保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【東京】北区 飛鳥山公園の車両たち

2018-03-17 01:26:00 | 東京

場所:東京都北区王子1丁目1 飛鳥山公園
保存車両:D51-853、都電6080
(2018年3月16日訪問)

王子の飛鳥山公園で保存されている車両です。
広い公園ですが紙の博物館の近くに置かれており、都電荒川線飛鳥山停留所より200m程、JR王子駅から徒歩5分程度の場所です。


1943(昭和18)年に国鉄鷹取工場で製造され、吹田に配置されました。戦後は姫路、長岡と渡り歩き、1972(昭和47)年に酒田で廃車されました。
東京とは縁もゆかりも無かったと思われますが、廃車後すぐに飛鳥山公園で保存されています。


このD51-853は番号上は「標準型」に区分されますが後に登場する「戦時型」への過渡期に製造された車両であり、標準型と戦時型の特徴を併せ持つカマです。
テンダーは標準型の台枠付きになっています。


ボイラー上の砂箱は、前後が切妻にされたカマボコ状のものが設置されています。通常の標準型はこの部分に丸みが付けられた流線形になっていますが、工数簡略化のために変更された部分です。
「準戦時型」とも呼べる形態を残す貴重な個体です。


2005年頃に上屋根が設置され、機関車が整備されると同時に案内板も新調されました。


すぐ近くに都電6080が保存されています。
こちらも2005年に上屋根が設置され整備されましたが、若干痛みが見られます。


客室側面の窓ガラスは全て撤去されています。前面とドア部分の窓ガラスはアクリル板に変更されているため、曇っています。
子供たちが遊ぶ公園のため安全上の配慮からかと思いますが、少し残念な姿です。


塗装は剥離が見られますが、原形を良く保った状態で保存されています。床下への侵入を防ぐ柵などはありません。


車内を開放しているようですが、訪問したのは早朝だったため実態は不明です。曜日等は書かれていませんが、年末年始などは開放されているのでしょうか。


(この画像のみ2001年3月28日撮影)
実は17年程前にこの保存車を撮影しておりまして、その時の画像もご紹介します。
D51-853は一見するときれいに見えますが雨水の垂れ跡が目立ち、キャブの窓ガラスはアクリルが曇ったのか板が打ち付けられたのか不透明になっています。
そばにある「きかんしゃのうえに のぼらないでください きけんです」と書いてあったかと思われる看板も朽ちています。


(この画像のみ2001年3月28日撮影)
都電6080はクリーム色の妙な塗装になっていました。
私は確認していませんが、他所様のサイトを見ると車内は荒らされたのか放火されたのか、落書きだらけだったり焦げたような跡があるなどメチャクチャだったそうです。
後ろにD51-853が見えますね。両車ともこの頃は上屋根はありませんでした。