南会津流半農半スキー 和泉屋AK.T

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1月30日 イノシシを求めて

2024-01-30 16:21:21 | 里山の暮らし

久しぶりの平日連休です。

やっぱり連休って大切ですね。しっかり身体を休ませることも出来るし、やりたいことも出来る。関根君とツアー&ビアの打ち合わせしたり、ビンディングの取り付けしたり。でもまだコロナの影響で時々咳き込んでしまうのです…。

そして今日はゆっくり起きて、12月から気になっていた山奥の湿原へイノシシを狙いに行きました!

南郷某所の集落の外れから、ウロコ板で入山します。

締まった雪でウロコの効き具合もよい。雪で埋まった林道を軽やかに進みます。

かんじきとはまた違う機動力。ウロコ板の狩猟に寄与するメリットは素晴らしい。

今日はあの山のふもとにある湿原のイノシシが狙いなのだが、行く先々でウサギの足跡があり、感覚を研ぎ澄ませながら用心して進む。

林道を外れ、沢を渡る。

この先に、12月の猟で逃してしまったイノシシの一群が戯れていた湿原があるのだ。

12月はまだヨシが立っていた原は、すっかり真っ白になっていた。ここから用心してゆっくり進む。

振り返ると至る所から水が湧いている。12月の時はこの湿地でイノシシは戯れていた。

しかし、痕跡は見当たらない。

この辺りはかつての地滑り地形らしく、窪地に出来た湿地が点在している。

地元の昔の人たちはこの湿原を乾燥化させて杉を植林したり利用しようとしたが、うまくいかなかったようだ。

顔を出している湿地にイノシシが居たりしないか…。ドキドキしながら近づくが、足跡すらない。

さらに一尾根越えると、次の沼地にたどり着いた。ここの沼は初冬に訪れ、カモを打ち損じた場所だ。

開水面がありカモでも居そうなのだが…。

昔はこの沼はもっと大きかったとのこと。戦後の食糧難の時代、この沼の水を抜いてふもとの集落へ水路を通し農業用水として利用したらしい。僕らが住んでいるこの地域は、山に入ると必ずといっていいほど沢奥に田んぼや畑のあとが残っている。そこはすでに杉木立や藪湿地になっているのだが、昭和の人たちの生き延びるための苦労、開拓精神、生きる力を感じてしまう。

結局はあれほど居たイノシシも、カモもウサギも居なかった。

でもなんかこういう環境に身を置いているだけでとても幸せを感じる。

常々思うのだが南会津に住んでいて生活圏とはなにか?と考えてしまう。今となっては大多数は「自宅~職場~買い物する街…」の道路沿いの「線」が生活圏、つまり面的ではない生活「線」だ。でも、昭和の人たちはこの場所もそうであるように沢奥や山も生活圏だったはずだ。

東京23区よりも広い南会津エリア。そんなところで人は線でしか活動しない。これってすごい勿体ないと思ってしまう。

山ではキノコや山菜が採れる、イワナも採れる、獣も獲れる、バックカントリーも楽しめる、籠やかんじきの材料も山で採れる、神棚のお飾りも山で採れる…。山は恵みがいっぱいなのだ。

なのに、山へは行かなくなった。そしてその弊害のひとつが昨年秋の熊被害などでクローズアップされた野生動物のエリア拡大となってしまっている、と強く思うのであります。

人が山に来なけりゃ、そりゃ動物は里に下りるわね。

何も居なかったが、なんか清々しい気持ちで山を滑り降りました。

我が家の積雪計は80㎝。次の一降りが欲しいところです。

追記 1月31日。今朝早く親方から電話が掛かってきた。昨日の夕方、山奥でイノシシを打って置いてきたから、今日運ぶの手伝ってくれという電話だった。

なるほど、現場付近にはイノシシが徘徊した足跡がしっかり残っている。そしてその先で横たわっていた。

140㎝、100キロ近い雄だった。

その場で解体。

大きいソリを持っていき、3人で分けた肉を運び下した。

昨日は獲れなかったけど、今日はお裾分けをいただいた。今夜からしばらくイノシシ肉三昧です…。

2月10日  ⇒  ウロコ板ツアー  ⇒  定員5名  ⇒  残り4名
南郷スキー場から簡単にアクセスできる宮床湿原周辺の森を、ステップソール(ウロコ)板で歩いたり滑ったりの、のんびりライトツアーです。

2月18日  ⇒  バックカントリーレッスン(山編) ⇒定員5名  ⇒  残り3名  

大戸沢岳のブナ森を目指し、ゲレンデ編の成果を山で 実践!山滑りをじっくり叩き込みます。 

装備など詳しくはお問い合わせください。
(悪天候や雪不足の場合、南郷スキー場にてゲレンデ編に変更します。)

2023-24 テレマークスクール&スキーガイド和泉屋AK.T

 

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