12月11日(水)一般質問を行いました。
9月議会から一般質問の時間は、答弁時間も含め1人60分となりました。今回、当局答弁は、項目5、1、2、の順番で行われ、項目3、4についての答弁は時間が足りなく終了しました。
(抄)
項目1、台風第19号水害と今後の対策について
今回の台風被害は、地球の気象現象が非常事態に突入したことをあらためて認識せざるを得なかったと思います。また起こりうる集中豪雨・台風・大雪等自然災害に対し、リスク管理を市全体でどう進めていくのか大きな課題となっています。
そこでお伺いします。
1)災害対応について
① 事前の対策について
私は、この間、被害に遭われた多くの被災者・市民の方々から、様々なお話しを伺いました。その中で、特に印象が残っているのは、行政として減災対応をしていれば、大きな被害にならなかったのではという疑問や無念の声です。
例えば、「ダンプの出入口から泥流が民家に流れ込んだ逢瀬川の堤防工事で、流入を防ぐ何らかの対応ができなかったのか」、
また、「田村町徳定側の阿武隈川堤防建設が間に合っていれば、、、」という声が上がっていました。
市は、国や県と連携して、河川管理や無堤防地区に対し、どのような防災減災対策を取られたのか、お伺いします。
② 感染症対策と周知について
被災した公共施設、保育所や小学校の再開に当たって、清掃や片付け作業時の衛生管理について留意されたかと思います。
ある保護者の方から、生徒が中学校の部室の清掃や片付けをマスクもせず先生の指示の下、行ったと相談を受けました。災害片付け時は、特に、感染症対策は重要です。そして、子どもたちを安易に粉塵が舞っている片付け地区に、無防備なままに近づけることは大変危険です。
CDC(アメリカ疾病対策センター)がまとめた洪水に関する健康情報では、水害に残された水には、人や家畜の排せつ物、家庭や医療機関、工場などからでる有害廃棄物(農薬、肥料、殺虫剤、工業廃棄物など)、木材、破片などけがの原因になるものが含まれており、これらによって引き起こされるリスクのある病気は、傷による感染症、破傷風、皮膚の発疹、(大腸菌、サルモレラなどによる)感染症胃腸炎などがあります。
米国小児学会は、「洪水やハリケーン被害を受けてエリアへの子どもたちの帰還に関する臨床医からの勧告」で、「可能な限り、10代の子どもは清掃に関わるべきではない、子どもたちは、汚染されたエリアに戻る最後の集団であるべきだ」と警告しています。そこでお伺いします。
ア、 被災した地域の感染症対策と周知について、市民に対しどのように注意喚起や指導を行ったのか、伺います。
イ、 被災した地域の児童生徒への感染症対策に係る指導をどのように行ったのか、伺います。
③ 浸水被害地区の土壌モニタリングについて
本市の場合、原発事故の影響で、除染をしていない森林から流れ込んだ汚染汚泥の中に放射性物質がどの位含まれているか不安を持つ市民もいます。
浸水被害地区での土壌モニタリング結果について、お伺いします。
④ 毒物流失事故について
10月16日、18日に市内工場から、シアン化ナトリウムが流失する事故が確認されました。
事故の概要と対応状況、水質調査結果、近隣への影響等について、また、今後の再発防止策、毒物を扱う他の事業者への指導をどのように行ったのか、お伺いします。
2)被災者・被災事業の支援について
① 高齢者や障がい者の避難誘導と移動支援について
高齢者や障がい者の避難誘導、移動支援はどうだったでしょうか。スムーズに避難を遂行できるようにするための方策や態勢の確立が急務と考えますが、どのように考えているのか、お示しください。
② 住宅支援について
ア、民間借り上げによる柔軟な対応について
住宅応急修理制度を利用すると借り上げ住宅の申し込みができなくなるという現状があり、被災者は、戸惑っています。また、借り上げ住宅の契約に一律6万円(4人まで)、9万円(5人以上)の決まりがあり、被災家族の状況と合わず、契約や入居を困難にさせています。
ア、家族の状況に合わせた柔軟な対応や改善策が求められます。市の見解をお伺いします。
イ、県の復興公営住宅で空いているところは、いち早く被災者に提供すべきと考えます。市の見解をお伺いします。
③ ペット対応
避難所におけるペット対応をどのようにされたのか、お伺いします。
④ 被害を受けた社会福祉施設の課題等について
床上浸水の被害を受けた事業者のそれぞれの利用者や、職員の状況、今後の施設再建や再開の見通し、また、各施設や利用者からどのような相談を受け、どのように対応しているのか、社会福祉施設の課題と対策について、お伺いします。
3)今後に向けて
去る12月4日、第6回 阿武隈川上流大規模氾濫時の減災対策協議会が開催され、「台風第19号の出水概要及び被害状況」、「今後の防災・減災対策の方向性について」、協議されました。そこでお伺いします。
① 御代田・徳定地区の堤防整備等について
阿武隈川御代田地区の堤防整備の進捗はどうなっていますか。
また、堤防整備に合わせて、永徳橋、堤防、道路の幅や高さはどのようになるのか、
さらに、徳定土地区画整理事業との連携をどのように図っていくのか、
お伺いします。
② 郡山駅周辺の対策について
郡山駅周辺も星総合病院、福島交通をはじめ甚大な被害を受け、医療・公共交通など、市民生活に大きな影響を及ぼしました。今後、この地区の浸水被害を軽減するには、下水道3号幹線放流管の管渠整備を早急に進める必要があると思います。
また、下水道管理センターの雨水時における処理能力は、1日何㎥でしょうか。
大雨時の処理能力が足りない場合は、雨水ポンプの増設が必要ではないでしょうか。
郡山駅周辺の浸水軽減対策をどのように進めていくのか、当局の見解をお伺いします。
③ 被災した小学校の水害対策について
今後、気候危機はさらに激化すると予想されます。今回浸水した地域、また浸水が予想されている地域にある、学校、保育所、清掃センター等の公共施設の災害対策は重要です。
特に、今回被災した小学校については、様々な観点で、今後に向けた災害対策の検討を 早急に進めるべきと考えます。当局の見解を伺います。
項目2、働き方について
1)会計年度任用職員制度導入について
近年の災害多発と被害拡大の状況を鑑みますと、住民生活を守るために公務員の果たすべき役割はさらに増大していることが分かります。
しかし、2006年から2016年までに、自治体正規職員は約26万人減少し274万人となっていますが、非正規職員は約21万人増え64万人になりました。(正規職員が非正規職員に置き換えられている実態があります。)
本市の場合も、2009年から本年4月を比較すると、職員数は全体で326名増ですが、その内、正規職員は63名減に対し、非正規職員は389名増。増えた非正規職員の内、96.6%、376名は女性です
来年4月からの会計年度任用職員への移行対象者1279名の内、女性は1058名で82.7%です。現在、臨時職員でフルタイムの方は250名、パートタイムの方は375名です。嘱託職員の在職年数で最長の方は、常勤嘱託職員で18年、非常勤嘱託職員では29年です。
住民の暮らしやいのちに直接関わる業務は、本来、正規職員として採用すべきで、不当に非正規職員に委ねられてきた実態は正していく方向が重要と考えます。
① 労働条件について
今回の会計年度任用職員制度導入で、非正規職員の方々の勤務労働条件は改善されるのかどうか、悪化することは無いのか、お伺いします。
② 正職員化について
非正規職員の方の職務と働き方、待遇を抜本的に見直し、会計年度任用職員ではなく、正職員化することについて、見解をお伺いします。
2)市内学校におけるパワハラ問題に対する教育委員会の対応
先日、郡山市内の小学校で教職員に対する管理職のパワーハラスメント行為の疑いがあった問題を受け、郡山市教育委員会は、11月22日臨時校長会議を開いたとの報道がありました。(その中で、早崎学校教育部長は「寄せられた情報の内容が具体的で、いたずらや誹謗中傷ではないと判断した」。現在、該当校の全教職員を対象に聞き取り調査をしている。また、小野教育長は「法令に基づく学校経営」「適切な指導助言」などに取り組むよう指示したと掲載されています)。そこで伺います。
この報道以前に、同校管理職によるパワハラ被害について職員や第三者からの申告や相談は、あったのか、なかったのか、市教委としてアンケート調査や管理職への指導を行ってきたのかどうか、伺います。
また、新聞報道以降の全教職員の聞き取り調査の方法と結果はどうであったのか。報道のあった学校の保護者からの聞き取りやアンケートは行ったのか、報道のあった管理職の前任校等での聞き取りやアンケート調査等は行ったのか、当該管理職に対する今後の対応をどのようにされる方針なのか、伺います。
さらに、組織トップである教育長に「パワハラは許さない」との強い意志を表明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
同時に、パワハラ、セクハラ、マタハラ等ハラスメント防止の徹底をどのように進めていくのか、お伺いします。
項目3、子育て支援について
消費税が10%に増税され、子育て世帯の経済的負担の軽減は、喫緊の課題です。
1)関係団体からの要望について
2019年11月26日、郡山市私立幼稚園・認定こども園PTA連合会及び郡山市私立幼稚園・認定こども園連合会から議会に要望書が提出されました。そこで、お伺いします。
① 給食費の無償化について
保育料無償化に伴う給食費を、市の独自策で、保育料と同様に、無償化の対象に加えることについて、見解をお伺いします。
② 乳幼児教育・保育研修センターについて
平成30年度から「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」が改訂されました。
市内幼稚園教諭、保育士の資質向上が平等に図るための施設「乳幼児教育・保育研修センター」を設置することについて、市の見解をお伺いします。
2)小中学校の給食無償化を段階的に進めることについて
兵庫県明石市は、本年10月から始まった国の幼児教育・保育の無償化によって浮いた財源を活用し、2020年度4月から、中学校給食を所得に関わらず、完全無償化する方針を示しました。その理由を「成長が著しい中学生の給食を無償化することで、貧困対策を含め、食のセーフティネットの役割を果たし、将来的に小学校の無償化も検討する」としています。明石市の市長は「浮いた財源は元々子どもたちの予算なので、子どもたちのために使いたい。子どもを支えることが人口増や税収増に繋がっており、好循環を拡大したい」と述べています。
子本主義を進めてきた品川市長に、小中学校の給食無償化を段階的に進めることについての見解をお伺いします。
項目4、教育支援委員会について
今定例会に、郡山市教育支援委員会条例が提案されています。教育支援委員会の所掌事務は、教育委員会の諮問に応じ、障害のある児童生徒等の障害の種類及び程度の判定に関すること。就学先の決定に関すること。就学先決定後の一貫した支援に関することの3点について調査審議するとなっています。そこでお伺いします。
1)所掌事務の違い
今回、条例で示された所掌事務と、これまで「教育支援委員会」が行ってきた所掌事務との違いについて、ご説明ください。
2)保護者の意見反映と相談体制について
障害の種類及び程度の判定、就学先の決定、就学先決定後の支援について、保護者の意見はどのように反映されるのか、また、保護者との相談体制はどのようになるのか、お伺いします。
3)教師や支援員の加配、ケース検討会議、専門家の助言等について
先日、教育現場の先生方や保護者の方との意見交換の場に出席する機会がありました。そして、その時、ある先生の「障がい児や障がい者に向き合うことこそが、教育の原点である」という言葉がとても印象深く残りました。
子どもの時から普段の生活の中で、多様な人たちと身近に接し、共に生き、喜怒哀楽の経験を深めれば、わざわざ「インクルーシブ社会の実現」などと声高に言わなくても、豊かな人間に成長していくのではないかと強く実感できました。
就学先決定後の一貫した支援には、教育現場への教師や支援員の増員、ケース検討会議、専門家の助言等はより重要であると考えています。
教師や支援員の加配、ケース検討会議、専門家の助言等は、どのようになるのか、お伺いします。
項目5、公契約条例について
2017年4月1日から郡山市公契約条例が施行されて2年8か月が経過しました。この条例制定の効果をどのように捉えているのか、また、更なる事業者、労働者、市民への周知等をどのように図っていくのか、お伺いします。