昨日のことからです。
朝6時に小豆島の草壁港で目覚めた近藤、森田、芹田、溝田の四人は連日のトラブルから反省し、心を入れ替えて今日の本番「鳴門海峡越え」を前に慎重な出発前点検をしました
そして減っていたエンジンオイルを補充し、昨晩交換した後の充電運転で緩んでいたVベルトも閉めなおして7時過ぎに出発。
間もなく小雨となったんですが・・・斜め前からセーリングに良い風が吹いてきました

そこで帆を一杯に出してヒール(ヨットが風を受けて傾く状態)させながら「機帆走(エンジンと帆の両方で走る事)」を始めたんですが・・・・
「音がおかしい!」と近藤氏が・・・
そしてエンジンルームの確認に行った近藤氏が・・・
「火花が出ている」と
実はこのヨット、ヤフーのオークションに一ヶ月ほど前に出品されていて、それを森田氏が落札したものです
落札してすぐ近藤、森田、芹田の各氏の今回の3名と三谷氏の四人で広島まで見に行ったものの・・・エンジンとその周辺が「悪そう」なのでキャンセルして戻ってきた経緯があります。
しかし・・・数日して・・森田、近藤の両氏が相談の結果「何とか直せるだろう」と決断したのです
だから・・初めからエンジンとその周辺に不安があったんですが・・・その通り故障が続きました
そして今回の火花はエンジン全体を載せている台の問題でヒールするとエンジンの一部がヨットの内部に当たるんです。
それで・・・傾かないようにセールを下ろしてエンジンだけで走る事になりました
でも気付くのが早かったので大事には至りませんでした
順調に走って鳴門海峡まで二時間ほどの所に来て・・・「潮の時間」を聞くと・・・
ちょうど海峡に入る時間と潮流が一番早い時間がピッタリでした
おまけに・・・昨日は「大潮」で流れが「9ノット」になっていました
鳴門海峡は日本でも有名な「海の難所」です
そこを小型ヨットが渦がそこらじゅうに出来るような「大潮の最強潮流時」に越えるなんて・・・自殺行為です。
そこで急遽近くの港へ入港し時間待ちをすることに
そしてその時間待ちを「観潮船」に乗って渦潮見物に行きました。
さすが・・大潮の最強潮流は凄いです
海に段差が出来て・・次から次へと大きな渦が発生して移動します。
そんな中を一隻の貨物船が凄い勢いで抜けて行きましたが大きな貨物船でもかなり揺れていましたから・・・
僕は何度も通っていますが小型ヨットは「潮止まり」前後の僅かな時間が安全?なだけ。
特に大潮の場合「潮止まり」が短いですから・・・そして・・近藤氏が「大鳴門海峡」は前に僕と一緒に通った事があるので「小鳴門海峡」を通ろうと言う事になってコースを変更
狭いけど・・・流れもあるけど・・「大鳴門」よりは少ない流れの「小鳴門海峡」を無事抜けました
「潮待ち」をしたのでケンチョピアに到着したら雨が降る薄暗がりの6時でした
三谷氏が出迎えと手伝いに来てくれていました
ところが・・・ご存知のように台風が接近中です
それで・・・・予定していた係船場所は台風に耐えられる場所でなかったので安全に台風がやり過ごせる場所を探してウロウロ

結局簡単に横付けできる場所は無くて・・・三谷さんにアンカーやロープを運んでもらってヨットとヨットの隙間へ入れることに
三つのアンカーからのロープを船尾にとり、前にも三本のロープをとって・・・これで何とか台風に耐えれるだろう??と思う状態になったのが夜の11時
それから・・・うどんを食べて風呂へ行き、一杯呑んだら・・・短いブログを書いた時間になってしまったんです
今日は朝から・・警察署の食堂で朝食。
そしてホロホロを「時化繋ぎ(台風が来る場合余分のロープで繋ぐ他色々と対策しなければならない)」して・・・
広島~乗って帰ったヨット用にロープを買ったり、更に繋いだりしたら午後二時半
家に帰ったらすぐに柳田氏がミカンと柿と飼っているモクズガニの餌用のカボチャを届けてくれて・・・蟹を茹でて食べながら暫くお話し
美由紀がプールから戻ってきて間もなく夕食。
台風情報を睨みながらブログを書いているんですが・・・心配です

それは2007年6月に日本へ戻ってきたホロホロ3世がケンチョピアへ常イカリを打ち込んで停めてから今まで珍しく徳島に台風が来たことがありませんでした。
と言う事は・・・あそこで初めて経験する台風なんです
大丈夫と思いたいんですが・・・今回のは・・猛烈台風(英語ではスーパータイフーンと言う)だから・・・だいじょうぶかな~

明日もう一度確認に行ってみようと思います

話は戻りますが・・・
今回の回航で思ったんですが・・やはり「乗ってないヨット」(持ち主が長い間乗って走っていなく愛情を注いでなく、夢を乗せていないと言う意味)を久しぶりに動かすとトラブルが極めて多くなると・・・解りきっていることだけど・・・
トラブルが続く中でも一日当たりの航海距離を短めに計画していた(広島~徳島を4日間)のと途中に観光や宴会時間を充分にとっていたので・・・
最後まで笑いが絶えず(さすがに昨日の晩は疲れてましたが)愉しく過ごせたことは非常に良かったと思います

森田氏が名付けたヨット(Y29)の名前はマハリン(maharin)です

(オーナーは森田氏と近藤氏の共同所有)
しばらく整備に時間が掛かりそうですがよろしくお願いいたします