ほこら小屋を出て、20分も登ったら櫛の背というか山頂部分が南北に延びており、大したアップダウンもなくルンルン気分で移動出来て楽であった。

10時半、カラマツ林と草原の広がるバラボタン平通過。

バラボタン平から標高 2003mの裸山に向かう。                          裸山の手前の草原はアヤメの群生地であったそうですが、今は鹿の食害を防ぐ防護柵やロープに囲まれていて、下界で見るアヤメより小さな可愛いアヤメが見られました。

そこから、ひと登りで樹林に囲まれた裸山に着き、切り開かれた樹間より南アルプスが見えた。登頂、10時 55分。

裸山を下って、樹林帯の中をしばらく進み、下りの途中にある鹿の防護柵の扉を抜けるとアヤメ平に出る。

アヤメ平到着、11時 20分。

アヤメ平も、もともとアヤメの群落地であった様子がガイドブックの写真に見られますが、今はすっかり減ってしまい防護柵に囲まれていました。

樹林の中にはアヤメ平避難小屋で休憩舎のような建物が有りました。

アヤメが群生する周辺には、植生保護やシカによる食害防止のためネットが設けられており、また以前の様に群落が回復することを望みたいです。

アヤメ平を11時 35分に発ち櫛形山へ向かう。

行きは先に裸山経由でアヤメ平に向かったので、帰りは樹林帯の中を通る原生林コースを抜けてバラボタン平に戻り、櫛形山へ。

櫛形山(標高 2052m)登頂、12時半。

山頂は樹林帯の中であったが、僅かな樹間から富士山が望めた。

山頂で 25分間ノンビリし、12時 55分出発。

櫛形山からほこら小屋に戻り、水場も有るので簡単な昼食とした。(13:25~13:40)

ほこら小屋からは往路の中尾根登山道を、湿った木の根に足を取られぬように注意して下った。

櫛形山林道横断地点を14時 05分、通過。

県民の森、レストハウス伊奈ヶ湖の第一駐車場に14時50分、無事戻りました。

 

 

 

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▲ 白馬大雪渓を登る ▲

2022年07月14日 | 北アルプス

毎日、暑い日が 続いています。涼しい雪渓の上を歩いて下さい。

ここで、ご案内するのは日本三大雪渓の一つに数えられる『白馬大雪渓』です。          標高差 600mの大雪渓を登山者が蟻んこの様に列をなして登る光景は、白馬岳(標高 2932m)の夏の風物詩となっています。

夏、最高に涼しい雪渓歩きを楽しみながら、山頂を目指す白馬大雪渓コースは北アルプス屈指の人気コースであります。  

白馬尻から大雪渓を見上げる。

山頂に向かう途中から お花畑 が現れ、綺麗な高山植物に癒されながら疲れを忘れ頑張る。  何度も山仲間を案内したが、不思議と大雪渓は快晴で皆さんが喜んでくれた。

白馬尻付近で沢山見られる、白が綺麗なキヌガサソウ。

白馬尻から灌木帯を抜けると大雪渓の突端に出る。そこから雪渓終りの葱平(ねぶかっぴら)まで長さ2Kmほど登る。

大雪渓の左手、杓子岳側は岩がもろく歩いていても雪渓上に幾つもの岩が見られる。    これは杓子側から落ちて来た岩であり、落石が多い場所なので苦しい登りだが休憩は控えたい。                                        雪渓上に落ちてくる岩は音を立てずに落ちて来るので、足元ばかり見ての登山は大変危険なので回りを見たり、特に左手には注意が必要です。

斜面のきつい雪渓は、どうしても足元ばかり見てしまうが、方向を誤らない様に赤いベンガラの上を一歩一歩確実に登ろう。

                                          白馬尻から2時間半から3時間ほどで、雪渓上部の葱平(ねぶかっぴら)に到着である。    葱平は僅かな広場があり、落石に注意しながら小休止。

雪渓中央部は、まだ上部まで雪渓が延びている。

この辺りは雪解けが早く、沢山の花々が顔を見せてくれる。                      蕾は紅紫色で、開花すると白くなるタカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風)。

清流を横切り、不安定な岩屑が目立つ斜面に取り付く。

段々、杓子岳(標高 2812m)の岩峰が近くなり、手前にはハクサンボウフウが見られた。

雪渓は終わり、崩れ易い岩場の急斜面を落石をしないよう慎重に高度を稼ぐ。          立ち休憩で見上げれば、お花畑が迎えてくれた。

急斜面を登り切ると、右手に小雪渓が見えて来た。

小雪渓を過ぎると氷河遺跡と言われる巨岩や高山植物のお花畑が広がる。         頂上宿舎が見えた。

振り返ると鋭い杓子岳の山頂がかっこいい。黄色い花はミヤマキンポウゲ。

巨岩から見える村営頂上宿舎まで、近そうだがきつくて意外と時間がかかった。          宿舎前から見た杓子岳。

村営頂上宿舎から雪渓越しに見上げると、白馬山荘が見えた。                             頂上宿舎前の雪渓末端から流れ落ちるがノドを潤してくれ、その美味しさに驚いた。

頂上宿舎から広々とした主稜線に出ると西側の山岳風景が目に飛び込んでくる。          遠く剱・立山の勇姿、足元の稜線をたどれば杓子岳(標高 2812m)や白馬鑓ヶ岳(標高 2903m)、すぐ手前には旭岳(標高 2867m)が見える。

白馬山荘までの稜線上にはウルップソウが群生していた。

稜線上の風当たりの強い岩礫地に株となって必死になって咲き誇る淡黄緑色のイワベンケイ。

白馬岳山頂に向かう途中の砂礫地で群生するイワツメクサ。

白馬岳山頂を見上げる。富山県側はなだらかな傾斜だが、長野県側は切れ落ちた断崖絶壁である。

ずっと以前は白馬山頂から三国境、白馬大池に向かう途中は、お花畑でコマクサを気にして歩かないと踏んでしまいそうなほど一面に咲いていた。

最近では岩で囲いを作り、ここに咲いていますよと知らせている様に激減しています。

白馬岳山頂から見た杓子岳、白馬鑓ヶ岳。

 

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(*_*) 想定外 (*_*)

2022年07月05日 | 出来事

平和な生活が一瞬にして崩れ去る。

2011年3月 11日 14時 46分、三陸沖の宮城県牡鹿半島の東南東 130Km付近で、深さ約 24Kmを震源とするマグニチュード 9.0 の地震が発生しました。

東北地方は過去に幾度となく地震や津波の被害を受けた歴史があり、先人より津波警報が出たら直ぐ高台へ避難するようにとの聞き伝えがあり、地域の人々全員が助かった地区があります。

自然災害は、いつどこで何がどの様に起こるか? 図り知ることは出来ません。

でも、過去に発生した事例の対処法は前記の「聞き伝え」を含め色々研究されています。

 

その地震による津波の影響で東京電力福島第一原子力発電所が水素爆発を起こし、強制避難を強いられた被災者の皆さんが国に対して損害賠償を求めた集団訴訟をし、11年越しの被災者皆さんの願いは届いたのでしょうか?

 

2022年6月17日、福島第一原発事故で被害を受けた住民の方々が国に損害賠償を求めた『避難者集団訴訟』で最高裁の判決が出されました。

 

     🌟 国の責任は認めず 🌟

 

原子力発電所事業は『国策民営』で過酷事故など一切起こらない ❝安全神話❞ のみが強調され進められてきました。

      

確かに既存の原発の発電費用は比較的安い、温室効果ガスが出ないといった利点はあるが、ひとたび事故が起きた時の被害や原発から出る『核のゴミ』の処理方法で、それぞれ原発を抱えた地域ともめています。

 

四国の愛媛県西宇和郡伊方町にある伊方原発は中央構造線という大きな断層の上にあり、1992年、四国電力伊方原発は、非常用発電機が動かなかったり、燃料切れが起これば、福島と同様の事故となるため、最高裁では「深刻な災害が万が一にも起こらない様に」と 2002年に判決を出し、現在は操業停止中の様であります。

その判決が出されてから、9年もの時間があったにもかかわらず①津波が弱点であること。②炉心溶融になる可能性がある。ことが議論されていたにもかかわらず、東京電力も国も動かなかった。

1999年9月 茨城県東海村にあった核燃料会社のウラン加工工場で起きた臨界死亡事故でも、国の初動対応は遅く、非常に適切な避難要請は、村長の判断で行われたとのことです。

                        

2011年に福島第一原発から5Kmの場所に現地対策本部が設置され、経済産業省や自衛隊、東電などから150人が集められたそうです。それでも、深刻な原発事故は想定しなかった。

その後、原発が水素爆発すると、対策本部のセンター内の放射線量が急上昇し、事故の4日後に全員が撤退を始めたとのことです。

 

近くの双葉病院にいた患者さんは置き去りにされ、1ヶ月で約50名の患者さんが亡くなられています。

強制避難を命じられた10万人近い住民の誘導も行わず、自治体任せであったとのことです。

事故が起きたのも、事故後の被害が拡大し長引いたのも、安全への配慮、責任が放棄されたためではないのか?

 

人の生命・身体は勿論、環境にも取り返しのつかない危害を及ぼす原発災害を、万が一にも起こしてはならない。

 

この様な思いがあればこそ、今回の様な結論(判決)には至らなかったように思います。

現在は音頭をとる人間はアチコチに居るようですが、全てのことに対して曖昧さを前面に出し責任者不在の状態。

東京五輪の経費の問題、森友・加計問題、桜を見る会、コロナ感染防止対策、財務省の公文書改ざんなど、責任の曖昧さが大手を振って歩き回る時代、何か可笑しいですね。

 

この原発事故の『避難者集団訴訟』の最高裁判決なんですが、裁判官4人のうち3人の多数意見で決まった。                                   裁判官は国家公務員で司法も国の関連会社化し、一般の会社ではありえないと思います。

この判決で政府も電力不足を理由に原発再稼働を堂々と進めるべく、政策運営の柱となる骨太の方針に『原発の最大限活用』を加えたようです。

 

ただ1人、反対意見を主張して下さった三浦 守裁判官がいました。               ❝ 水密化措置は十分可能であったと述べられ、実効ある対策をとらない東電を容認した国の責任を厳しく指摘した。津波予測をもとに国と東電が法令に従って真摯な検討を行っていれば、事故は回避できた可能性が高いとし、「想定外」という言葉で免責することは許されないとの立場をとられた。❞

御立派な裁判官でありエールを送りますが、国に逆らう人はきっと日向から消されてしまうのでしょうね。

この様に国は被災者に対して『起きてしまったことは仕方ない。後は自らで対応して下さい。』と言っています。

 

現在、国内で稼働中の原子力発電所は 54基あるようです。建設中もあるそうです。     その地域の自治体は国からアメをもらっているので仕方ないのかもしれませんが、地震大国であり、異常気象による被害の想定外が増加しています。

今回の最高裁の判決を見ると、今後どんな大きな事故が発生するのか分からない仮定のことについては一切考えないことを基本とした国で、今後はどこの地域の人々が泣くのかな?    なんて余計なことを考えてしまいます。

もう直ぐ参議院議員選挙の投票日です。

以前国会で 118回も虚偽答弁をした人がいますが、普通の人間であれば恥ずかしくて人前に出られないと思いますが、平然として今回の参議院選挙の応援演説をしている。    

きっと、応援演説も口から出まかせなんでしょうね。                          どうせ国民なんか、すぐ忘れるから・・・・・。

皆さん、7月10日は参議院議員選挙です。忘れずに投票に行きましょう!

 

 

     ※ ご覧頂き、ありがとうございます。

         

 

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