ここ連日、ニュージーランド地震被害が報道されています。死者、行方不明者、被災者に勉学中の若者も多くとても胸が痛くなる思いです。
日本もニュージーランド同様に地震が多発する国です。しかも地震が起きるといわれている近くに原子力発電所が多数設置されています。日本で同様の直下型地震が起きたら原発は果たして大丈夫でしょうか。国や電力会社は、全く疑問や不安はないのでしょうか。それとも意図的に不感症になってしまっているのでしょうか。そして大惨事になったら、一体誰が責任を取れるのでしょうか。
今、まさに原発建設を進めようとしている中国電力の横暴から美しい海を守ろうと身体を張って頑張っている祝島島民へ、全国からエールを送りましょう。本人の承諾を頂いているみどりの仲間からの情報を以下掲載させて頂きます。
【2/21】
国が本気を出したとき、日の出前から行うのは過去の例からわかる。今回も早朝よりはやい深夜2時から動き出した。4時ごろから田ノ浦の浜に出てきて、工事場所の確保が行われた。
この日の報道を見ると、400百人体制~600人という情報です。
400人体制 (NHK山口の放送 - 中国電力コメント)
600人体制 (朝日新聞 記載 (山口) )
現場の見た目では 400人体制が正しいと思われる。漁船の手配などを含めると600人体制か?
警備員の総勢は300人。
トビ職の作業員が20人前後
中国電力の社員自体が 40人ほど
JV の作業員が 20人~もっと?ぐらいが目に見える人数です。
取り組み方は日々変化・進化し、田ノ浦の自然を守るメンバーも振り回されています。基本パターンは、警備員が工事箇所を取り囲んでガードし、その中にトビ職(作業員)が入り込み工事を実施。中国電力の人が上からメガホンで指揮。という形です。
田ノ浦の海岸(以降、浜と記載)の工事箇所は3箇所。浜の北側、中央、南側です。3箇所に警備員100人づつ分かれて、3箇所に配置。
私は北側にいましたので、他の場所の状況はわかりません。以降北側の工事場所について記載します。
午前4時頃、警備員が工事区域を輪になってガード。
青い鉄棒に繋がった青いビニールシートを持った警備員が、円になって区域をガードしています。
午前7時半ごろでしょうか、工事作業員がその中に入ってきて工事を始めようとしました。
輪の中には2人が既に入っていて、建築資材の上に座り込み、抵抗の姿勢。
どうしても工事をして欲しくない島のおばあちゃん達が、青の警備シートの中に入ろうと、潜り込もうとして動くが、2重3重のガードの隙間で、警備員達が間を狭めて、シートと鉄棒で女性たちを押さえ込んでいます。「放せー」「重いー」「痛いー」と声が聞こえてきます。
何をしていいんだろう?、どうしたらいいだろう? と外側で眺めていましたが、島のお母さん達の声を聞き、このままではダメだと思い、警備の輪の中に入ることを決め、警備の薄い所から突入しました。--> 成功。
この時点で内側は4人ほど。
島のお母さん達は、更にいろんな声を上げています。「情勢の上に乗るとは、あんたら日本人じゃないわねー」「なにしよるんかねー」など。
鉄棒を持っているので力加減ができなく、実際に体には相当のプレッシャーが掛かっています。
私は内側からお母さん達を引っ張り、バリケードに挟まれる所から救い出しました。この時点で輪の中は6人。
輪の内側では警備陣形を変えながら、人を追い出そうとします。策略に嵌まって追い出される人もいました。
中ではしばらくの間、JVの人が説得をします。「工事をさせて下さい」「今日一日だけのいてて下さい」「私たちの生活と仕事がかかっています」
自然を守りたい側は、「すみません」「ごめんなさい」「浜に座っているだけです」「自然を守りたいのです」と浜に座っている理由を返答する。
このやりとりが数10分続くが、とうとう工事開始。
とび職が杭を打ち始める。「カーン」「カーン」「カーン」この音を聞き、とうとう砂浜が無くなるんだと感じた人たちが多数。心に涙が流れます。輪の外側の人が一気にバリケードの中に入ろうとする。
警備員も押さえが利かなくなり、力加減が出来なくなり本気で押さえ込もうとする。5人10人,15人と多くの警備員が市民を押さえ込もうと集中する。下敷きになる人は危険な状態だ。
中電側も安全に進める配慮はある程度をしていて、危険度の極まった部分ではガードを弱める指揮を行い、最終的な怪我の発生は無かったが、やはり騒然としている。
この場所の予定では杭を4本打つ予定のようだ。(正確にはわからない)
3本は打ち込めたが、4本目の場所には私が寝転び(居座り) くい打ちをさせない。(私は砂浜で観光して寝ているだけ、という主張。きょうは一日動かないというのみ)公共の浜にいる人を強制的には排除する法律はない。
このままこう着状態となり、潮が満ち、午前中の作業が終了し一時収まる。この部分で寝転んでいる私へは、外からは見えない部分なので、前出のメールのようなプレッシャーとやり取りがあった。
青の防護シートはあまり効果が無いと判断したのか、午後からは撤去された。(翌日以降も防護シートは使われなくなった)
[2/21 午後]
浜の中央、浜の南側は予定の工事を終了したのか、作業の進展がなくなった。南側は100人(弱)の警備員がガードするのみ。中央は警備員なし。(50人ぐらい?)午後は北側に150人から200人の警備員が集中して、工事の続行が進んだ。市民側は、杭に抱きついたり、接合ジョイントに手を挟んだり、各作業員の間に立ちふさがったり、資材の上に座り込んだりして、思い思いに抵抗をする。
[午後の状況]
おおむね杭は打ち終わっていて、それらをつなぐ横向きの鉄ポールをつなぐ作業が少し残っているだけ。作業員はこれをつなぎたい。市民はこれがなくなって欲しいと思い、手を添える。破壊する意思は無い。警備員はこれを倒されまいとして100人を超える人間が手で支えている。午後は面白いといってはなんだか、奇妙な現象が起こる。
市民か警備員か分からないが力が入って杭が少し傾く。そうすると一気に緊張が高まり、警備員が一斉に両側から杭を押す。すると更に杭が傾きどんどん揺れる。揺れるともっと押す。みんなどんどん力が入り、現場は騒然とする。「そっちを抑えろー!」「工事のじゃまはするな!」「のけー!」「退いて下さい」「危険ですから離れて下さい」離れて下さいと言われて、はいそうですかとは市民は退かない。島のお母さんは「危険ならあんたらが作業を止めればいいんじゃね」と声を上げる。
そんなやり取りが午後の間続き、5時前になって作業が終了し、警備員も作業員もみんな帰っていった。
作業のポールは余りにもぐらぐらとなったので、結果的に横に倒して、翌日復旧する予定で帰っていった。
この日の4時、裁判所から命令が下った。市民側の訴えが却下され、中電の申し出が通り、不平等な指示が下された。中電が指令を全員に伝える。
島民の会の人たちは、田ノ浦の浜に立ち入ったら、妨害行為とみなし500万円の罰金。祝島の漁民漁船は、田ノ浦の海に侵入したら、妨害行為とみなして500万円の罰金。工事した工作物に触れたり、看板をはずしたら500万円の罰金です。と言った。その後5時になり、中電側の関係者は全員帰っていった。
以上、これが1日目の出来事です。
まとめると、
浜の北側、南側、中央で工事が開始され、南側・中央は予定通り終了。北側は、取り掛かったが撤去して終了。海の上では土砂を海底に入れるなどが行われた。ただ詳細は不明。警備会社は、アルソックとシンテイ警備
全国から駆けつけた支援者を含めて市民側は200人強。ただし体を張ったのは40~60人。 以外の人は、周囲から声掛け。
報道は山口県内の4放送局。朝日新聞。そのた自主メディア。