Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

猫沢エミLIVE CHATS ESTIVAUX‐シャゼスティヴォー 夏の猫たち 2009

2009-08-23 04:04:38 | 猫沢エミ
猫沢エミLIVE
CHATS ESTIVAUX‐シャゼスティヴォー 夏の猫たち2009
@下北沢440
open 12:00 start 12:30

猫沢エミ(vo.per)
円山天使(g)坂和也(key)岩見継吾(w.b)末藤健二(d)



行ってきました。
2年ぶりのバンドライブということで
楽しみでした。

今回は意外な選曲も含め、新旧たくさんの曲をやってくれました。
ひさしぶりに新曲もありましたし、バンドの皆さんも慣れたうえにも生命力を失わない演奏で、充実LIVEでした。

下北に(半島ぢゃないよ)こんなお店があったんだ~という感じの、
見た目普通のカフェっぽいのに奥はしっかりしたライブハウスで、いいかんじ。
音もとてもよかったし。
特にベースの音がよかったです。低音がしっかりでているのに輪郭もはっきりしている。でも高域がうるさくない。ウッドベースらしさはちょっとなかったかもしれないですが、バンドとのとけ込み具合がよかったです。

あら?いきなり細かいハナシしている・・・ww

これは猫沢さんのお車ではないかしら??



お店でのスペシャルメニューの一品「きのこのクロックムッシュ」

どのような特徴を以てクロックムッシュと定義づけられるのかワタシはしらない・・

****

今回は趣向を変えて、セットリストを兼ねて一曲ずつちょびっとずつ書いてみようかなと思ふ・・・

Bath Room
アルバム「Chelsea girl」に入っている曲で、ジャズ風味のバックに猫沢さんの女子語りが乗る異色曲なんですが、これを1曲目にやるのは最近ときどきありますね。考えてみるとライブのお客さんへの挨拶代わりになっていいですねえ。会場がバスルーム。ボディタオルと不感症のくだりが好きです。
オリジナルのピアノを弾いている鶴来さんとはちょっとだけ話をしたことがあるなあ。と急に思い出す。

Les Cafes
クアトロレーベル?から出たアルバム「CAFE TU RONRONNES」の1曲目にはいっています。ライブでは猫沢さんがサイレンの音?が出る笛を吹き、岩見さんがベースでリフをべしべし弾く定番ですね。バンドだとまたチープなオルガンの音が加わって雰囲気出ます~
歌詞がフランス語なのでなんていっているのかさっぱり??なんですが、CDの歌詞カードをみると・・けっこうぶっ飛んだ歌詞なんですよね~スゴい好きかも。
  ハサミ通りのカフェの前に
  シトロエン2CVを駐車しようとしてたら
  2匹のラクダにぶつけちゃった
  あちゃ!でも私のせいじゃない
(笑)てな調子でカフェの近辺での出来事がつづってあるんですね~(無断転載乞許)

しかし何年ぶりかで歌詞カードを見てみると・・・老眼が進行したのがよくわかる;;

c'est vous sur le pont
大好き。大好き。大好きな曲ですよ。ライブではすっかり定番だし、なんかやる度によくなっていくような気がする。成長する曲。
Sunaga tExperienceのアルバム「クローカ」に入っているのです。このアルバムもかなり好きなんですわ。
ライブ、やる度に猫沢さんの歌い方が変わっていく・・言葉を聞き取りにくい方向にいっている。業界では言葉が伝わりにくいとNG出されることが多いけど、ワタシは必ずしもそれが悪いとは思わないのです。言葉もまた音楽の一部であって、言葉の意味だけ切り出したように伝えることにはあまり魅力を感じない。ほら、グレゴリオ聖歌とかお経とか、言葉を崩壊寸前まで引き回すじゃないですか。あれは言葉を意味でなく「音」として現前させることなわけですよね。そういうところに音楽の原点があるように思うなあ。
で、猫沢さんのこの歌は、お経とは全然違うんですけど(笑)独特のなまりというか音便のような感じで言葉を崩しているのが、ワタシにはステキに聴こえるのです。

といいつつ、
  片目をつぶって、見える果てまで~
というところがスゴくすきなのですけれども

ステージはこんなかんじ


私の世界
え~と、これは、アントニオ・カルロス・ジョビンの「三月の水」(で合ってるんでしたかね?ちがったら誰か教えてください)に猫沢さんが歌詞を着けたものですね。これも定番曲ですね。そうかあ猫沢さんの世界ってこうなんだ~~ふう~~ん と興味津々で聞き始めるんだけれど、いつもいつのまにか円山さんの弾くギターのコードを必死にチェックしているmanimaniでした^^;
これは・・会場売りしているCD-Rの「ALASKA」とかに入っていますね。

Air FRANCHESCA
これをやるのはちょっと久しぶり?きっと2年ぶりなんでしょう。
これも会場売りしているCD-R「Bois de TABAC」に入っています。あれはまだ売っているのかな?
実は読み方をわかっていない。フランチェスカ?というとイタリアな感じがする。なので勝手に頭の中でイタリアの空を鳥が羽ばたく姿を想像している。なかなか歌詞が深いのです。
  今咲くのは赤く錆びついたデイジー
  さあ目を閉じて
このあとは
  Before 生まれる前に見てた
  Before 夢の中
  Before ひなぎくの花と
となるのです。

イタリアの次は「ひなぎく」となり頭はチェコにいってしまうのですが、デイジーと聞くとHAL9000が出てきてしまう^^;

The End of the World
「Chelsea girl」1曲目ですね。曲は渡辺善太郎さんなんですよね。これでぐぐっと心つかまれちゃった人も多いでしょうね~というくらい良い曲。
この曲を円山さんはエレキではなくガットギターのストロークで弾くというのが意外なのです。エレキのカッティングも似合いそうだけど、似合いすぎるのかも。
フランチェスカもそうだけど、ライブでもときどきコーラスが欲しくなる。出来れば猫沢さんの声で(笑)
おお、オリジナルのベースはMECKENさんだ。。

新曲(「TAO」という曲です、とワタシには聴こえた)
イントロにかぶさって「新曲ですよ~~っ」と宣言して歌われた(笑)久々の新曲は・・・猫沢版山下達郎だそうですwwww
なるほど~アップテンポでサビのメロディが印象的。ああ、山下達郎が歌うとそれっぽくなっちゃうねえきっとww
この調子で新しいアルバムを作ってほしいです~~

グルもとい岩見さんと猫沢さん


Mon petit chat
  もんぷてぃ しゃ
  とぅおれどぅまんたん
とうたっているようにきこえる。
パリ風味満載のほんわかした曲です。猫沢さんの愛猫ピキさんの姿がうかんでいるのでしょうか。これを歌う猫沢さんの目は遠いです。。ああどこを見ているんでしょう??

羊飼いの少年へ
きたーー!という感じですが、ワタクシが初めて買ったアルバム「BROKEN SEWING MACHINE」収録の名曲です。というかあのアルバムは名曲でない曲はないんですけど!と考えると、今回あのアルバムからはこれ1曲だけですね~恐るべき隠し球をまだいっぱい持っているのですあの人は(笑)
この曲はライブだとなんか内省的というか求道的な感じがしてきましたね~
イントロとエンディングのちょっと暗めな感じ(ホースぶんまわすの)と、猫沢さんがたたく太鼓(アレはなんていうタイコ?)、それからサビのコードがマイナー始まりに変わっているからではないでしょうかねえ??これも成長する曲。

TABACの森
これもセンスいい曲ですよ~歌詞がカッコいいですよ。
彼の骨を拾うとそれが白いタバコになって、火をつけるとワタシの胸の中に広がる、、って、それ、なかなか書けないでしょ。スゴすぎる。
ライブではまた埃っぽいエレピの音が渋いんですよ。それから
  鳥がないいてえいいるう
ってとこの下降音が好きですね~~

Zo-wa-zo Oiseaux
さて、この曲は、知っているしタイトルも知っているのに、音源は持っていないという不思議なことになっているのです。これはどこかに収録されているのでしょうか?
前のワタシのライブ記事を読返してみたらこの件について「次回猫沢さんに聞いてみよう」とか書いているのですが、いざというときはそんなことすっかり忘れている自分が情けない^^;
めずらしく早い3拍子の曲ですが、3拍子にときおりパーカッションが2つ割でたたくのがかっちょえーですの。

たたく!


夏の模様
これはですねえ・・2004年だったと思うんですよね。吉祥寺と渋谷でライブをやったときに両方とも行った人にご褒美で配られたCD-Rに収録されてました。のちに「ALASKA」にも入っていますが。あ、「Bois de TABAC」にも入っている^^;
終わりの波の音が違うんですよね。2バージョンある。
で、ボサノバ世界のコードをフレンチに料理したような感じで、南フランスの海岸!て感じがしてます。勝手に。

青い虫
一瞬、ん?なんだっけこの曲?とか思ってしまったが、ああ、青い虫だよ!これも「Chelsea girl」。これも歌詞が強力すぎる。過ぎる。岩見さんのベースがサビでランニングするのがいいです。しびれました。コード的にはランニングはムズカシイのに容易くやってました。くそお。

レントゲン(もとい!)
「もとい」というのはタイトルではありません。歌いだしで猫沢さんがコケてやり直したんですよ~(笑)
前にもどこかで書いたけど、ミスったときサイショからやり直すというのはすごく良いことだと思うんですよね。余裕がないとできない。余裕がないとミスってもそのまま続けちゃうもんです。やり直すってことは、リラックスして楽しんでいるということ。それを見られることの喜び。
タイトルは本当はドイツ語?なのかな?オーウムラウトを含むのです。
で、この曲、ただごとでなくかっこいいんですよね。どうやったらこういう曲が書けるのか。(曲は朝本浩文さん)

とっても とっても とっても・・・
これは不覚にも、あ、知らん曲だ?と思ってしまった。サビでわかった。サイショのメジャーアルバム「GOLDFISH PIE」の曲ですが、これをライブで聞けるとは!?歌詞はとってもガーリーな世界で、えーと、若い!
こうしてみると猫沢ワールドも結構変遷しているんだなあ。
円山さんのロケンロールなギターがよかったなあ。


睡蓮
と思ったら、さらにビッグなサプライズが!睡蓮をヤルとは!これまた「GOLDFISH PIE」から。睡蓮ですよ!これはねえ良い曲なんだ。後の 「Mandarin World」にも通じるパラダイス感。こちらはちょっと東洋風味。
  ここはぱらだあいす ぱらだあいす
ついこのあいだ某mixiで睡蓮が好きって書いたばかりなので、予言しちゃったかな(笑)

サンフラワーの歌
などと思っていたらですね~、アンコールに超弩級サプライズが!!アルバム「Gyan-Gyan」のハイライト「サンフラワーの歌」が!!!!!!!
歌詞がですね、泣けるんですよ。なんかこう、いろいろなことがあるけれども芯のところはしっかり強く生きていこうという決意表明のようなところがあって、ああ、そうだよなあと。よくある前向きソングとかじゃ全然なくて、根元からちょん切られても落ちた種が芽を出して新しくまた始めるよみたいな。
うっかりすると本当に泣いてしまうので、間奏のボトルネックギターをどう処理するかなあと見ていましたら、円山さんがすこし慌て気味にボトルネックを準備したので、だいじょうびかな??とおもったけれど、ちゃんと間に合ってました。さすがプロ。円山さんのスライドギターはカッコいいので好きなのです。(ご本人もスライド得意だと仰ってました(笑))
この曲はあのスライドギターがすごく効果的なので、ライブでもちゃんとやってくれてうれしいです。

この曲をライブで聞くのはまだ20世紀だったクアトロワンマン以来です。
この曲のせいで、ライブが終わってからもしばらくはトリハダしてました。
ぶつぶつ(トリハダ音)

ブレる円山さん


**********

なんかライブレポでなくて曲の紹介みたいになってしまったなあ。

恒例質問コーナーもありましたが、ライブ終盤のサプライズ攻撃で興奮してしまい、Q&A内容をよく覚えていない^^;
「その若さと美貌を保つ秘訣は?(ストレッチ以外で)」という質問を覚えていますが、答えは・・どうだったかな??^^;
なんか欲望のまま生きるとよいのでは?みたいな結論になったような気が(笑)いいのか?ほんとうに?(笑)

あと、11月頃にもう一発ライブをやりたいと仰ってました。今年は日本でじっくり活動しようと思っていて、昔の曲にもかっこよいかたちで挑戦してみたいという趣旨のことも。なので、今年のライブは期待できますよ~~うれしいな。

*****

猫沢ライブ友達のKさんと一緒だったので、終わってから軽くお茶しました。
アップルパイを頼んだら、注文してから焼くのでお時間をいただきます、とのこと。
スゴく期待したら、期待通りおいしいパイがでてきて大満足。

Kさんも若いのにしっかりしていて自分をみがくことを心がけている人という風で、ステキな人なんです。ステキな人とおいしいパイを食べながらお茶、ってこれは最高でしょう。

パイ!!美味!!!


最高ついでに帰り道渋谷でシネマヴェーラに寄り、「トップハット」「大いなる幻影」を見る。ともに30年代の映画だけれど、それはもうおもしろかった。これについては別記事にしますが、そう、最後まで幸せな日でした。こういう日があるんだねえ人生。

家に帰ったのは結構遅かったんだけれど、家には下の子が作った夕ご飯が待っていた。これもうれしいですね^^幸せのしめくくり。



おしまいです。
ああ、長かった。






【追記】
あ、そうそう。
ライブの時に、猫沢サンが「曲名とかわからなかったら私をつかまえてきいてくださるか、あるいは、あそこの壁際にすわっているコアなファンがいるのであの人にきいてください」とか言って、いきなりワタシに振ってきましたのよ(笑)
いや、出席回数は多いですけど、知識はそんなにないんですよ~ファン歴も浅い方ですし~~それに加えて近年の著しい記憶力減退が・・^^;
とこれまたびっくりでしたのです。

【ついでに追記】
ライブの後、猫沢さんには、こちらが話をしたい!という気持ちだけで接してきましたが、ふと、おつかれさま~という気持ちが全然ないなあ自分、と気がつき。
ただ出席して自分の気持ちだけを満たすのではなく、なにか相手のためになることもしていけたらいいなあと、なにやらガラにもなく殊勝なことを考えた今日でした。

う~~ん。。とりあえず、、ここではいつも「行ってきました」しか書かないけど、こんどからは「今度猫沢さんのライブがあります」ということを書くとか??
(スケール小さい!)

廃盤となっているコロムビア時代のCDの再発に奔走する、というのが一番世のためになるかなあとは思うんですが・・・なにをどうやってやればいいの??

小川美潮さんのCDはめでたく版元を変えて再発されてましたけど、ああいう形でもうまくいかないでしょうかねぇぇぇ??



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コメント (2)
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