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まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

3月の出会い本 (覚書)

2013年04月09日 | 
木々の梢に 芽生えた若葉が日ごとに大きくなっていますね
この季節 緑色の霞がかかったような木々の景色を見るのが好きです

3月に 図書館で、ふと出会った本 
どちらも短いお話でしたが あとから繰り返し考えたり、思い出したりしています。


 
『ナナさんのいい糸いろいろ』
角野 栄子 (著) / 高林 麻里 (イラスト)

「ナナさんは あみものやさんです。」ではじまるこのお話
そういえば、小学生の時に 将来「毛糸屋さんになりたいです」と
作文か何かに書いたのを思い出しました(余談ですが。)

でも、ナナさんは毛糸を売るのではなくて 編む人!糸さえあれば なんでもできる人なのです
自身の周りの人や自然と心を通わせながら 編んで作るナナさん・・・
みんなの心を弾ませてくれるような素敵なモノができあがります

春夏秋冬 大きくは 四つのお話に分かれていますが
そう、春のお話では 若葉を芽吹かせたばかりの木々たちが登場しています 

そして 何故か私は 物語りの途中から 
知り合いの織物の作家さんの姿がナナさんと重なるようになってしまいました

その作家さんのことを 詳しく知っているわけでもないし
本に描かれたナナさんとその方のお顔が似ているわけでもないのです でも
不思議と その笑顔と笑顔が重なります

そして、物語の終盤 ナナさんに どきどき、わくわく…の幸せが訪れる予感?があって
私は そこでまた ふと彼女の笑顔を思い出して 
心の中で頷いているのでした。。。ちょっとおせっかいな妄想ですね・笑 

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『ラース 福島からきた犬』
ブラザートム (著)

ブラザートムさんが 地震の後に保護された犬を預かって暮らしていると 
少し前にTVで話されていました。その時は、小さな奇跡のような出来事も
みんな 楽しく面白くお話されていましたが 
この本の 絵と文からは さらに著者の あつい思いや願いが 強く伝わってくるようです。

Your Lone Journey -あなたのひとり旅-

2012年02月04日 | 


『あなたのひとり旅』

M. B. ゴフスタイン/画  谷川 俊太郎/訳


久しぶりの代官山。
ヒルサイドテラスでのセミナー
『人生に大切なことはすべて絵本から教わった Part3』へ。

お元気な 末盛千枝子さんと谷川俊太郎さんのお話。

ペンを持たずに出てきてしまったこともあり、
いつにも増して、“だいじな言葉”を自分に留めようと心して向かい。
そして、気が付くとたくさん笑って、笑って、いました。(笑)

帰ってから、この本を一度ゆっくり読んでみて
ずっと前にヒルサイドテラスのサイトで、このゴフスタインの新刊についての説明を読んだ事を思い出しました。

・・・「大人のための絵本」です。愛する人を亡くしたすべての人、哀しみの中にいるすべての人に捧げられたこの本は・・・

そうだった。私はセミナーに申し込むのを躊躇ったのでした。
しかし、新しい年を迎える頃にはすっかり忘れてしまい(苦笑)
今日という日を楽しみに迎えたのです。

躊躇った理由は一つ。
その時は、愛する人との別れについての本をとても読めないと思ったから。

この『別れ』について、時々想うのです。

とても受け入れられない、と 強く強く思うことや
どうにか拒めないものかと祈ってみたことも。
そして、少し前から
受けとめることを想うようになってみたり、と。

あの時は とても本は読めないと思っていたはずでした。

しかし、そんな事をすっかり忘れてしまっていた一日、二日前

ふっと・・・「別れ」があってもまたきっと会えるのだから。。。
きっと繋がっているのだから。。。
辛い時間もいつかはおしまいになるのだよ。。。というような想いが突然降ってきたのでした。(笑)

事前に、こんな言葉が降ってこなかったら
私は今日という日をどんな風に過ごしたのだろう。

こんなタイミングと、めぐり合わせにちょっとドキッとして。
それでもなにやらほっとするような、そんな気持ちがしています。


今日という日に
『Your Lone Journey -あなたのひとり旅-』と出会って。

月の光 と くうき

2011年07月17日 | 
このところ 毎夜きれいなお月様をみています。
15日が満月だそうで。

昨夜
風に誘われて外へ出たけれど
まぁるい月が 明るくて 明るくて
降り注ぐ月の光を
頭から 身体いっぱいに浴びました

豊かな光を 全身で受けとめている・・・
この感覚を
言葉では なんと表せばいいのだろう とおもう

月の光
私に降り注ぎ 流れていく

ただそれだけではなく (何か、あるのだけれど)
でも ただそうして流れていく感覚
言葉にするのは難しい と思いながら布団に入る

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『くうき』
くうき (まど・みちおの絵本)
ささめや ゆき (イラスト)

夜が明けて
まど・みちおさんの『くうき』を手にとって
“そで”の言葉に
はっとした。

「くうき」は、
だれかれのへだてなく、
まったくふつうに、
気づかせもせずに、
そこにいてくれる。
すべての なかに ゆきわたり
あらゆるものを つないで
流れていくー。


月の光も同じでした。

すべての なかに ゆきわたり
あらゆるものを つないで
流れていくー。



ちっぽけな私も
みんなとつながって 生きている 


6月の本

2011年06月16日 | 
先日のお味噌作りで
我が家にある一番大きな鍋と、
その次に大きな鍋を二つ並べて大豆を煮ました。

始めの頃は、白いモコモコした灰汁が
お豆を隠すほど出てくるのですが、
今回は鍋の中央を横断するような形で高く盛り上がったのが
何度か出来ました。
アルプス連峰をおもわせる立派なものもありました。
中央に突き出した山は常念岳のよう・・・そんなふうに しばし眺め、
そしてお玉ですくい取るのを繰り返します。

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*常念岳が気になった方はmt77さんのブログへどうぞ⇒
 私は、松本から望む山々の景色をこちらで拝見しています。

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大豆が柔らかくなった頃、写真を撮るのをすっかり忘れているのに気がつきました。
時間はたっぷりあったのですが。

本を読みながら鍋のお守りをしていたので、カメラにまで気が廻りませんでした。

台所の隅で、すっかり引き込まれてしまったのは



『アマガエルとくらす』 *たくさんのふしぎ傑作集* 福音館書店
 山内祥子 文
 片山 健 絵

図書館の児童コーナーの“季節のおすすめ本”で見つけた本です。
カエルが特別好きなわけではありませんが
小さくてきれいな緑色のアマガエルは
何度か手に乗せて、お腹などなでてみた事があります。

3年続けて、山内さんの家の洗面所に
カエルがやって来くる。
この始まりからして、私にはとっても不思議なことです。

片山さんの絵も、カエルと向き合う山内さん視線も、
とても瑞々しく、素敵で、引き込まれました。
アマガエルが脱皮することや、十年以上も水槽の中で暮らしていたことに驚きましたが、
それよりなにより、山内さんが
楊枝の先にハエをつけてカエルに食べさせてあげるトコロ。
ためらいの無い姿に、妙に心うたれました。

どこからとも無く聞こえてくる
カエルの声を聞きながら~
この季節にぴったりの一冊だなぁと思います。


作者プロフィールに
山内祥子さんが長野県出身で、松本女子師範学校卒業とありました。
最近、続けてみているNHKのドラマの主人公とほぼ同時期に同じ学校に通っていらした方なのです。
(ドラマはフィクションですけれど。)

鍋の中のアルプスの山々から、
ここでもちょっと不思議なつながりを感じて。面白いです。

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そして、また別の日に
図書館の同じコーナーで魅力的な一冊と出会ってしまいました。



 『はだかのカエルとはだしのライオン』 講談社
 作・絵・デザイン/ささめやゆき

こちらに登場するカエルはアフリカクロツメガエル。

アフリカクロツ
メガエルは悩み
おおき楽天家。

アフリカライオ
ンは快楽主義の
さみしがりや。


ことばは ほんの少しですが
絵もデザインも全て
とても好きです。

6月 いい出会いがありました。

『ブタとおっちゃん』

2011年02月14日 | 
『ブタとおっちゃん』
山地としてる 著


表紙のおじさんのインパクト強し、だけれど
小さな子豚の顔がどうみても楽しそうに笑ってる。
それに、こんなに小さな子豚って、
生まれたばかり?・・・見れば見るほど目が離せなくなって
写真展に行ってきました。

*写真展「ブタとおっちゃん」
2011年2月10日(木)-2月20日(日)⇒

養豚場を営む“おっちゃん”
くわえタバコのおっちゃんと、寄り添う豚たち。
おっちゃんと共に熟睡する子豚。
想像以上の愛らしい豚たちとおっちゃんの姿に参りました。

養豚なのだから、この後に必ず別れが・・・と
つい、色んなことが頭をよぎるのですが。
でも、目の前のおっちゃんと豚たちには
愛と喜びがあると、確かに感じられるのです。