四季・めぐりめぐりて

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国指定名勝・天然記念物『長瀞』 指定から100周年

2024年06月02日 | 史跡・遺跡・文化財

国指定名勝並びに国指定天然記念物である『長瀞』(埼玉県秩父郡長瀞町・同皆野町)が、国の指定から
今年100周年を迎えます。
ともに指定年月日は大正13年(1924)12月9日で、指定範囲は旧親鼻橋から旧高砂橋まで、延長約4kmと
なっています。
「名勝」としては、荒川中流に位置する、三波川変成帯に形成された峡谷であり、景勝の地として。
「天然記念物」としては、結晶片岩の岩石段丘である岩畳や、世界で初めて発見された紅廉石を多く含む
紅廉石片岩、褶曲、断層、ポットホールといった様々な地質現象が観察できる地として。
といったように異なる観点から国の名勝・天然記念物にダブル指定されています。
※概要は、埼玉県教育委員会「埼玉県の国・県指定等文化財の一覧」を参考としました。


長瀞町の元の町名は”野上町”でしたが、『長瀞』が「日本地質学発祥の地」として有名になっていたこと
から、昭和47年(1972)11月1日、野上町から長瀞町へと町名変更したもので、一昨年50年を迎えました。




長瀞ライン下りの船着き場がある河原までのお土産店が並ぶ道(岩畳通り)の路地にある「地球の窓」
長瀞の看板と「名勝 天然記念物 長瀞」の石標柱
長瀞町を訪ねたのは初詣に続いて今年2回目です。岩畳のある場所へも同様です。



ライン下りの船着き場  この日ライン下りは休みだったようです


岩畳の上から荒川下流方向を
岩畳の上に上がるのも降りるのも岩場を歩くのも大変で、歩いたのもほんの数十メートル(膝が悪いので)



向こう岸の大きな岩が「白鳥島」のようです


更にアップで・・・


話が逸れますが、これは秋 美子さんの『長瀞旅愁』のレコード (昔買った数少ないレコード盤の中の一枚)
奇しくも野上町から長瀞町に変わった昭和47年(1972)に発売されたもので、長瀞町と同じ年数が経ちま
した。
この歌詞の中に ”泣いて別れた 白鳥島よ” というフレーズがありますが、当時、白鳥島について知り
ませんでしたので流行歌という形の物語を完成させる作詞上での架空の島の名なのかと思っていました。
しかし、最近になって白鳥島は実在し、いつも見ている上の写真が白鳥島と知った次第で、レコードジャ
ケットに写っていたのはまさに白鳥島であったのです。よくよく調べてみますと、この白鳥島の所在地は
長瀞町井戸で、現在は長瀞町の一部となっている元・白鳥村なのです。ということで、思い違いしていた
ことを作詞者にはお詫び申し上げます。
秋 美子さんはこの荒川を下った先にあるK市出身の歌手ですが、今はどうしているか全くわかりません。



上記の通り岩畳の上は数十メートル歩いただけですから多くの写真は撮れませんでしたが、あと3枚ほどを






岩畳まで行く前に昼食を摂ったお店 長瀞駅前通りにある 豚みそ丼専門店 有隣  です。
豚みそ丼(並) を食しましたが、肉が大変柔らかくおいしかったです。
秩父鉄道が経営する店で、名称の『有隣』は、論語の「徳不孤必有隣」(徳は孤ならず必ず隣有り)にち
なんで命名されたとのことです。


散策日:令和6年(2024)5月30日(木)