9月16日の議会は、各常任委員会に付託された議案25件請願2件についての委員長報告がありました。そのうち私は、議案1件、第132号一般会計補正予算(第4号)(仮称)東部森林公園事業費について3月、6月議会に続き反対の討論を行いました。
また、請願45号 郡山市税条例の一部改正および国民健康保険税軽減の拡大を求める請願は、継続審議となり、請願44号 女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書の提出については採択され、議会案の同意見書は、全会一致で可決されました。
郡山の未来をつくる会の議員として、9月定例会提出議案のうち、議案1件に反対し討論を行います。
議案第132号 平成21年度郡山市一般会計補正予算(第4号)についてですが、私は、先の3月議会、6月議会で(仮称)東部森林公園整備事業に反対いたしました。今議会の追加予算1億630万円にも、同様の理由で再度反対を申し上げます。
まず総論から、申し上げます。本市においては、本事業よりも優先度の高い事業が他にもまだまだたくさんあります。例えば、熱海行政センターの移築、進捗の遅い土地区画整理事業、学校耐震化や整備事業などなどです。また、去る8月30日、衆議院総選挙で政権交代が実現した結果にあらわれたように、多くの国民は、持続可能で安定した生活がおくれることを望んでいます。これからの政治は益々、雇用・年金・子育て・環境・教育・医療・介護・福祉・社会保障等の充実が求められています。
当局はこの事業は、国の「地域活性化・公共投資臨時交付金」を活用し、市の負担は少ないと胸を張っていますが、その説明に市民は納得いたしません。なぜなら、納税者としての市民は、国・県の交付金も税金から支出される訳ですから、優先度の高い事業にまず充てられることを望んでいるからです。「市の負担が少なければ良い、国・県の負担は関係ない」という当局の態度は、国民・県民でもある市民には通用いたしません。財政に係る逼迫した状況は国民全体の問題でもありますから、当局の総合的判断は正しいとはいえません。
私は、この事業について実施計画書を請求しましたが、当局は1枚の資料しか提出しませんでした。議会軽視とも受け取られかねない不誠実な対応です。私は、一般質問で、1、アクセス道路の整備予算、2、公園維持管理費等、質しましたが、具体的な数値は示されませんでした。年間利用者予定数については、8万人を想定しているという答弁でした。これは1日当たり約220人ということですが、冬季を除けば、週2千人、月1万人近くが訪れる計算になります。開園当初は物珍しさも手伝って、ある程度利用者があるかもしれませんが、その後もコンスタントに利用者があるでしょうか。果たして年間8万人も利用するのでしょうか。5年後、10年後はどうでしょうか。はなはだ疑問です。しかし、一方、維持管理費はかさんでくるのです。田村町には、大安場史跡公園も本年4月に開園しております。本市はこれ以上、大型公園建設に財政投入すべきではないし、それが許される時代でもありません。
議会記録等を読み込んでみますと、平成13年からこの事業計画が進められていますが、これが、前藤森市政のビッグプロジェクト推進、大型建設事業優先方針の一環として進められてきた、ということがわかります。こうした市政、財政支出方針から勇気を持って転換することが今、求められています。郡山の未来をつくる会は、平成15年3月予算から、7年続けてこの森林公園整備事業費については、数々の疑問を呈し廃止縮小を求め、毎年反対する理由を申し上げてまいりました。
今議会も、この議案第132号1件に反対いたします。
議員のみなさまのご賛同をお願いし、討論を終わります。