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大国魂神社

2010-06-12 09:16:57 | 父の懐
東京暮らしになってもう一年が過ぎてしまいました。ずっと気になっていた府中の大国魂神社に主人と一緒にお参りに行きました。府中って聞くばかりで何にも知りませんでしたが、甲州街道の要所だったのでしょうね、家康公の昔が偲ばれました。府中の駅を出て見事なケヤキ並木に目を見張りながら歩いていると、若武者の後ろ姿を見つけました。八幡太郎義家かなと思いつつ近寄って見ると端正な義家公の立像でした。奥州征伐に向かわれるとき戦勝祈願にこの大国魂神社にお参りなさったのだそうです。ケヤキを千本お礼に植えられたのだとか。だけどそれよりもそれほど古くないこの立像を見上げてつくづく嬉しかったことは今も府中の人の心には往時の人々がともにいるのかということでした。

義家公の視線の先に立派な境内が見えてきました。ケヤキがうっそうと茂って今なお武蔵野の往時をしのばせます。ご鎮座1900年、景行天皇のご造営だそうです。景行天皇と申し上げれば、我等が日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の父君です。日本随所に遠征しておられます。我が平戸にも行宮跡があります。紀元1世紀ごろのお話です。壮大なお心の大王であられたことは間違いいありません。境内だけは往時の記憶が生きているかのように感じました。随神門という御門は工事中でした。

拝殿で拝礼を済ませ周囲を見せていただきました。御祭神は大国魂の命、つまり三輪山の大物主の命です。大物主の命は大黒様と混同されていますが、大黒様の大物主、つまり大国主命ではなくて、ニギハヤヒの命です。スサノオノミコトのお子様で、大国主命のお后様、スセリヒメの命の兄君です。そして一説によれば(私は大いに支持しているのですが)、神武天皇のお后様の父君であり、大和の国の親神様です。そんなお宮を武蔵野に景行天皇はお造りになりました。大和に三輪山のあるごとく、武蔵野に大国魂神社があるのです。景行天皇の御心が偲ばれます。

そして思うことがあります。先日記事にした韓国の時代劇、あんなに熱い心で私達も古代日本に思いをはせたいものです。神話に秘められた本当の姿を私達も知りたいとはお思いになりませんか?架空の話ではなく、真実の神々の記憶を手繰っていきたいと思います。それから府中はとても素晴らしい町でした。母校外語大も府中のどこかに移転したはずですが、残念ながら行ってみる時間がありませんでした。
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