本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

衣を着せた!

2008-09-06 00:20:13 | 住職の活動日記
 9月4日午前1時47分、父である亮辯法印が遷化 ( 亡くなりました ) 


 いつ行ってもニコニコしてた父が最近、あまり表情がなくなってきました。

でも、何回も危機をのり切ってきた父ですので、まだまだ、大丈夫と信じていまし

た。

 3日の昼、会う人に会って、安心したのでしょうか。一人静かに帰ってゆきまし

た。

 
 枕経も済ませ、納棺のとき、お坊さんの原点である 「 黄色い衣 」 を着せ

ました。葬儀社の方も着方がわからないので、私が着かたの見本を見せて、一緒に

父に最後の衣を着せました。

 いつも自分のことは自分でしていたので、病気になる88歳まで自分で衣は着て

いました。

 今日の衣を着せてもらったのが、子どもからしてもらった、最初で最後のことだ

ったのです。このときばかりは涙があふれてきました。

 病院のときとは違って、本当に不思議です、衣を着るととても立派な引き締まっ

た顔になりました。


 自分の業を果たし終わって、本当に安らかな世界へ帰って行った、人間死んだら

「 仏さんになる 」 確かにそう思いました。


 久しぶりに家に帰って、5日間ゆっくりと家族や親戚、縁ある方々と過ごすこと

が出来ます。

 思わぬ方も訪ねて来られます。

 珍しい方々とお会いできるのも、親父の徳の賜物です。


 90年の生涯、最後まで現役で過ごした父に  

    『 有り難うございました。  ご苦労様でした。 』    

コメント
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