本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

止観の行・瑜伽行・ヨーガ

2023-12-22 20:04:42 | 十地経

先生の講義の

終わり方は

「じゃあ、これで」

と突然終わり

講義の始まりも必ずと

いっていいほど、

経文から始まります

「こんばんわ」とかの

挨拶もなしに

いきなり経文から

始まるのです。

 

「これはまあこの、

『経曰是菩薩起於道時

一念心不捨 … 』。

双行分というのですけど、

非常に短いわけですね、

経文が。」

 

という言葉で始まります。

こうやってじっくり書いて

読んでみますと

なかなか

七地から進まなくて

またぞろ七地のところです

しかし、その当時

聞いている私には

(ええ加減に聞いていた

ので仕方がないのですが

毎回、初めて聞くような

感動を覚えていたのです)

 

それで、この双行という

これは止観の行、止と観

という二つの行ですが

それが別々にある

のではなく、

双行無間といって

止と観との間にあいだが

ないということです。

 

十地経では

分かりきっていること

として、双行という言葉で

出てきて、その内容が

止観という言葉は出来ない

ということです。

 

それであらためて

七地の構造を

 

「大体いうとですね、

双行分といいますけれど、

双行分といのが七地の、

これは一、二、三、四と、

こうある、

ある程度短いその経文です

それを丁寧に解釈している

わけです。

 

初めは、えー、

双行分を四節に分けて、

それを述べておる。

『二行双じて無間とす』る

とこうある。

それから『信勝』、

それから『能作大義』

能く大義を成す、

それから最後は

『菩提分の差別』、

こういわけですね。

 

『信勝』なんてのは

ほんの一句ですね。

一句だけで一節を与えとる

わけです。

双行分それ自体という

ものを語っているのが

『二行双じて無間』

ということであって、

後はその進展、

 

それが進んで展開している

ことを述べとるのであって

それをまあ繰り返して

信勝という。

進展しとるですね。

 

双行というのは

奢摩他・毘婆舎那という、

(シャマタ・ビバシャナ)

これが止観というんです

真言宗で阿闍梨といいます

ね。アーチャーリヤという

でしょう。

阿闍梨、つまり行者という

意味ですね。

その、行者、

行者というその行という

ものは、

 

いったい仏教では

どういうものかというと、

この、奢摩他・毘婆舎那が

その行なのです。

つまり奢摩他を止、

毘婆舎那を観と、

こういうんですけど、

まあ観ということが

行なんです。

 

これを、この止観という

ものを瑜伽といいまして、

瑜伽行というわけです。

この頃よくいうヨーガ、

ヨーガといっている

あれですね。

 

止というのは

止めると書いてあるようだ

けれども、

これはつまり、

定(じょう)を表す言葉。

これは二つを、

定と観とを一緒にして

禅といってもいい。

禅宗の禅です。」

 

というような形で

話しが展開していきます。

先生の講義の

始まりかたと終わりかた

面白いところです。

ある面では無駄な言葉が

一切ないというような

講義なんです。

 

 

 

 

 

 

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