JR上越線や関越自動車道からも良く見える八海山、中ノ岳、越後駒ケ岳と連なる雄大な山々は『越後三山』と呼ばれています。 ここでは、季節により残雪が豊かで花や紅葉が見事な「越後駒ケ岳」(標高2003m)をご紹介致します。 2014(平成26)年10月18日撮影
銀山平温泉から宿のマイクロバスで駐車場やトイレのある枝折(しおり)峠登山口へ。 越後駒ケ岳の北東方向にある枝折峠は標高が高く、駐車場が整備されていることも有り、登山者の利用が大変多い。 山頂との標高差は1000mを切るが、アプローチが長い。
枝折峠を、まだ暗い5時に出発。全員防寒対策を取り、ヘッドライトを装着。 なだらかな灌木帯の中をしばらく登ると、枝折大明神の小祠に着いた。その直ぐ上が明神峠であった。 この辺りから振り返ると、今朝出発した銀山平温泉や奥只見湖は雲の下、その先から日の出が見られた。
進む方向に目をやれば、目指す越後駒ケ岳の堂々とした山容が遥か遠くに望めた。
見晴らしの良い明神峠を過ぎ、幾つかのピークを登り下りしながら進むと道行(みちゆき)山分岐に着く。 道行山のピークは登山コースから少し外れるが、直ぐなので足を運ぶと越後駒ケ岳や中ノ岳が良く見える。 コースに戻り、視界の利かない灌木帯を過ぎると小倉山である。 標高は300mほど上がっただけで、これから向かう山頂が随分と高く見える。
灌木の生い茂る視界の利かない緩斜面を暫く登ると百草(もぐさ)ノ池の標柱に出る。 池畔は立ち入り禁止のため全容は見えないが、目の前に聳える前駒と呼ばれるピークに立てば、丸く灌木の中に浮かぶ池を見下ろせる。
前駒からの登山道は、背丈の低い灌木帯となり、見晴らしは良いが急登になる。
その先の岩場の斜面を慎重に登る。
周りの景色や草花を楽しみながら登ると駒ノ小屋に着く。
この小屋は5月上旬から10月中旬までの週末に管理人が入る避難小屋で、バイオ式のトイレがある。 駒ヶ岳と中ノ岳の分岐点
小屋からは高山植物保護用のロープが張られた斜面を登る。稜線に出て中ノ岳への分岐を右方向に進めば越後駒ケ岳の山頂に出る。
見事な山容を誇る一等三角点峰からは雄大な展望が楽しめる。 山頂ポールの奥のピークが中ノ岳。
かつては山岳信仰の対象であり、昭和30年代には多くの信者が登ったようですが、その後減少し現在賑わう登山者の中に信者の姿を見ることはなく、頂上に立つ猿田彦大神像が往時を偲ばせています。