まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

三代目

2010年09月18日 | 暮らし
一ヶ月ほど前から 突然始まった糠漬け。

三代目・・・とは、祖母の代から三代続いた糠床、という話ではなく・苦笑
漬物用に使っている、この白い器の中身が三度変わっているという事なのです。

はじめは、味噌漬け用に。
野菜やお肉をお味噌につけて、随分おいしくしていただきましたが
補充が間に合わず、終了。
(お味噌やにんにくを少量で放置しておくと、さすがに痛みます)

しばらく経って
お友達から教えてもらった「三五八漬け」を。
こちらは管理が楽で良い感じに続いていたのですが
肝心の「三五八の素」が入手できず、あえなく終了。。。

この「三五八」を出かける先々で探していた時に目に付いたのが
今回のビール酵母入りの糠。
近所のスーパーで売られているものの半分くらいの量の袋で。
その大きさに、軽い気持ちで始めてみたら?と
背中をちょっと押してもらったような気がしました。

なにを隠そうー
糠床・・・お恥ずかしい話ですが、何度も駄目にしているんです。
夫の実家から分けてもらった糠床も、
本を片手に一から自分で始めた糠床も悲惨な終わりを迎えました。
痛んだ糠床を始末したことのある家人は、
今でも「その話は思い出させないでくれ~」と申します。
そのくらい強烈な様子だったらしい。。。

::::::::::::::

糠漬け・・・といえば
昔、人形町にあったおでん屋さんのお漬物が懐かしく思い出されます。
季節を問わず、いつも丁度良い漬かり加減で美味しかった!
お店のおばさんは、商売の心得として
『何か一つ、この店はコレが美味いと言われるものを持ちなさい』と教えてくれました。
あのお店は、おでん屋さんでしたけど
肝心要の品はお漬物でした。

それから、先日こんなことがありました。
お墓参りのたびにお世話になる浅草のお花屋さんで
ちょっと粋なおかみさんと話していて、急に『奥さん、糠漬けは作ります?』と訪ねられ
とっさに言葉が出ませんでした・冷汗

どうやら、息子さんの縁談がまとまったらしく、
家族の新生活にアレコレ思い巡らす間に浮かんだ言葉だったようですが。
手作りのお漬物は、なんたって欠かせない大事なものなのよ、と
おかみさんに言われた様な気がしました。

その後は正直に糠床をだめにした話をして
みんなで大笑いして帰りましたが
できれば今度こそ、長続きさせたいものと
胸の中でそっと拳を握ってみる、この頃なのです。